« 気になるニュース 649 | トップページ | 気になるニュース 651 »

2014年8月 5日 (火)

気になるニュース 650

 

自分がイヤなものを他人に押しつけるなんて幼稚園からやり直してほしいレベル・・・
引用書き起こし開始。 

-------------------------------------------------------------- 


*出口なき使用済み核燃料処理 くすぶる「モンゴル最終処分場」構想 


政府は原発再稼働に向けて躍起だが、ここで思い出しておかねばならないことがある。原発は「トイレのないマンション」というたとえだ。再稼働しても、使用済み核燃料の処分はめどが立たない。それゆえ、政府は空想でしかない「核燃料サイクル」をいまも掲げ続けている。もうひとつ、海外に押し付けるという疑惑も消えていない。「モンゴルの処分施設」構想は、いまだにくすぶっている。(上田千秋、榊原崇仁)
 


◆再稼働に躍起だが 原発ごみの問題がある
 

「(モンゴルでの)処分施設の建設計画が消えたとは思えない。くすぶっていると考えるのが自然だ」
 

同国の事情に詳しい大阪大の今岡良子准教授(遊牧地域論)はそう語る。
 

福島原発事故後の20115月、同国に使用済み核燃料の国際的な貯蔵・処分施設をつくる計画が進んでいることが、毎日新聞の報道で明るみに出た。
 

モンゴルからウランを原発導入国に輸出し、使用後の処理も担う「包括的燃料サービス(CFS)」構想の一環で、計画は米国と日本が主導。両国にとっては自国で行き先が決まっていない使用済み核燃料が処分できるうえ、モンゴルに施設ができれば、各国への原発輸出がやりやすくなるというもくろみがあった。
 

日本政府は非公式の意見交換を認めたが、モンゴル側は全面否定した。バトボルド首相は「外国の核廃棄物は受け入れない」と発言した。エルベグドルジ大統領も国連総会で「モンゴルに核燃料を搬入させてはならない」と演説した。
 

だが、今岡准教授は「2人の発言の対象は、モンゴル産ではないウランの廃棄物について。処分施設建設はビジネスとしてメリットがあるし、原発建設を考えている政府の方針にも合っている」と推察する。
 

同国は20年までに実験炉をつくり、原発を本格導入する意向を持つ。今岡准教授は、モンゴル側にCFSの見返りとして、日米両国から原発技術を得たいという思惑があるとみる。
 

実際、モンゴル政府が125月に明らかにした17年度までの投資計画の中には「放射性廃棄物の保管、加工、埋蔵施設建設」という項目があり、金額も明記されていた。
 

「それだけではない。モンゴル政府が福島事故後、国際原子力機関(IAEA)に出した文書には『ウラン採掘から核燃料サイクルまで、すべてのステージにチャレンジする』と書かれている」(今岡准教授)
 

昨年10月、一つの動きがあった。フランスの原子力大手アレバと、モンゴル国営の原子力企業モンアトムが、同国東部でのウラン鉱山開発で合意した。日本の三菱商事も09年以来、モンゴルでのアレバ子会社の株式34%を将来保有する約束で、この鉱山の調査費用を一部負担していた。
 

モンゴルのウラン埋蔵量は、推定で世界最大級の140万~150万トン。1980年代までは、旧ソ連が採掘していたが、その後は停滞。今後は活発になっていくと予測されている。
 

今岡准教授は「ウラン採掘が続けば、残土の処理問題が浮上してくる。どうせその処理をするなら、使用済み核燃料も受け入れればいい、といった話になりかねない」と懸念する。
 


◆「核燃サイクル」アジア分担? 海外押し付け 倫理的に許されぬ
 

使用済み核燃料は、日本国内ではあふれかえっている。電気事業連合会によれば、国内の原発に貯蔵されている使用済み核燃料は計14370トンで、すでに総容量の7割が埋まっている。青森県六ケ所村にある日本原燃の使用済み核燃料再処理工場でも、占有率は98%に達した。各地で再稼働が始まれば、すぐにいっぱいになりかねない。
 

