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2013年11月27日 (水)

気になるニュース 336

 

坂野氏の話が怖すぎる・・・
引用書き起こし開始。 

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*「衆院死んだのか」「政治家は信念を持て」 秘密法案 採決強行 


特定秘密保護法案が衆院で強行可決された。数を頼りに反対意見を無視する与党の態度は許されない。野党の姿勢もぬるい。国会は政策論争の場ではないのか。状況は、泥沼の戦争に突き進み、国会が機能を失った昭和初期に似ているという。だが、まだ参院が残されている。信念のある議員は気骨を示す時だ。(荒井六貴、鈴木伸幸)


【「政治家は信念を持て」/ノンフィクション作家 保坂正康氏】

「国会は死んだのかもしれない」

戦前の政治など昭和史に詳しいノンフィクション作家の保坂正康氏は、衆院で秘密保護法案が強行可決された状況を見て、こう嘆息した。

「国会が死んだ」。保阪氏はかつて著書で、軍部支配の政権に迎合した議員たちが政党を解体し、戦争を是認する大政翼賛政治を行ったことをこう表現した。

「腹切り問答」の浜田国松、「反軍演説」の斎藤隆夫、「憲政の神様」と呼ばれた尾崎行雄ら、「国民を苦しめるな、と信念を持つ政治家もいた」。しかし、数は少なく、「多くの議員は軍人に圧力をかけられ、政策論争をやめ、政権や軍部にすり寄った。議員たちの手によって、国会は死んでいった」。現在の状況はその一歩手前と、保阪氏の目に映る。

現在、軍部の圧力はない。それなのにどうして、多くの議員が政権にすり寄っていくのか。

国民の生命と財産を守るという「政治的信念がないからだ」と言う。「国民に生命と財産を供出させ、使い捨てにしたのが戦争だった。戦争を二度としてはいけない。過去の教訓を学び、現在に生かし、未来に託さなければならない」

安倍政権は、秘密保護法を制定して米国と一体化し、集団的自衛権を容認し、戦争への道を切り開こうとしていると思えてならない。秘密保護法は戦前戦中に、国民の意見を封じた治安維持法の役割を果たすとみる。

◆法案賛成議員 想像力がない

「法案に賛成した議員には、この法律ができれば、別の世界が広がるという想像力がない。国会で審議される何百本の法案の中でも絶対に譲れない法案が、12本はある」。まさに、秘密保護法案がそれだという。

「地球の反対側でも、自衛隊を派遣すると発言した政府高官がいたが、本人が行くわけではない。戦争に行くのは、若い自衛官だ」

戦後も「信念」を持った政治家はいた。「戦争はやっちゃいかん」と繰り返した元総理の後藤田正晴氏。元官房長官の野中広務氏は「戦争に大義などない」と訴え、元外相の伊藤正義氏は「自衛隊を戦争にやってはいかん」と演説した。

「以前の自民党内には、暴走を抑えてバランスを取る勢力があったが、今はそれがなくなった」と憂う。一方で、「修正」と称して法案に妥協した野党のみんなの党と日本維新の会にも厳しい。「迎合した野党議員は、与党と八百長しているのと同じだ」

信念なき政治家を生む土壌として、現行の選挙制度の問題を指摘する。「選挙改革は失敗だった。小選挙区は死票が多すぎて有権者の無気力を生み、比例代表は名簿に名前を載せただけで議員になれる。だから、官僚のいいなりになる」

ともかく、法案審議の場は参院に移る。「信念があるのなら、参院議員は気骨を示してほしい」

[ほさか・まさやす]
1939年生まれ。出版社勤務を経て著述活動。個人誌「昭和史講座」を主宰。「昭和陸軍の研究」 「東條英機と天皇の時代」 「松本清張と昭和史」など著書多数。2004年に菊池寛賞受賞。



【「参院で議論を尽くせ」/東大名誉教授(日本近代政治史)坂野潤治氏】

「盧溝橋事件が起きて日中戦争に突入する前夜の時代に、今の政治状況は似ている」と東大の坂野(ばんの)潤治名誉教授(日本近代政治史)は顔をしかめた。「当時のように、社会の根底には不満が渦巻いている。何かが起こって、世の中が変わってほしいという願望が漠とある『嫌な感じ』がする」

