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2013年11月 9日 (土)

気になるニュース 302

 

ツワネ原則原文はこちら。 重要15項目はこちら
引用書き起こし開始。

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*ツワネ原則手本に 欠陥だらけ 秘密法案白紙を


安倍政権はアメリカをまねて特定秘密保護法案を押し通そうとしているが、モデルにするべきは「ツワネ原則」という声が識者から上がっている。政府が秘密を指定するとしても、知る権利や人権に配慮が必要という原則だ。70カ国の識者500以上が、2年も議論してまとめた。比べてみると、あらためて法案の問題点が浮かび上がった。(荒井六貴、榊原崇仁)


◆ツワネ原則
Open Society Foundationsが示した重要15項目
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◆識者500人議論 指定制限、政府暴走防ぐ

「知る権利、人権に配慮したツワネ原則に照らすと、秘密保護法案は重大な欠陥や違法だらけだ。こんな法を成立させてはいけない。白紙に戻すべきだ」

日本弁護士連合会秘密保全法制対策本部の副本部長を務める海渡雄一弁護士は、聞き慣れない「ツワネ原則」を用いて厳しく批判した。

一体、どんな原則なのか。

正式には「国家安全保障と情報への権利に関する国際原則」と呼ぶ。安全保障の秘密を設けるに当たり、国家が考慮しなければならない指針として、今年6月に発表された。国連や欧州安全保障協力機構などの国際機関の職員、安全保障に関する専門家ら500人以上が2年間、南アフリカのツワネで議論してまとめた。参加者の国籍は70カ国にも及ぶ。

議論は米国の投資家ジョージ・ソロス氏が設立した「オープンソサイエティー財団」が支援した。同財団のホームページによると、安全保障上の理由で国家がさまざまな情報を秘密に指定し、国民の知る権利とのバランスが崩れていることを危惧したことが、原則をまとめる出発点になった。内部告発サイト「ウィキリークス」が、米国政府による人権侵害の情報隠しを公表したことも影響したという。

ツワネ原則は「国際人権規約や欧州人権裁判所の判例、人権保護の国際的な合意に基づいている」(海渡氏)。50の原則があり、財団はその中でも15項目==が重要と示す。

原則は 1.国民は政府の情報を知る権利があることが基本中の基本と説く。秘密を優先する条文ばかりが目につく法案とは正反対の考え方だ。 3.政府は防衛計画など限定した情報は非公開にできるが、 4.権や人道主義に違反する場合は公開しなければならないと、秘密指定の幅に歯止めをかける。一方の法案には、人権や人道主義に対する配慮は、かけらも見られない。

原則はほかにも、 5.国民は政府による監視システムについて知る権利がある、 13.独立した監視機関を置く、と定めるが、政府の暴走を防ぐ規定は法案には見当たらない。

双方の相違点は罰則規定でもみられる。 9.ジャーナリストや市民が秘密情報を入手し、公開しても罰してはならないという原則に対し、法案では懲役刑まで科すことを予定している。その気がなくても情報を得てしまうと、獄中の人になりかねない。

秘密指定の期間についても同様だ。 14.永遠に秘密にしてはいけない、 15.秘密の解除を求める手続きを定めなければならないと、原則が秘密指定の後世の審判を想定するのに対し、法案では内閣の承認さえあれば、永遠に情報を封印できることを目指している。

海渡氏は一蹴する。「秘密の指定も解除も政府に委ねるなんて、全くおかしな話だ」


◆民主国家 公開が基本

米国など世界の情報公開制度に詳しい明治大のローレンス・レペタ特任教授(憲法)は「国民の知る権利を守るため、民主国家は秘密を最小限にとどめ、情報は原則、公開するべきだ。安倍政権は米国をモデルに法律を作ろうとしているが、米国は秘密が多すぎる。見習うべきはツワネ原則だ」と解説した。

レペタ氏は、かつて日本の法廷の傍聴席でメモを取ることが禁じられたことについて国家賠償請求訴訟を起こした。最高裁は1989年、賠償は退けたが、傍聴席で自由にメモを取ることを認めた。

「秘密保護の悩みは各国共通だから、世界の多くの専門家から意見を聞いてツワネ原則ができた。本来なら、政府が翻訳して国民に周知しなければならない」

しかし、政府関係者の関心は薄い。法案を取りまとめた内閣情報調査室の担当者は、こちら特報部の取材に対し、ツワネ原則について「私はよく存じ上げない」と語り、法案作成に当たり参考にしたかは「詳しく調べないと分からない」と言葉を濁した。

自民党の議員も知らないようだ。8日の衆院国家安全保障特別委で、町村信孝元外相は「知る権利が国家や国民の安全に優先するという考えは間違い」と言い切った。


◆反発恐れ 審議短く?

国会で、ツワネ原則を絡めた議論はとても期待できない。それどころか、国会の審議が長引けば国民の反発が強まる恐れがあるからか、安倍政権の行動は短期決戦で一気に決着を図ろうとしているようにも映る。法案が、国会が特に重要と位置付ける「重要広範議案」に指定されているのにもかかわらずだ。

制度は与野党合意によって99年秋の臨時国会から始まった。重要広範議案への指定は野党が要求し、首相が本会議で趣旨説明や質疑をする。首相は委員会での各党の質疑の場にも同席する。通常国会で4件程度、臨時国会で2件程度が指定されることが多い。

「重要」の名にたがわず、長期間、慎重に審議するケースが多い。2005年の郵政民営化法案や昨年の社会保障と税の一体改革関連法案は衆院の委員会の審議時間がそれぞれ109時間、129時間に及んだ。

今回、慎重さはうかがえず、ごくごく短い審議になる可能性も否定できない。安倍政権が特定秘密保護法案とセットと考える日本版「国家安全保障会議(NSC)」創設法案では、衆院の委員会審議は21時間にすぎなかった。

ツワネ原則を持ち出すまでもなく、知る権利を重視すれば、審議は激しい議論になるはずなのだが…。

早稲田大の今関源成教授(憲法学)は「国家が進む道は国民自身が決めるものだ。うまく方向付けるには国民が世の中の情報を知ることが大前提となる。安全保障に関わる情報も、国民の命運を左右する性質を持つ以上、隠して良いわけがない」と訴える。

一橋大の阪口正二郎教授(憲法学)は、ツワネ原則を「民主国家にとって当たり前の内容だ」と前置きした上で、こう警告した。

「国民を見下すような国会議員ばかりだから、当たり前の内容すら目を向けない。情報隠しを前提とした法律をつくってはいけない。こんな状態が続けば日本は『普通の国』にもなれなくなってしまう」


[デスクメモ]
中学生の時、制服を着る義務があった。疑問に思うと、クラス担任は「生徒会規約の決まり」と言った。「誰がいつ決めたのか」と問うと、「決まりは決まり」。大人の押し付けだから、規約改定の条文がなかった。子どもたちが大人になり、「特定秘密保護法なんて、誰が決めた」と恨まれたくない。(文)


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2013119日 東京新聞:こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013110902000145.html

 

 

 

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