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2014年10月19日 (日)

気になるニュース 694

 

ちょっとおかしいのはどっちだ?このブログ記事を思い出した・・・
展示内容の意見公募1024日(金)まで。
引用書き起こし開始。

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*福島に原子力推進の新拠点? 「環境回復」名目のセンター建設 



「福島県環境創造センター」と名付けられた施設の建設が進められている。県立だが、原発推進派と目される人物らが計画に関わっており、原子力のPR館を連想させる。高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)のトラブル隠しを繰り返す日本原子力研究開発機構(JAEA)、チェルノブイリで健康影響を過小評価した国際原子力機関(IAEA)も拠点を置く予定だという。いったい何が狙いなのか。(榊原崇仁)
 


◆「安心神話」色濃い展示
 

「現計画のまま建設が進めば、新たな安全神話の拠点になりかねない」
 

脱原発の市民団体「フクシマ・アクション・プロジェクト」の事務局長、佐々木慶子さん(72)=福島市=はそう訴える。
 

県の肝いりで計画が進む環境創造センターは、東京電力福島第一原発から西に約45キロの三春町にメーン施設、原発の北約20キロあまりの南相馬市にサブ施設が設けられる。
 

5万平方メートルの敷地に建設されるメーン施設には、環境教育用の交流棟や研究棟などを備える。サブ施設では原発周辺の環境モニタリング機能を置く。来年度以降に順次開所する予定で、費用は10年間の運営費を含めて約200億円に上る。 

県の担当者は「事故で汚染された状況を回復するための拠点にしたい。福島ほど大規模に除染を進め、元に戻そうとする試みは世界で初めて。国内外から英知を結集するほか、復興に近づく状況を来場者に伝え、前向きな気持ちを持ってもらいたい」と語る。
 

ただ、計画に携わった面々を見ると、どうにも前向きな気分にはなれない。
 

設置準備検討委員会のトップは、原子力規制委員会の新委員、田中知(さとる)氏が務めた。核燃料サイクルが専門の同氏は日本原子力学会の元会長。原発メーカーの寄付や東電の関連団体から報酬を得るなど、明らかに原子力ムラの住人だ。
 

他の検討委メンバーでは、原子力委員会の元委員を顧問に迎えたNPO法人「持続可能な社会をつくる元気ネット」の関係者がいるほか、文部科学省で原子力政策を担う研究開発局もオブザーバー参加する。
 

6月にスタートした交流展示等検討会には、長崎大の高村昇教授が名を連ねる。同氏が師事するのは「放射線の影響はニコニコ笑ってる人に来ない」と講演した福島県立医科大の山下俊一副学長だ。 

交流棟も細部を見ると、内容の偏りが目立つ。県のレイアウト案によると、館内では原発事故以降の経過をテーマにした映像を流すほか、放射線に関する学習や体験のコーナーなどを設ける。しかし、伝える内容は「着々と進む環境回復」に力点が置かれ、事故をもたらした推進側の体質や深刻な被害、原子力を抑制する難しさは二の次だ。
 

医療や工業での放射線の利用例や、放射線研究者の偉業を紹介する案も出ており、放射線との共生を訴える色合いまで出ている。
 

放射線の基礎知識の展示例としては、低線量被ばくの健康影響に否定的な立場を取る東京大の中川恵一准教授の著書から、イラストを引用している。
 

交流棟展示等検討会の会合では、JAEAの石田順一郎氏が「非常に低い線量を心配して、北海道や沖縄へ逃げた人がいるが、それはちょっとおかしい」と発言している。
 


◆研究棟には推進団体
 

こうした傾向は交流棟だけではなく、メーン施設にある研究棟も同様だ。
 

ここでは主に、JAEAと国立環境研究所が除染技術や放射性廃棄物の処理方法などを研究する。
 

県は「JAEAは原子力、国立環境研究所は環境の各分野で国内屈指の研究機関。環境回復を目指すうえで大きな助けになる」と誘致の理由を説明する。
 

しかし、JAEAは自らのホームページで「原子力の未来を切り拓(ひら)く」「世界一を目指す」と宣言する国内屈指の原子力推進機関であり、実際、「もんじゅ」などを手掛けている。
 

同時に、不祥事の常連でもある。もんじゅでは201211月に約1万件の点検漏れが発覚し、事実上の運転禁止命令が出た。今月には、もんじゅ内の監視カメラ計180基のうち、約3分の1が壊れたことが判明。1年半以上放置されたものもあった。
 

JAEAの前身、動力炉・核燃料開発事業団(動燃)時代の1995年には、もんじゅで国内初のナトリウム漏れ事故を起こし、さらに現場映像の改ざんが発覚し、批判を受けた。 

研究棟にはIAEAも拠点を置く予定だ。12年末に県との間で交わした連携協力の覚書に基づき、除染について研究するほか、事故発生時の環境モニタリングについて、各国から研究者を招いて研修をする。
 

ただ、IAEAは一貫して原子力利用に肯定的な立場を取ってきた。
 

91年にまとめたチェルノブイリ原発事故に関する報告書では、住民の健康影響に否定的な見解を示した。だが、その後に子どもの甲状腺がんの多発が明らかになり、IAEAの過小評価が問題とされた。 

福島でも、同様の姿勢で介入している。IAEAからは廃炉や除染などの視察団が相次いで福島入りしているが、原発敷地内の汚染水の海洋放出を検討するよう政府や東電に求めているほか、除染の長期目標は年間1ミリシーベルトとなっているにもかかわらず、「20ミリシーベルトの被ばくは許容範囲」という見解を示している。
 

環境創造センターのうち、交流棟の展示内容などについては、県が24日まで意見公募をしている。交流棟が来る三春町在住のパート従業員、大川原さきさん(62)は「町の施設ではないから、町民の大半は何ができるのか、まだよく分かっていない」と話す。
 

地元の事情はお構いなしにセンターの概要は固まりつつあるが、福島大の後藤忍准教授(環境計画)は「大切なことは、二度と原発事故を起こさせないということ。そのためには事故の教訓が何かを検証し、広く伝える拠点こそが求められている。被害については、県の責任もまぬがれない。そこから目を背けるようでは、福島の教訓を生かすことはできない」と語る。
 

三春町在住で、福島原発告訴団長の武藤類子さん(61)は「県は復興の名を借りて、国内外の原子力推進機関と『事故が起きても問題は大きくない』と発信しようとしているだけだ。この施設は再び原発事故を招く温床にすらなりかねない」と批判し、こう訴えた。
 

「県内の小学5年生全員が、一度はセンターを見学するという方向で話が進んでいるとも聞く。幼いころから、原発の安全神話、放射性物質の安心神話で洗脳するような拠点づくりを絶対に許してはならない」
 


[デスクメモ] 
特攻隊の気分が分からなかった。お国のために死ねと言われ、なぜ命を捨てられたのか。正気じゃない。でも福島原発事故後の世界を生きて、少しは分かる。あれほどの犠牲を住民に強いた犯罪的な一群がいま、大手を振っている。お上に率先して従いたがる習性。おぞましいと感じる神経だけは手放すまい。(牧)



Photo


20141019日 東京新聞:こちら特報部 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014101902000152.html

 

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