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2014年2月23日 (日)

気になるニュース 457

 

失敗かー・・・
引用書き起こし開始。

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*「小選挙区は失敗だった」 「政治改革」から20年


衆院小選挙区比例代表並立制などを盛り込んだ政治改革関連4法が成立してから20年がたつ。政治とカネをめぐるスキャンダルがきっかけだったが、2度の政権交代を経て誕生したのは、巨大自民党による「一強多弱」の政治構造だ。「決められる政治」を掲げる安倍政権は、集団的自衛権行使に向けた解釈改憲へと突き進む。あの政治改革とは何だったのか。(篠ケ瀬祐司)


◆政治改革の流れ

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◆党執行部 権限が肥大化

雪が降りしきる1994129日未明、野党自民党総裁の河野洋平氏(77)は、細川護煕首相(76)=肩書はいずれも当時=との間で、政治改革関連法案の修正で合意した。同日、施行期日を明記しない形で成立。約1カ月後の34日、小選挙区300、比例代表200の小選挙区制度導入などの合意内容を反映した改正法が成立した。

当事者たちは20年間をどう総括しているのか。東京都内の事務所で河野氏にたずねた。

「小選挙区制導入は失敗だった。小選挙区制は死票が多すぎる。比例代表も話題の人を連れてくるなどしている。これでは死票を救済できない。政治資金関連の改革も、抜け穴ができて中途半端になってしまった」

河野氏は、政治改革が十分な民意の反映につながらなかったと反省し、苦悩の表情を浮かべた。小選挙区制に疑問を持っていたという河野氏は、なぜ合意を決断したのか。

「自民党内は小選挙区に賛成する勢力は『改革派』、反対は『守旧派』と呼ばれて対立していた。当時、総裁として党を割らないために(落としどころとして)決断した」

小選挙区制による選挙は96年から6回。政権交代も2度経験した。

「(有権者の)過半数がなければ議席を得られないルールの下、少数派がどんどん追い詰められた。振れ幅が大きく、政治が不安定になった。右といえば、思い切って右に行ってしまっている」

河野氏が守ろうとした自民党はどうか。

「リベラル派、ハト派と呼ばれる人たちが少数派になり、右側の暴走を止められなくなりつつある。派閥も弱体化した。派閥には弊害もあったが、総裁に対するチェック機能も果たしていた。派閥の後ろ盾がないので、議員が党執行部に意見を言うのが命懸けになってしまった。政策や党運営も含め、どこを切っても同じ金太郎あめのような政党になった」

首相(総裁)や党本部の力が強くなりすぎた例として、解釈改憲への動きや、米軍普天間飛行場の県外移設を訴えて当選した沖縄戦選出議員に名護市辺野古移設を容認させたことを挙げる。

「(集団的自衛権の行使容認について)首相は有識者懇談会で議論しているというが、私的諮問機関の結論で、これまでの積み上げてきた議論を乗り越えるのはいかがか」 「沖縄で、党本部と違う公約を掲げて選挙することを、党本部も了承していたはずだ。それを有権者が支持した。選挙後に撤回させて党本部に従えというのは乱暴な話で、民意と乖離(かいり)している」


◆成田憲彦 元細川首相秘書官 「敵対よりも合意に力を」

駿河台大の成田憲彦教授(67)は、細川首相の秘書官として政治改革論議に関わった。「非自民」の側からは、この20年はどう見えたのか。

「自民党による一党長期政権のシステムが終わり、対抗勢力が伸びて政権交代が実現した。大きな方向性は間違っていなかった」

88年、政界要人へのリクルートコスモス未公開株譲渡が発覚し、政治改革を求める声が高まった。自民党はカネのかかる政治からの脱却を目指して小選挙区制を提唱するが、実現できずに分裂。後を受けた細川氏は、小選挙区制導入で、日本政治の再生や、政権交代可能な政治の実現を目指したと成田氏は振り返る。

「長く与党でいると、政策の見直しや時代とのずれを回復する機会がない。下野した時は、時代との適応性を回復する準備期間だ」

この間、野党は政策を練るよりも政権奪取を最優先課題においてきたように映る。

「これだけ足の引っ張り合いになることは想定していなかった。野に下った自民党は政権復帰ばかり考え、民主党も07年の衆参両院にねじれが生じて(政権獲得が視野に入って)以降は、敵対的な国会運営を行うようになった」

この「敵対の政治」の克服が急務だと成田氏は訴える。

「今大切なのは、日本が結束し、世界的な競争の中で生き残りを目指すことだ。多少時間がかかっても、合意形成の時間とエネルギーを惜しんではいけない」

しかし、永田町では、この20年を批判的に総括する動きは乏しい。選挙制度を見直すどころか、1票の格差の是正もままならない状況だ。

与野党は7日と14日、衆院選挙制度改革に関する実務者協議を開いた。最高裁が、09年と12年の選挙の1票の格差を違憲状態と判断したことに対応するものだ。消費税増税を主導した与党や民主党などは、「身を切る努力」をアピールすることも狙う。

野党側は、小選挙区数の530減と318減などの案を提案。自民党は小選挙区数を変えずに、比例代表の定数削減を主張する。

この議論について、河野氏は「死票がさらに増える比例代表定数の大幅削減には反対だ。国民の代弁者である議院の数を減らすよりも、議員歳費や政党助成金をカットして『身を切る』やり方もある」と指摘する。

具体的な選挙制度改革案としては、現行制度よりも民意を反映する方法として「個人的には、中小政党の当選可能性が増える、定数3の中選挙区と比例代表の組み合わせがいいと思う」と話す。

成田氏も定数削減より議員歳費カットなどが先だと説く。選挙制度については、中小政党に有利な「小選挙区比例代表連用制」を考案したこともある。中選挙区制復活には反対だが、民意をより反映させるため、現行制度にこだわらない議論を呼びかけるのも、河野氏と軌を一にする。

1票の格差是正に取り組む伊藤真弁護士は、正確な民意の反映こそが政治改革の最も重要な視点だと強調する。

「格差が2倍未満なら許されるという考え方があるが、人によって政治的影響力が半分でいいはずがない。民意がゆがんで反映されてしまう。この20年、主権者は国民だとの基本的意識が足りないままだ」


[デスクメモ]
「とにかく制度を変えることが大事だという雰囲気や論調で、内閣の方針を支持する傾向があった」。小選挙区制導入に反対の論陣を張った元朝日新聞記者の故石川真澄さんは著書の中で、90年代の政治報道を厳しく批判している。「とにかく決めることが…」とやれば、最近の一部メディアの話である。(圭)


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2014223日 東京新聞:こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014022302000115.html

 

 

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