« 気になるニュース 502 | トップページ | 気になるニュース 504 »

2014年3月22日 (土)

気になるニュース 503

webで読めるようにならないのかな?・・・
引用書き起こし開始。 

------------------------------------------------------------


【揺らぐ立憲主義(上)】


憲法によって国民の権利と自由を守り、国家権力の暴走を縛る立憲主義が揺らいでいる。安倍晋三首相は、日本の平和主義を変質させてしまう集団的自衛権の行使容認を憲法解釈の変更だけで行おうとしている。政権の意のままに憲法の条文の意味を変えられるなら、憲法は機能しなくなる。身近な話に例えながら、立憲主義と安倍政権について考えた。


[解釈改憲] ルールを変えずに解釈変える

日曜日のグラウンド。少年野球リーグの試合を前に、会長のAさんが突然言い出した。「本塁打が出ない試合は、見ていておもしろくない。今日から飛ぶボールを使おう」
リーグでは、ボールの大きさや材質について細かい決まりがない。しかし、規則にある「子どもたちは堅実なプレーを身につける」という精神に基づき、飛距離の出ないボールを使うことが長年の合意事項だった。
全く違うボールにするなら、本来、規則を変えなければいけないが、保護者の同意は得られそうもない。そこで、Aさんは「今の規則の解釈でも、飛ぶボールを使うことは許される」という主張を持ち出し、反対する審判も自分の友人と交代させてしまった。


◆国会・国民の議論飛ばす

政治は民意に支えられている。しかし、時に間違い、暴走する危険もある。だからこそ、近代国家は国民一人一人の権利や自由を守るため、憲法で権力行使に厳しい制約をかける。それを「立憲主義」という。

過半数の議席を持つ政権でも、自らを縛る憲法は好き勝手にいじることができない。日本の場合、改憲は衆参両院の3分の2以上の賛成に加え、国民投票で承認を得ることが必要で、いくつものハードルを課している。

安倍首相が強い意欲を見せる集団的自衛権の行使は自衛隊の海外での武力行使に道をひらき、政府が長年、憲法9条で禁じられていると解釈してきた。それを変えるには条文を変えるしかないという政府見解も、かつて示されたことがある。

しかし、首相に時間のかかる改憲手続きを踏むつもりはない。憲法には一切、触らず、条文の解釈を変えるという「禁じ手」を使おうとしている。

首相は今国会の答弁で、解釈改憲によって集団的自衛権の行使を容認したい考えを鮮明にした。政府の憲法解釈について「最高の責任者は私。政府の答弁に私が責任を持って、その上において選挙で審判を受ける」とし、閣議決定で解釈変更する考えを明らかにした。閣議決定という手続きは内閣法にさえ明確な規定はない。

選挙で勝てば、定着した憲法解釈でも思い通りに変えられると言わんばかりの態度は、立憲主義を否定している。国内外の憲法に詳しい伊藤真弁護士は「先進国では確定した憲法解釈を正反対に変えようとする場合、必ず条文改正で対応している」と批判する。

これまで政府の憲法解釈は事実上、「憲法解釈の番人」と呼ばれる内閣法制局が担ってきた。行政の一組織でありながら、政治とは距離を保ち、法律の専門家の立場で判断してきた。

しかし、首相はそのトップに、自身と近い考えの人物を据えた。歴代政権が内閣法制局の意見を尊重し、権力の乱用に陥らないよう自らを律してきたのとは大きく異なる。

野球のルールを好きなように解釈して「飛ぶボール」に変えたり、自分の味方を審判にできるなら、ルールの意味はなくなる。憲法も同じだ。国会の議論も経ず、国民の声も聞かず、政権の判断だけで解釈を変えられるなら、何でもできることになり、立憲主義は崩壊する。



Photo_2

2014322日 東京新聞 1面より 

 

 

« 気になるニュース 502 | トップページ | 気になるニュース 504 »

ニュース」カテゴリの記事

無料ブログはココログ