« 気になるニュース 296 | トップページ | 気になるニュース 298 »

2013年11月 7日 (木)

気になるニュース 297

 

暮らし難い国になったもんだ・・・
引用書き起こし開始。

-----------------------------------------------------------------------


*盗聴国家・米に加担 守るのは違法情報? 秘密法とNSC


米国家安全保障局(NSA)による世界規模の盗聴や通信傍受が、欧州などで激しい怒りを買っている。こうした諜報(ちょうほう)活動の多くは、日本では違法だ。盗聴国家・米国と情報を共有するとともに、秘密のベールに包む仕掛けが、きょう7日に衆院通過する日本版「国家安全保障会議(NSC)」創設関連法案と、同日審議入りする特定秘密保護法案に他ならない。(鈴木伸幸、小倉貞俊)


◆同時テロ後 諜報歯止めなし

ドイツのメルケル首相の携帯電話が盗聴されていたことで火が付いたNSAによる盗聴問題は、欧州以外にも飛び火している。ブラジルの国営石油会社ペトロブラスで電話盗聴や電子メール傍受をしていたという情報に、同国のルセフ大統領が不快感を表明した。

米紙ニューヨーク・タイムズは、米中央情報局(CIA)のスノーデン元職員から入手した機密文書には「NSAが日本と中国も、経済や科学技術、外交といった分野で重点監視対象国とあった」と報道した。日本や韓国にはNSAの活動拠点があることにも言及している。 


米国はケリー国務長官を欧州に派遣し、過度の通信傍受に謝罪するなど火消しに躍起だ。しかし、ドイツ当局はロシアに亡命し、モスクワに滞在しているスノーデン元職員から事情を聴く準備を進めている。


米国内でも反発が強まっている。NSAは、米国内でも通信傍受活動を展開していた。ネット検索大手のグーグル、ヤフー両者の通信網にも不法にアクセスし、一般市民の情報も入手していたと報じられた。まさに内憂外患だ。

そもそもNSAとは、どんな組織なのか。

61年前に暗号解読を目的に設置された。メリーランド州フォートミードに本部があり、職員数は約35000人で年間予算は約108億ドル(約1800億円)の巨大組織。世界中に約80カ所の拠点があり、通信傍受と解析が主な任務とされている。ホームページには職員募集の告知もあり、現在は「年俸45000ドル(約450万円)~」の条件でコンピューター・ネットワーク・オペレーターを募っている。米国人でなければ応募できない。

英国、カナダ、豪州、ニュージーランドの英連邦諸国と共同で通信傍受する「エシュロン」の運用でも有名だ。青森県三沢市には関連施設があるとされる。

米国で問題視されるようになったのは、2001年の米中枢同時テロ後のことである。通信傍受するには、外国情報監視法(FISA)で定めたFISA裁判所に令状を請求しなければならないが、NSAに関する著書のあるジェームズ・バムフォード氏は「認められないことはまずない」と言い切る。

しかも、ブッシュ政権下には「令状なしの傍受」も認められた。「テロ防止のためなら傍受も仕方ない」といった世論の後押しもあって歯止めが効かなくなったようだ。

バムフォード氏は「“標的”の電話番号や電子メールのアドレスが分かれば通信傍受は可能。同時テロ後の組織の肥大化で国内外を問わず、こうした違法行為がまかり通っている」と批判する。


◆民主主義脅かす亡国の悪法

NSAの盗聴や通信傍受活動は、日本国内では違法とされる。憲法21条で「通信の秘密」が保障されているからだ。

事業者に対しては、秘密の保護が電気通信事業法で義務付けられている。捜査当局がインターネット会社のサーバーを調査したり、電話やメールを傍受したりすることは、通信傍受法などで可能だが、令状に基づく薬物や銃器犯罪捜査などに限定されている。

その一方で、防衛省はNSAと緊密に連携している。同省で無線傍受を担当する情報本部電波部は、北朝鮮や中国、ロシアなどが発信する電波を収集しているが、これらをNSAに渡しているという。

軍事ジャーナリストの神浦元彰氏は「暗号などの十分な分析能力がないためだ。NSAは分析した情報の一部を日本側へ提供している。船舶や航空機が領域を侵したかどうかなどの重要な情報が含まれている」と解説する。

では米側が、違法な盗聴などの手段で収集した情報を日本が活用することはないのか。

日弁連刑事法制委員会事務局長の山下幸夫弁護士は「あり得る」と断じた上で、安倍政権が日本版NSCと一体で成立をもくろむ秘密法案との関連に触れる。「日本版NSCで共有される米からの情報の中には、違法に得られたものもあるはずだ。秘密法によって日本がそれらを堂々と『保護』することになりかねない」

米国からの機密情報は特定秘密に指定される可能性が高い。取得を試みたり、漏えいや内部告発をしようとすれば処罰の対象になる。山下氏は「特定秘密は内閣の承認を得れば30年を超える延長も可能になり、半永久的に隠されてしまう。違法な情報がため込まれ続けていくのではないか」と危惧する。

日本版NSCの下には、事務局として国家安全保障局が設置される。英訳すればNSAだ。当初は外務省や防衛省、警察庁からの出向者など60人規模になる見込みだ。初代局長には、元外務次官の谷内(やち)正太郎内閣官房参与の起用が取り沙汰されている。将来的には、本場のNSAのような諜報機関になり得るのだろうか。

春名幹男・早稲田大大学院客員教授(日米関係)は「資金も組織規模も小さく、本当に事務局でしかない。諜報部門は、NSCとは独立してつくらなければ能力を発揮できないが、現状では難しいのではないか」と否定的だ。

とはいえ、先月30日の衆院国家安全保障特別委員会では、自民党や日本維新の会の間から「秘密法が成立するこの機会に、国家的な情報機関が必要」などと、米NSAのような組織の設置を求める声が相次いだ。

過去には政府内でも、日本版NSA構想が浮上した。一部報道によると、内閣の政策に関わる情報を収集・分析する内閣情報調査室が2005年ごろ、米NSAをモデルに海外で通信傍受をする構想を検討していた。この時は法制度がないことなどから断念した。02年には国家公安委員会で、裁判官への令状請求なしに盗聴ができるとする「行政傍受」の必要性が議論されたという。

山下氏は「日本にもNSAのような情報機関ができる可能性がないとはいえない」とみる。

「日本版NSCも秘密法も、米という“盗聴国家”に加担しかねない危険性をはらんでいる。成立すると、日本の民主主義が破壊される」


[デスクメモ]
ある大学のサークルから秘密法案の講演を頼まれた。学生側が用意したタイトルは「えっ!?メールも会話も盗聴!?」。国家機密と言われてもピンとこないが、盗聴となれば身近な問題である。悪法の本質を突いている。「反対の学内世論を喚起するために頑張っている」そうだ。一緒に考えたい。(圭)


Photo_2

2013117日 東京新聞:こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013110702000125.html

 

« 気になるニュース 296 | トップページ | 気になるニュース 298 »

ニュース」カテゴリの記事

無料ブログはココログ