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2014年4月20日 (日)

気になるニュース 540

 

日曜の朝のふんわりした気分をぶち壊す東京新聞であった・・・いいぞもっとやれwink

県立医科大の反論はこちら。毎日新聞の秘密会の記事はこちら
引用書き起こし開始。

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*福島原発事故の県民健康調査が八方ふさがり 


福島原発事故の健康影響を調べる福島県の県民健康調査に、内部から「NO」の声が出始めた。焦点の事故と小児甲状腺がんの関連について、県は一貫して「関連は考えにくい」と否定してきたが、専門評価部会メンバーである東京大医学部の渋谷健司教授が先月の部会で「いまの検査の仕方では評価できない」と県の姿勢に異議をとなえた。県は無視を決め込むものの、結論ありきの調査はもはや崩壊寸前だ。(榊原崇仁) 



◆「がん発症 関連なし」に異論 内部から「評価できぬ」 

「検査の全面的な見直しは避けられない」
 

世界保健機関(WHO)の元職員で、病気の原因の統計分析が専門の渋谷教授は取材にそう語った。
 

渋谷教授が委員の甲状腺検査評価部会は「県民健康調査検討委員会」の専門部会。昨年11月以降、甲状腺検査の結果などについて議論している。3月に2回目の会合があり、渋谷教授は席上「放射線の影響は現状のまま検査を続けても評価できない」と話した。
 

事故当時18歳以下の全県民を対象にする福島県の甲状腺検査では、昨年末現在で27万人が受診し、33人に小児甲状腺がんが見つかった。
 

ところが、この調査は「チェルノブイリ事故で放射線の影響が出たのは4年後」という話を前提にしている。このため、事故から3年間の目的は事故前からある甲状腺がんを洗い出すというもの。ようやく今月の検査から、がんが事故後に増えたか否かを調べる。
 

渋谷教授は「『発症は4年後』が必ず正しいと限らないし、放射線以外の要因で増えることもある。いずれにせよ、この調査では事故との関連が分からない。放射線の影響がある地域とそうでない地域を比べなくてはならない」と訴える。
 

環境省は比較のため、青森、山梨、長崎の3県で子どもの甲状腺検査を実施した。約4500人のサンプル検査で、1人にがんが見つかった。しかし、渋谷教授は「どの頻度で見つかるかは一例では分からない。たまたま少数のサンプルで見つかったかもしれない」とこの比較を批判する。
 

単純に検査数を増やせばいというものでもないという。「進行が遅い甲状腺がんは、寿命まで悪さしない例も少なくない。見つけなくてもいい病気まで見つける『過剰診断』は余計な不安も与える。患者の利益を慎重に考えるべきだ」
 

不安解消という点では、福島県の取り組みには欠陥があるという。「県側がやるのは検査まで。がんが見つかった後の対応は、費用を含めて患者任せだ。健康不安の解消を目的にしながら、なぜこうなるのか」
 

県側は3月の部会で渋谷教授から批判を受けた際、原発から遠い会津地域と、それ以外の県内比較で評価すると反論した。
 

渋谷教授は「会津が事故の影響を受けていないと言い切れず、低線量被ばくも考慮しなければならない」と指摘。「会津は極めて線量が低い」と県が強調することには「会津の住民は『自分は大丈夫』と思い、検査を受けなくならないか。比較どころでなくなる」。
 

渋谷教授はそもそも県が調査の主体であることを疑問視する。「深刻な原発事故は先例がごくわずか。世界の知見を結集するには国がやるべきだった」
 


◆追及隠し? 会見記録作成 取りやめ
 

渋谷教授のこうした指摘以外にも、福島県による健康調査についてはいまも疑問の声が絶えない。
 

チェルノブイリの例を前面に押し出し、事故後3年は事故由来の甲状腺がんが見つからないという「結論ありき」の姿勢がまず問題視されている。
 

甲状腺がんを引き起こす放射性ヨウ素の被ばく線量の実測データがごくわずかしかないのに、これらに基づく試算から「被ばく線量は低い」と結論づけて「いま見つかるがんは福島原発事故によるものと考えにくい」と強調している。
 

こんなエピソードもある。テレビ朝日の報道ステーションが311日の放送で福島県の健康調査を取り上げ、「がんと事故の関連は『考えにくい』というより『分からない』ではないか」と疑問を呈した。
 

調査の委託を受けた福島県立医科大は翌12日、「『考えにくい』との見解は県民健康調査検討委員会でも検討され、一致した見解となっている」とホームページ上で反論した。
 

しかし、渋谷教授はこの10日前の32日にあった検討委の評価部会で「放射線の影響は評価できない」と述べ、「関連は考えにくい」に異を唱えている。
 

つまり県立医科大はこの指摘を無視し、意に反する報道内容を打ち消すために「検討委の一致した見解」とアピールしていた。
 

渋谷教授は「『一致した見解』はウソ。全く失礼な話だ。安心を前提にしたリスクコミュニケーションの悪例だ」と憤る。
 

情報操作まがいの手法は枚挙にいとまがない。
 

201210月の毎日新聞の報道で、県が検討委の会議前に委員を集めて「秘密会」を開き、非公開の場であらかじめ議論の方向性を話し合っていたことが暴露された。 

それに加えて、「こちら特報部」が情報公開請求して得た資料によると、この秘密会が報じられた翌月の検討委を最後に、県は健康調査関連の記者会見のやりとりを記録する文書の作成をやめていた。
 

県の担当者は「会見は公開でやっているので、作成の必要がないと判断した」と語る。だが、会見では秘密会発覚以降、幾度となく県の隠蔽(いんぺい)体質やご都合主義が追及されているため、「都合の悪い情報は公文書として残さない」という意図が働いたようにも見える。
 

欠格事項ばかりが目立つ県なのに、なぜ健康調査を担うことになったのか。
 

環境省は「県の申し出があったから」、県は「東電と国は原発事故の加害者。事故影響に関する調査を加害者側にやらせるわけにいかなかった」と説明する。
 

ただ、県は放射性物質の拡散状況を予測する「SPEEDI」のデータを事故直後から電子メールで受け取りながら「受信容量の確保」を理由に消去し、住民避難に役立てられないという大失態を犯している。
 

さらに避難者には被ばくを防ぐ安定ヨウ素剤を配る必要があったが、これもしなかった。国会事故調査委員会は「県知事は決定権限がありながら、指示を出さなかった」と指弾した。
 

事故当時に双葉町長だった井戸川克隆氏は「県も加害者。自らの過失から目を背けさせるため、原発事故の健康影響を過小評価している」と批判する。
 

妻と小学生の子ども2人が新潟市に避難する福島大の荒木田岳准教授(地方行政)はこう語る。「調査を切り盛りする事務局の人手や財源、がんと事故の関連が分かった際の補償などを考えると、調査は国がやるしかないと思う。ただ、国も全く信用ならないという点がジレンマだ」
 


[デスクメモ] 
1000人以上の人びとが関連死しても、国や電力会社の誰ひとり罰せられないという異常がこの国の現在形である。長いものに巻かれ、個人を捨てるのは戦前から変わらぬこの社会の悪弊だ。それだけに渋谷さんの筋の通し方には光を感じる。そもそも異論を力やカネで封じ込めたことが事故の悪夢を招いたのだ。(牧)



Photo


2014420日 東京新聞:こちら特報部 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014042002000116.html

 

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