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2014年6月 1日 (日)

気になるニュース 583

 

今の教科書で育った子どもが大人になって社会に出てくるんだよなー・・・
引用書き起こし開始。 

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【変質する「平和」】 第3部 膨らむ「自衛」(中) 



武蔵野の面影を残す丘に立つ埼玉県平和資料館(東松山市)の展示は、軍国主義が強まった昭和初期に始まり、最後に「平和の創造」と名付けられた一角がある。そこに並ぶのは、国際協力機構(JICA)や、国連平和維持活動(PKO)に参加中の自衛隊の写真パネルだ。
 

自衛隊が「平和」の名のもと展示に加わったのは201310月。ほかの展示内容も一新され、年表から「慰安婦」「南京」の文字が消えた。
 

その7年前、県知事上田清司は県議会で「軍の強制徴用や軍と一緒に移動するイメージがある。英霊に失礼な言葉だ」と、年表中の従軍慰安婦という言葉を批判していた。
 

知事の意向が色濃く感じられる展示替え。しかし、書面で応じた取材で上田は「資料館の判断」と否定する。そのうえで「加害の側面を掘り起こすより、国際平和に向けた貢献をどうしていくか考えてもらうことも重要」とも答えている。
 

展示に批判的な市民団体「埼玉県平和資料館を考える会」代表の石垣敏夫(72)は言う。「知事が持ち出す国際貢献のその先が、集団的自衛権なのだろう」


 
 

戦時中の加害の歴史が消えた新しい年表で、自衛隊関連の項目は一つ増え、4項目になった。
 

担当した資料館主事の石坂俊郎は、中学校の歴史教科書7社のうち4社以上に載っている項目を新年表で拾った。「公平公正な基準」と考えたからだ。
 

教科書づくりの指針となる国の学習指導要領には08年の改定で、中学公民で自衛隊の役割として「我が国の(中略)国際貢献について考えさせる」との文言が入った。中央教育審議会(中教審)の有識者が約3年かけて練った答申にはなく、文部科学省の手に移った段階で盛り込まれた。自民党の部会などで上がっていた声が反映された。
 

中教審で答申づくりの中心にいた奈良学園大学長の梶田叡一は「国際貢献はアジア諸国への償いの側面がある。戦争責任と一緒に教えるべきで、指導要領のバランスはとれている」と話す。一方で、そのバランスを崩しかねない動きは気がかりだ。「なぜ日本の(加害の)問題ばかり取り上げるのか、と一部の政治家が扇動している。(検定に携わる)教科書調査官には政権の意向に敏感な人もいる」


 
 

「若い人たちは戦争をよく知らず、ネットなどの話をうのみにしている」。沖縄大学客員教授の新城(あらしろ)俊昭(63)は危機感を抱く。
 

12年、現沖縄県那覇市の首里城地下にあった「第32軍司令壕(ごう)」の説明板で、有識者がつくった文案のうち、日本兵の住民虐殺の記述が県の判断で削られた。1999年、新城が監修委員としてかかわった県平和祈念資料館で同様の改変が計画されたときは反対運動で撤回された。戦争体験者が亡くなり、あらがう声が以前より小さくなったと感じる。 

新城が5歳のときに父は米兵の車にひかれ亡くなった。米国占領下の沖縄で、米兵が罪に問われることはなかった。戦争の影を背負い、新城は沖縄の歴史を教える道を選んだ。「歴史の事実を守ることはとても難しくなった。それでも私たちは平和教育を続け、地道に積み上げていくしかない」(敬称略、加藤裕治)
 



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201461日 東京新聞朝刊 1面より 

 

 

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