だが、最終処分場の確保はめどが立っていない。福島原発事故で膨大な量の放射性廃棄物も出ているが、それを運び込む中間貯蔵施設の建設すら見通せない。
 

そうしたアキレスけんは政府も自覚している。このため、4月に閣議決定したエネルギー基本計画でも、使用済み核燃料の減量と低毒化を図る切り札として核燃料サイクルを示した。
 

そこには、もうひとつの狙いがある。日本が米国と結ぶ原子力協定では、使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出す権利が保障されている。核兵器を持たない国では唯一だ。日本がこの協定を維持するためには、核燃サイクルにしがみつくしかない。
 

核廃棄物の処分に詳しい神奈川工科大の藤村陽教授(物理化学)は「日米原子力協定は2018年に期限を迎える。核燃サイクルに消極的と判断されれば、今後、再処理の権利が認められない可能性がある。日本政府はそれを絶対に避けたいはずだ」と語る。
 

「原発推進派が再処理の権利にこだわる理由は、核のごみ問題の解決のみではない。原子力に関連した最先端の技術開発が進められなくなるほか、核兵器開発の道が閉ざされるという危機感があるのではないか」
 

しかし、核燃サイクル構想は瀕死(ひんし)の状態だ。使用済み核燃料からプルトニウムを取り出す六ケ所村の再処理工場、プルトニウムを燃料にしながら増やす高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)がカギになるが、ともにトラブル続きで満足に稼働していない。
 

くすぶってはいるが、確定していないモンゴルへの核廃棄物「輸出」。そしてモノにならない核燃料サイクル構想。そうした状況下、元日本原子力学会長の田中知(さとる)・東京大教授が9月から原子力規制委員会の委員に就任することになった。
 

明治大の勝田忠広准教授(原子力政策)は「田中氏は核燃料サイクルの旗振り役を担ってきた人物。原発の運転を規制するというより、原発再稼働や核燃サイクル推進に向けた人事と見られかねない」と話す。
 

田中氏は経済産業省総合資源エネルギー調査会の原子力部会長を務めた。この部会が068月に発表した「原子力立国計画」という報告書には核燃料サイクル推進のほか、老朽原発を高速増殖炉に建て替えていく方針が記されている。
 

もんじゅを所管する文部科学省でも、原子力科学技術委員会の主査に就いた。委員会の作業部会は高速増殖炉研究の継続を盛り込んだ研究計画をつくった。
 

さらに文科省の助成事業で、田中氏らが昨年3月にまとめた報告書では、ウラン濃縮や再処理、貯蔵といった役割をアジア各国で分担して核燃料サイクルを進める案を提示している。
 

アジア各国には、日本もモンゴルも入る。モンゴルの核問題について研究する清泉女学院大の芝山豊教授(文化共生学)は「遠いどこかに邪魔なものを押しつける発想は、倫理的に許されない。モンゴルには広大な土地があるといっても、遊牧民たちが暮らしを営む場所だ」とくぎを刺す。
 

「いずれにせよ、原発を動かせばごみは増える。いつか貯蔵場所もなくなり、収拾がつかなくなる」
 

田中氏起用の真意はどうあれ、「トイレのないマンション」という現実は変わっていない。再稼働はその一点で無謀でしかない。
 


【日米原子力協定】
 
核燃料の調達や再処理、原子力の技術の導入などに関する日米間の取り決め。濃縮ウランを提供する米国が日本を規制できる仕組みになっている。1955年に締結し、日本に再処理の権利を認めた現協定は88年に結ばれた。有効期限は30年。2018年に更新期を迎える。


[デスクメモ]
 
酷暑だが、原発ゼロが続いている。計画停電もない。「電力不足キャンペーン」は何だったのだろう。「だまし」としか思えない。再稼働の準備が進むが、原発にぶら下がる巨大資本、政治家や学者たちの利権構造は変わっていない。だから信用できない。原発ゼロの夏。世論の力だ。まだまだ持久戦が続く。(牧)



Photo_4


201485日 東京新聞:こちら特報部 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014080502000146.html

 

« 気になるニュース 649 | トップページ | 気になるニュース 651 »

ニュース」カテゴリの記事

無料ブログはココログ