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2014年1月 7日 (火)

気になるニュース 391

 

web記事に見あたらなかったので・・・
引用書き起こし開始。 

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*自分の物語紡ごう 25歳ネット界カリスマ


◆資本主義「大好きで大嫌い」

「インターネットビジネスは本来、はみ出し者の世界です」

昨年12月下旬、東京・渋谷で開かれたセミナー。壇上には自信に満ちた口調で話す車いすの青年がいた。

参加費は2万円と安くない。それでもネットで生計を立てようとする若者ら約200人で会場は埋まっている。ネット広告で収入を得る「アフィリエイト」を始めたばかりの女性(28)は「ブログのネタにする」と、熱心にメモを取っていた。

青年は、ネットコンサルタント会社代表の和佐(わさ)大輔(25)。半身不随でありながら、17歳で1億円を売り上げた業界のカリスマだ。


中一の夏、地元・高知の海で飛び込みをしていて消波ブロックに激突、頸椎(けいつい)を損傷した。動くのは首から上と、両上腕部だけ。高校に進学したが、将来に希望が持てずにいた。「どうすれば自立できるか」。たどり着いた答えがネットで情報を売ることだった。

その方法を探るため、教材を買いあさった。学校も行かず、口にくわえた割り箸で朝から晩までキーボードをたたき続けた。

1年間で身に付けた知識を体系的にまとめてネット上で販売すると、爆発的に売れた。19歳で神戸に出て、ビジネス指南を始めた。「ダイエット教室を売り出したい」 「恋愛のブログを始めたい」など、依頼は多種多様。3000人以上と会い、1000を超えるビジネスに関わってきた。


「ブログで副業」 「必ず稼げる」。ネット上には甘い宣伝文句が並ぶ。だが、もうかるのは一握りだけ。国民生活センターには2009年度以降「初期費用を払ったのにうまくいかない」など5000件超の相談が寄せられる。

「そもそも普通の会社員や主婦がネットで稼ごうとすること自体、異常なこと」。和佐は、日本の資本主義の転換点を感じる。

かつて国民は、一緒にゴールしようと横並びで走っていた。だが「他人よりもうけたい」と、抜け駆けをする人が現れた。どんどん広がる差に、多くの走者が焦り始めている。「近い将来、雪崩を打って走り出す人々と、その場で立ち止まる人々に分かれる瞬間が来る」

資本主義が「大好きで、大嫌い」だ。自分に生きる道を与えてくれたが、同時に格差も生む。経済活動が国境を超え、世界の人口70億人の中で、競争はますます激しくなる。「昔は僕のような障害者や高齢者が『社会に必要ない人間』だった。でもこの先、普通に生きている人まで『必要ない』と社会に見なされる可能性がある」

絶望の中に希望を見いだすとすれば、人間は変われるということ。「誰とも同じではない70億分の1の生き方をするしかない」

自身もいま再び、変わろうとしている。高収入を得ていた7万人の読者がいたメルマガを閉鎖し、もっと多くの人に会うため仲間と出版社を設立した。大切なのは自分しか持っていない面白い物語。それを人生を懸けて証明しようとしている。(樋口薫、敬称略)



◆したたかに「二重思考」

昨年6月、米国のネット情報監視が明らかになった直後、監視社会の到来を予言した古典SF1984年」の売れ行きが急増したという。国民を監視したい権力にとってネットは便利な道具だ。小説の中の国民は「二重思考」という能力を鍛え、「戦争は平和」 「自由は屈従」と矛盾を受け入れる。「積極的平和主義」 「原発は安全」という政府の言葉を聞くと、二重思考も権力には便利なようだ。ただ2014年を生きる私たちは「資本主義が大好きで、大嫌い」という和佐方式の二重思考で、したたかに70億分の1の生き方を探すことだってできる。


25

201417日 東京新聞朝刊 25面[曲がり角のところで 5]より 

 

 

 

 

 

 

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