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2014年6月17日 (火)

気になるニュース 604

 

基地固定化はあるかも・・・
引用書き起こし開始。 

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*沖縄から見た集団的自衛権 基地集中 知事選混迷 



23日は、太平洋戦争末期の沖縄戦が終結した「慰霊の日」。悲惨な地上戦で、多数の犠牲者が出た。戦後の日米安保体制は、在日米軍基地のほとんどが集中する沖縄の犠牲の上に成り立ってきた。今、集団的自衛権の行使容認に向けた議論が急ピッチで進む。沖縄の人々は、この政治状況をどう見ているのか。(荒井六貴、篠ケ瀬祐司) 


◆「標的にされるのでは」 「戦争の準備している」
 

「また戦争に巻き込まれるようなことは絶対反対だ。戦争を知らない世代の政治家は何を考えているのだろうか」
 

沖縄県糸満市の平和祈念公園。沖縄戦の戦没者ら約24万人の名前が刻まれた「平和の礎(いしじ)」の前で浦添市の仲本政昭さん(79)は、集団的自衛権の行使容認に向けて突き進む政治状況に疑問を呈す。仲本さんは2人の兄を失い、自身も防空壕(ごう)で銃を構えた米軍に取り囲まれて捕虜になり、命を取り留めた。
 

平和の礎に妹3人の名が刻まれている南城市の無職真喜志静子さん(78)も「戦争の話は聞きたくもない。また同じことを繰り返すのでは」と心配を口にした。
 

1945623日未明、旧日本軍の牛島満司令官らが自決し、事実上、この日に沖縄戦が終結した。沖縄県民にとって忘れてはならない日だ。 

「昨年4月の主権回復の日に続いて、沖縄県民の心を逆なですることばかりだ」。憲法を考える草の根市民グループ「憲法9条・メッセージ・プロジェクト沖縄」事務局長の城間えり子さん(52)は憤る。
 

集団的自衛権の問題に沖縄県民がとくに敏感なのには理由がある。沖縄には日米安保条約に基づく在日米軍基地の約74%が存在しているという現実だ。「米兵や米軍による事故や事件も頻発し、憲法の基本的人権が守られているとは言い難い。いくら基地に反対しても届かず、主権在民でもない。だけど、基地があっても、戦争にならずにすんでいるのは、平和憲法のおかげ」。解釈改憲で集団的自衛権の行使が可能になり、米軍と一体化することになれば、「沖縄が標的になるのでは」と恐れる。
 

県議会議長や自民党沖縄県連顧問を務め、県連の重鎮だった仲里利信さん(77)は「集団的自衛権の行使容認は、抑止力になるという意見があるが、対抗する力を強めたら、軍拡競争になる。その先にいったい何があるのか」と警鐘を鳴らす。
 

仲里さんは、県連が米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する公約を撤回したことに反発。自民党国会議員の後援会長を退いた。今年1月の名護市長選では、移設反対派の稲嶺進市長を応援した。県連は3月、仲里さんを除名処分にした。「県内移設反対は、保守、革新の立場とは関係なくオール沖縄の意見だ。このままでは、沖縄は、米軍基地が撤廃されるどころか、逆に米軍の要塞(ようさい)化するだろう」
 

戦争末期、家族でガマ(洞窟)に隠れていた。3歳の妹といとこが泣いているのを見た日本軍の兵士がおむすびを出し、母親に「毒入りだから、食べさせろ」と言っていたのを鮮明に覚えている。仲里さんは安倍政権について「特定秘密保護法や集団的自衛権の行使容認は、戦争の準備をしているようにしか思えない」と話す。
 


◆保守分裂 「オール沖縄」模索 「県民同士の対立おかしい」
 

沖縄県で、政界に異変が起きている。11月に想定されている県知事選で、保守陣営が割れ、従来の保革対決の構図が変化する可能性が高まっているのだ。
 

立候補者として名前が挙がっているのは、保守系の大物2人。2010年に自民党県連などの推薦を受けて再選した仲井真弘多(なかいまひろかず)知事と、自民党県連幹事長を経験した翁長雄志(おながたけし)那覇市長だ。翁長氏は10年知事選で、仲井真陣営の選挙対策本部長を務めている。
 

かつて行動をともにした両者だが、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設をめぐり、たもとを分かった。
 

仲井真氏は知事選で「辺野古移設は事実上不可能だ」と県外移設要求の方針を示していた。それを昨年末に転換し、辺野古沿岸部の埋め立てを承認した。一方、翁長氏は辺野古への移設反対を明言している。
 

正式に出馬表明しない仲井真、翁長両氏を尻目に、周囲は走り出している。
 

活発な動きを見せるのは翁長氏を推すグループだ。那覇市議会最大会派「自民党新風会」(11人)は今月5日に翁長氏と会い、知事選への出馬を要請した。
 

地元経済界も12日、翁長氏擁立を目指す同志会を立ち上げた。中心人物はホテル経営の「かりゆしグループ」の最高経営責任者(CEO)、平良朝敬氏ら。保守候補の支持者として知られていたが、今年1月の名護市長選でも、移設反対の現職候補を応援した。
 

その翁長氏は集団的自衛権の行使容認について、6月議会で「憲法9条の下で許容される自衛権の行使は、わが国を防衛するため必要最小限度の範囲にとどまるべきだ。集団的自衛権の行使はその範囲を逸脱する」と明確に反対した。
 

一方、知事の後援会は10日、3選を目指して出馬するよう、仲井真氏に要請した。自民党沖縄県連は翁長氏に出馬を求めた那覇市議の除名に動くなど、党内の対立は深まっている。
 

野党内には翁長氏との共闘を模索する動きがある。翁長氏は「オール沖縄」を掲げ、米軍新型輸送機・オスプレイの沖縄への配備撤回や、普天間飛行場の県内移設断念を求める運動をリードしてきた。保守政治家でも手を結びやすい相手だ。翁長氏も地元紙、琉球新報とのインタビューで「県民の心を一つにするためには党利党略ではなく最大公約数で、(日本全体の)0.6%の面積に(在日米軍の)74%の基地はいらないという部分で(共闘を)構築することだ」と、主張の違いを超えた連携に前向きな考えを示している。
 

沖縄国際大の前泊博盛教授は、「集団的自衛権の行使とは武力を使うことだ。そういう事態になったら、観光客は激減し、船便も滞る。沖縄県は干上がってしまう。抑止力が必要だとの議論が高まり、沖縄の米軍基地固定化につながるおそれもある」と警鐘を鳴らす。
 

昨年、県内の市町村長や県議らが、普天間飛行場の県内移設断念とオスプレイの配備撤回を求める「建白書」に署名した。前泊氏は建白書実現に向けた「島ぐるみ会議」の開催を目指す。前出の仲里氏も発起人の一人だ。前泊氏は翁長、仲里両氏らの動きをこう分析する。
 

「両氏は、ウチナーンチュ(沖縄の人)同士が対立をさせられるのはおかしいと気付いたのではないか。保守、革新というイデオロギーを超え、沖縄のアイデンティティー(独自性や本質)を大事にしようとする構造的な変化は、県内でかなり進んでいくだろう」
 


[デスクメモ]
 
沖縄戦の記憶は、県民の心の奥底にトラウマとして残り続けている。70年がたとうとしても消えることはない。米軍基地の過剰な負担を強いられてきたからだ。戦争の恐怖を想起させる集団的自衛権の行使容認は、その心の傷に塩を塗るようなものだ。押し付けの差別構造は、まったく変わっていない。(国)



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2014617日  東京新聞:こちら特報部 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014061702000142.html

 

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