« 気になるニュース 291 | トップページ | 気になるニュース 293 »

2013年11月 4日 (月)

気になるニュース 292

 

へ~そんなことが、と思って読んでいたら最後に・・・
引用書き起こし開始。 

----------------------------------------------------------------------


20億年前のアフリカ 天然原子炉あった


20億年前、原子炉の中と同じような核分裂の連鎖反応(臨界)が自然界で起きていた。いわゆる「天然原子炉」の存在を主張したのは日本人だった。当初は学会から黙殺されたが、この説を裏付ける現象がアフリカ・ガボン共和国のオクロ・ウラン鉱床で確認された。そのメカニズムとは。(小倉貞俊)


◆原発5基分の熱エネルギー

「さまざまな条件が偶然満たされて起きた現象だ」。そう話すのは、オクロ天然原子炉に詳しい小嶋稔・東京大名誉教授(地球惑星学)だ。

人類初の原子炉は第二次大戦中の1942年、米シカゴ大の研究者が完成させた。これに先立ち、同大は自然界のウラン鉱床でも同様に臨界に達する恐れについて検討したが、過去に起きていた可能性は「極めて低い」と結論づけた。

理由はこうだ。自然界に存在するウランは、主に重さの違いから「ウラン235」 と 「ウラン238」の2種類ある。このうち臨界に達するのが235だ。太陽系に存在する全てのウラン鉱石はほぼ238で構成され、235の比率はわずか0.72%。このため自然界では通常、235の比率が低すぎて臨界には達しない。原子炉で用いるウラン燃料は、235の割合を人工的に25%にまで濃縮している。

シカゴ大の結論に異を唱えたのが、地球化学者の黒田和夫氏(19172001年)だ。アーカンソー大助教授時代の56年、天然ウランが自然界で臨界に達する「天然原子炉説」を発表した。

黒田氏が着目したのは、半減期の違いだった。235の半減期は約7億年と238(約45億年)より短く、過去にさかのぼるほど鉱石中の比率が高くなる。約20億年前なら約3%。原子炉のウラン燃料中の濃度に近くなるのだ。

天然原子炉説は、米学会の主流派と対立して黙殺されてしまった。状況が一変したのは論文発表から16年後の72年。フランス原子力庁の調査で、オクロ・ウラン鉱床のウラン鉱石の235の比率が、0.44%まで減っていることなどが判明。そこからオクロでははるか昔に臨界に達していたことが導き出され、黒田説の正しさが証明されたのだ。

その後の研究で、オクロ天然原子炉は数十万年にわたって断続的に臨界に達していたことが分かった。ウラン鉱床に染み込んだ地下水は軽水炉と同様、核分裂を引き起こす中性子の減速材の役割を果たしていた。熱で水が蒸発すると反応が止まるが、鉱床が冷えてまた地下水が流れ込むと再臨界に達することを繰り返した。その間の総出力は100万キロワット級の原子炉5基を1年間フル稼働させたときに発する熱エネルギーに相当する。

小嶋氏は「黒田氏は自著に『天然原子炉説に反発した研究者たちの頭の中には、あり得ない、という先入観が深く刻み付けられていた』と記した。黒田氏の研究姿勢は現代でも学ぶところが多い」と指摘する。

日本が直面する喫緊の課題は、福島第一原発の事故処理だ。まさに「先入観なし」の対応が欠かせない。

「現在の地球化学的見地から、原子炉内に溶け落ちたメルトダウン物質が再臨界に達する可能性も決して否定できない。万全の対策を取ってほしい」



Photo_3

2013
114日 東京新聞朝刊 こちら特報部:ニュースの追跡より
 

 

 

« 気になるニュース 291 | トップページ | 気になるニュース 293 »

ニュース」カテゴリの記事

無料ブログはココログ