19374月の「戦前最後の正常な総選挙」と言われた衆院選。第一党は民政党、第二党は政友会で第三極の社会大衆党(社大党)が躍進した。坂野氏は「社大党支持者は生活の改善と戦争回避を期待していたが、7月に盧溝橋事件。すると『聖戦護持』が叫ばれ、反対の声を上げにくくなった。そんな状況に再び陥るのでは…」。

25日の福島市内の地方公聴会では批判の意見しかなかった。世論の反発や慎重審議を求める声は無視され、特定秘密保護法案は衆院で可決された。与党の数の論理を盾にした国会運営に、戦争に向かった当時のような危険なにおいが漂う。

37年も国民には政治への無力感があった。大正デモクラシー時代の25年に男子普通選挙制が導入されたが、資本家と労働者、地主と小作人の格差はそのまま。「選挙では何も変わらない」 「何でもいいから変化がほしい」という、不穏な世相だったという。

「高度成長を経て、日本は中間層が厚く、格差の少ない、安定社会になった。ところが、バブル崩壊後に登場した小泉政権は『ぶっつぶす』と格差社会に変えた」と坂野氏。2007年には「社会を変えるには戦争しかない」という戦争待望論が話題になり、08年末には東京・日比谷公園に年越し派遣村ができた。

「格差解消の期待があっての政権交代だったが民主は何もできず、財政再建にかじを切り、増税にまで手を染めた。期待感が大きかっただけに、落胆も大きかった」

選択肢がない中、昨年の総選挙で自民が勝ち、第三極の保守勢力は勢いを失って今夏の参院選でも自民が勝った。そして、矢継ぎ早の経済政策で人気取り。

「金融政策、財政政策で表面上は景気がよくなった。行きつけの居酒屋も1年前はすいていたが、今は混雑している。だから、支持率も高い。国会に怖いものなしの安倍政権は秘密保護法案でメディアも黙らせようとしている」と懸念する。

◆「崩壊の時代」 入ったのでは

「だが、根本的な格差問題は悪化を続け、社会不満は鬱積(うっせき)している。世相を背景に大きな問題が偶発的に起こるかもしれない。日中戦争から終戦の45年までを『崩壊の時代』と呼んでいるが、今まさにその時代に入っているのではないか…。参院が最後の砦(とりで)だ。歯止めをかけるよう議論を尽くすべきだ」

[ばんの・じゅんじ]
1937年生まれ。東大文学部卒、同大学院博士課程中退。千葉大助教授、お茶の水女子大助教授などを経て、86年東大教授。著書に「日本憲政史」 「近代日本の国家構想」 「未完の明治維新」など。



【政治政党の危機だ 代弁者の意識ない/遠藤直哉弁護士 「いつも野党に投票しよう!」著者

「いつも野党に投票しよう!」の著者、遠藤直哉弁護士は「異常事態だ。人の自由を奪ったり、民主主義の根幹を揺るがすような法案で、妥協していいわけがない。政治政党の危機だ」と強い口調で訴える。

「国民が選挙で自民を勝たせたとはいえ、国民の思いとの分裂が大きすぎる。与党に、国民との仲介や代弁者になるんだという意識が無くなっている。」

野党についても、「批判を代弁してくれる受け皿の野党がない」と嘆く。「民主党は頑張り始めているが、みんなの党にいたっては、あわよくば政権にという気持ちが透けて見える。少数の共産党に投票しても、政策を実現できないという考えになり、これでは、投票率も上がらない」と嘆く。


[デスクメモ]
[国家百年の大計を誤るようなことがありましたならば、これは現在の政治家は死しても、その罪を滅ぼすことはできない]19402月、斎藤隆夫は衆院で「反軍演説」をぶった。「何のための戦争か」と批判もしたが、「聖戦」は続いた。何のための特定秘密保護法か。大計を誤っていないか。(文)


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20131127日 東京新聞:こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013112702000145.html

 

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