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2014年4月10日 (木)

気になるニュース 526

 

伊方町長選も争点になったことがないという・・・(毎日新聞より)
引用書き起こし開始。 

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*原発が争点にならないワケ 川内再稼働前夜の衆院鹿児島補選 


15日の衆院鹿児島2区補選の告示まで1週間を切った。医療法人「徳洲会」グループの公職選挙法違反事件で親族の有罪が確定した徳田毅前衆院議員の辞職に伴う選挙だけに、「政治とカネ」の問題に注目が集まるのは当然だ。解せないのは、鹿児島県内には、再稼働一番手と目される九州電力川内原発(薩摩川内市)が立地しているにもかかわらず、原発がさっぱり争点化しないことである。「原発ゼロ」を求める世論と遊離した永田町の姿が反射している。(荒井六貴、出田阿生) 


◆容認の自民 だんまり 世論軽視/民主は九電労組に配慮?
 

鹿児島市のJR谷山駅前。自民党公認で立候補する元鹿児島県議会議長の金子万寿夫氏(67)=公明推薦=の事務所周囲の壁には、安倍晋三首相のポスターが張りめぐらされていた。
 

金子陣営の選対幹部は「アベノミクスの地方への波及や離島振興を訴えていく。負けられない選挙だ」と力を込める。
 

では、「政治とカネ」の問題と川内原発再稼働についてはどうか。
 

選対幹部は「『政治とカネ』はこちらから言うことではない。再稼働には賛成だが、触れるつもりはない」と言い切った。
 

鹿児島2区は、大票田の鹿児島市南西部、指宿市、奄美市などの離島で構成され、有権者数は約28万人。鹿児島市南西部は、隣の3区に位置する川内原発から約45キロしか離れていない。
 

「政治とカネ」の問題から目をそらすのは分からぬでもない。徳田前議員は元自民党だ。奄美では徳田ファミリーが圧倒的な影響力を誇っていたが、徳洲会事件発覚後、有権者の視線は冷めている。
 

だが原発問題は必ずしも逆風ではない。川内原発は、福島第一原発から最も遠くに立地するだけに、他の原発に比べれば地元の反対運動はさほど強くない。
 

しかも、伊藤祐一郎知事が「6月にも再稼働の判断をする」と前のめりだ。原子力規制委員会は、再稼働の条件となる新規制基準への適合検査で川内原発を他の原発より優先する。
 

それでも、原発隠しに走るのは、脱原発世論を読み切れない面もあるからだ。事務所に出入りする女性(73)は複雑な心境を吐露する。「二度と事故が起きないとは言えず、やめた方がいいと思うが、経済的なことを考えると難しい。気持ちは五分五分」
 

野党側は「政治とカネ」と再稼働反対で攻め立てているかと思いきや、無所属で元民主党衆院議員の打越明司氏(55)=民主、維新、結い、生活推薦=は再稼働容認派だ。
 

打越氏は「政治とカネ」の問題では威勢がよい。事務所前の看板にも「カネまみれより、汗まみれ!!」と大書している。後援会の吉留大輔青年部長は「原発を語る前に、金でゆがめられた選挙をただすということだ。有権者も、鹿児島の恥を消してほしいと思っている」と主張する。
 

再稼動を目指す九電労組が加入する連合鹿児島からも支持を受けた。九電労組に配慮したのか。
 

吉留氏は「労組から何かを頼まれたということはない」と影響を否定するが、九電労組の幹部は「支持は推薦よりも、支援のレベルは低いが、支持を出すにしても、エネルギー政策が合致するかは、一つの判断材料だ」と打ち明ける。
 


◆脱原発 争点化狙うが… 「生活に結びつく政策必要」
 

共産党奄美地区副委員長の三島照氏(72)と、山本太郎参院議員が擁立した介護福祉士の有川美子氏(42)は再稼働反対を掲げる。
 

共産党県委員会の野元徳英委員長は「安倍政権の暴走にストップをかけられる唯一の党が共産党だ」と胸を張る。自民党などの原発隠しについては「世論が脱原発である中、再稼働容認は支持を減らす。だから原発政策を語れないのではないか」と批判した。
 

