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2013年12月21日 (土)

気になるニュース 370

 

教科書検定の基準改正といい、怖い・・・
引用書き起こし開始。

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*空自の教本「ドクトリン」入手 有事備え思想教育?


航空自衛隊に全隊員を対象にした「指導書」がある。心構えや行動指針を記した「航空自衛隊基本ドクトリン」。この夏から、同書を基にした教育が強化されている。日米同盟の深化を強調。専守防衛を逸脱しかねない表現もある。集団的自衛権の行使を目指す安倍政権の安全保障政策との関係を考察した。(荒井六貴、林啓太)


◆「安倍安保」 先取りか

「表現はオブラートに包んでいるが、隊員が戦地に行くことを拒んだり、戦地で逃げないように思想教育するのが狙いなのでは」。ある航空自衛隊の男性隊員は、そう推測している。

「航空自衛隊基本ドクトリン」とは何か。巻頭言によると、「防衛力の役割が拡大していく中で、航空自衛隊が的確に行動するために準拠とすべき考え方」とする。

「こちら特報部」が入手したのは、2011331日付で航空幕僚監部が策定したもの。A4判で47ページ。巻頭言には「全ての隊員が、このドクトリンを理解し、活用することによって、組織のさらなる精強化にまい進することを期待する」と記されている。

具体的な内容を見てみよう。

例えば、武力紛争や軍事力、航空戦力について論じた第1章では、武力紛争は戦闘員に「恐怖心」を植え付けることになり「士気を低下させ、組織の結束力を弱め、指揮系統を混乱させるきっかけになる」と分析する。

そして、日本の航空防衛力を解説する第2章では、隊員のあるべき心構えを説く。「航空自衛隊魂」として、積極進取や献身、品位のほか、「よき服従者」であることを求める。その上で、武力紛争で生まれる「恐怖心」に対し「教育を通じて使命感を確立し、打ち勝つ強い精神力を養うことが重要だ」と唱える。

「航空自衛隊の指揮と行動」と題した第3章では、主要な航空作戦として「周辺空海域の安全確保」 「島しょに対する攻撃に対処」 「弾道ミサイル攻撃の対処」などを詳述。「米軍との共同を考慮しつつ戦術的に攻撃的な作戦にも備える」と、日米同盟の共同作戦を強調している。

基本ドクトリンは最近になって、隊員に対する指導が強化された。今年8月ごろから、幹部を含めた全隊員に、基本ドクトリンを配布し、教育を徹底。ドクトリンの内容の理解度を試す「点検」と称するテストを定期的に実施しているという。

基本ドクトリンが作成された理由は何なのか。

空自は1950年代に、米空軍のドクトリンにならった「基本原則」を策定していた。しかし、当時の自衛隊に対する批判的な社会情勢に配慮し、68年にいったん廃止していた。

復活させた理由について、ドクトリンの解説書である「航空自衛隊ドクトリンの考え方」では、「冷戦後、脅威や任務が複雑化、多様化し、即応性や実効的な対応が求められるようになった。防衛力の役割の変化、日米共同のさらなる深化などの変化に対応するため、組織の考え方を整理する必要があった」としている。


◆同盟強化

安倍政権は将来の改憲を念頭に、当面は解釈改憲による集団的自衛権の行使を目指している。17日に閣議決定した安全保障政策の指針となる「国家安全保障戦略」や防衛力整備の指針である「防衛計画の大綱」でも、その方向性は色濃く出ている。

「専守防衛」から「積極的平和主義」に転換。中国を念頭においた離島防衛の強化が盛り込まれ、北朝鮮の核・ミサイル問題を背景にした「敵基地攻撃能力」も検討された。

冒頭の隊員は「国防のために入隊したのに、『専守防衛』の枠を超えてしまう。ドクトリンは安倍政権の安保政策を進めるための思想教育のようだ。その先にあるのは、国防軍や徴兵制ではないか」と危惧する。

航空幕僚監部広報室は「ドクトリンは憲法や法令、防衛政策上、認められている範囲内で記述されている。思想教育には当たらないと認識している」とコメントした。

軍事ジャーナリストの前田哲男氏は「外部に打って出る軍隊が、国家安全保障戦略の下でどう戦うのかを定めた指揮統率のマニュアル。まさに『安倍安保』の中に位置付けられるドクトリンだ」とする。

安全保障問題に詳しい元外務省官僚で政治学者の浅井基文氏は「策定されたのは民主党政権時代で、あからさまな攻撃的表現はない。だが、次に更新される際には、敵基地攻撃能力も含め、安倍政権の考え方を積極的に取り入れていく可能性が高い」と危機感を強める。


◆攻勢明記

ドクトリン教育を強化し始めたのは、自民党が参院選で勝利し、衆参のねじれが解消、安倍政権の基盤が強まった時期と一致する。尖閣諸島周辺で緊張が高まった時期でもあった。

前田氏は「空自には、戦闘も起こり得る状況の中で、隊員に戦いの心構えを注入しておかなければならないという意識があったのでは」と推測。浅井氏は「安倍政権の意向を、空自側がおもんぱかったのかもしれない」と話す。

ドクトリンには、「攻勢と防勢の利・不利」という記述がある。前田氏は「『防勢』と並んで『攻勢』という概念を持ち出している。攻勢の重要性も強調するのは、専守防衛の考え方を逸脱している」と指摘する。

「恐怖心に打ち勝つ」というような表現についても、前田氏は「隊員に恐怖心を取り払うよう強いるのは、旧日本軍の発想と同じ。ドクトリンは現代版の軍人勅諭や戦陣訓のようだ」と批判する。

ドクトリンについて空幕広報室は行政文書として存在することを認めている。だが、特定秘密保護法の施行後には特定秘密に指定され、一切が秘密にされる可能性もある。

前田氏は「自衛隊にとって、平和憲法の下で戦闘することを前提にした文書を作成していることが国民に知られるのはまずい。特定秘密の対象になり得る。外部に漏れたら警務隊が捜査するかもしれない」と懸念する。

たとえ情報公開の対象になっても、完全な公開は望めそうもない。浅井氏は「何が何でも米軍に付いていく、といった国民に理解を得づらい部分は、黒塗りにして出してくる」と予想する。「平和憲法を踏みにじり、自衛隊のあり方を変質させるようなやり方は許してはならない」


[デスクメモ]
自衛隊の現場では、専守防衛に徹するべきだという考えがもともと強いと聞いた。安倍政権は、それを海外派兵への道に引きずり込もうとしている。現在の国連平和維持活動(PKO)と集団的自衛権の行使は、似て非なるものだ。「教育」しなければならなくなっていること自体が異常事態と思う。(国)


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20131221日 東京新聞:こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013122102000177.html

 

 

 

 

 

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