一方、有川氏の事務所には、「止めよう!川内原発再稼働」と書かれた桃色ののぼり旗やビラがあふれていた。事務所アドバイザーの斎藤まさし氏は「共産党に対するアレルギーが強い保守層にも再稼働反対の思いを理解してもらい、その受け皿になりたい」と強調する。
 

とはいえ、結局は、少ない脱原発票を奪い合うだけにならないか。両陣営から距離を置く反原発・かごしまネットの向原祥隆代表は「相乗効果で有権者の関心を高め、再稼働問題が争点になってもらいたい」と期待する。
 

振り返れば、福島原発事故以降の各選挙では、脱原発派は勝てないばかりか、原発問題が争点にもならないケースが少なくない。
 

自民党が政権に返り咲いた201212月の衆院選では、「卒原発」を掲げた日本未来の党などが惨敗した。昨年夏の参院選でも、「原発再稼働」をにじませる自民党が大勝した。
 

地方では、大阪市や東京都、静岡県、新潟県では住民投票条例制定の動きがあったが、議会で否決された。先の都知事選では、「即時原発ゼロ」の細川護煕元首相の出馬で争点の一つにはなったものの、細川氏と宇都宮健児氏に脱原発票が分散して大敗した。
 

世論調査では「脱原発」派は67割に上る。それが議席に結びつかない。今回の鹿児島補選にしても、27日の投票までに原発を争点化するのは容易ではない。川内原発を手始めに、各地で再稼働の動きが具体化しつつある。来春には統一地方選挙もある。何か手だてはあるのか。
 

政治アナリストの伊藤惇夫氏は「鹿児島は保守層が強く、原発関連の仕事に携わる人が多い。そこへ『原発即時停止』を訴えれば一般の人には過激だと思われる。数十年単位の脱原発の工程表をつくるなど、もっと現実味のあるアプローチが必要だ」と忠告する。
 

作家の雨宮処凛氏は「立地自治体の住民は、生活全般を人質にとられているようなもの。原発がなくても食べていける根拠を示さないと、住民は脱原発に関心すら持たないだろう。景気や雇用の問題と、原発問題とを結びつけて訴える必要がある」と指摘する。「たとえば廃炉や再生可能エネルギーの分野で、新たな雇用が創出されると保証する。生計を立てる道筋をつけることが重要だ」
 

首都圏反原発連合呼び掛け人のミサオ・レッドウルフ氏は「各選挙で脱原発候補を確実に擁立しなければいけない」と気を引き締める。
 

若者の政治参加を目指すNPO法人・ユースクリエイトの原田謙介代表は、争点にならない理由を「多くの人には、原発のある、なしで日常生活が変わる実感がないからだ」とみる。都知事選では、ツイッターを通じて主要4候補に質問できるネット上のキャンペーンを展開した。原発問題には中立の立場だが、こうした試みで選挙や政治に関心の薄い有権者へのアピール方法を模索している。
 

「デモには行かないが、いずれは脱原発と考えている人たちの関心を高めなければ争点にはならない。生活実感を持ってもらうには、脱原発で暮らしがどう変わるのかを分かりやすく見せ、実現可能性を強く訴えることがカギになる」
 


[デスクメモ] 
1982年に刊行された『戦後保守政治の軌跡』(後藤基夫ほか)は、政治記者必読の教科書である。最後のくだりで「(世論を)政治力にまとめていくもの、すなわち野党の力が、あまりにも弱過ぎる」と嘆く。「弱過ぎる」野党の多くは今、自民党の「翼賛勢力」に成り下がった。はるかに状況は悪い。



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2014年4月10日 東京新聞:こちら特報部 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014041002000170.html

 

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