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2013年10月30日 (水)

気になるニュース 286

 

NSC創設は、日本が米国の軍事戦略に組み込まれることも意味する』・・・とても迷惑・・・
引用書き起こし開始。

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*日本版NSCの正体 米と軍事一体化狙い


安倍政権が、特定秘密保護法案とセットで成立を急ぐ「国家安全保障会議(日本版NSC)」創設関連法案。迅速な危機対応のために必要というが、真の狙いは日米同盟の強化と軍事的な一体化だ。NSCの創設は、集団的自衛権の行使などと合わせ、海外の軍事行動に道を開くことになりかねない。(上田千秋、榊原崇仁)


◆秘密保護法制とNSCをめぐる経過
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◆実態は要求うのみ?

「わが国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、首相官邸の司令塔機能を強化するために必要不可欠だ」。安倍首相は25日に開かれた衆院本会議でNSCの設置意義をこう強調した。

NSCは首相官邸に情報を一元化させ、トップダウンで安全保障政策を遂行するための組織だ。要となるのは「4大臣会合」で、首相と官房長官、外相、防衛相が少なくとも2週間に1回のペースで会合を開く。その下に事務局として国家安全保障局を設置し、外務省や防衛省、警察庁からの出向者ら60人規模でスタートさせる見込み。スタッフには自衛官十数人や民間人も登用し、総括班や情報班など6つのグループに分ける。

取り扱う議題は 1.中国との関係 2.北朝鮮の核・ミサイル問題 3.在日米軍再編 4.領土をめぐる問題─など。国内の各省庁だけでなく、米国や英国をはじめとする同盟国や友好国と連携しながら情報の収集、分析に当たる。ただ、現行の組織との役割分担は不明確で、指揮系統の乱れを懸念する声も出ている。

1月に起きたアルジェリアの人質事件では各省庁からばらばらに情報が入り、混乱を来した。政府は、NSCの設置で役所の縦割り行政を排除し、情報がスムーズに伝わるようになると説明する。

特定秘密保護法案も、NSCと連動している。他国から提供される情報は機密性が高いものがほとんどとみられる。日本では過去に、北朝鮮の核・ミサイル開発や対テロ捜査などに関する情報がたびたび漏洩(ろうえい)したとして、米国側から情報管理の徹底を迫られていた。

日本版NSCは米国の国家安全保障会議(National Security Council)をモデルとしている。米国NSCは、大統領や副大統領、国防長官、国務長官で構成し、統合参謀本部議長や国家情報長官らがアドバイザーとして出席する。

米国NSCは第2次大戦後、対共産主義を目的に設立され、戦争の遂行やテロ対策で、政策の立案や情報集約、危機管理などを担い、大統領に助言してきた。だが、失敗の例も多いという。大量破壊兵器の開発を主な理由として、ブッシュ政権はイラク戦争に踏み切ったが、実際にはその証拠はなかった。バイアスのかかった情報ばかりが、米国NSCに上げられたからだとされる。

最近では、米国で盗聴などによる情報収集が広範囲に行われていたことが発覚。英紙などによると、情報機関の一つである国家安全保障局(NSA)がドイツのメルケル首相など外国指導者約35人を盗聴していたことが明るみに出た。

こうした行為と、日本も無縁とは言い切れない。NSA2011年ごろ、日本の光ファイバーケーブルを使ってやりとりされる電子メールや電話などの個人情報の傍受に協力するよう打診していたことが明らかになっている。


◆海外派兵への入り口

日本版NSCで扱う情報は、秘密保護法案の「特定秘密」に指定される可能性が高い。特定秘密はいったん指定されると、何度でも更新が可能で半永久的に公開されなくなる恐れが指摘されている。

自由法曹団の団長を務める篠原義仁弁護士は「4大臣会合のたった4人の判断で国を左右する方針が決まってしまい、それが正しかったか検証もできなくなる。それで民主主義国家と言えるのか。憲法違反ではないか」と訴える。

「集団的自衛権を行使したい安倍首相は、自分の意思が通りやすくなるよう、組織を改めるつもりだ」

NSCが、軍事情報に偏重する恐れもある。現代は、エネルギーや食糧、環境、金融などさまざまな安全保障問題が存在する。それに対応するためには、軍事だけでなく、経済、文化などあらゆる角度からのアプローチが必要だ。

法政大の五十嵐仁教授(政治学)は「要は腕力で邪魔な国を黙らせるという考えを前提としている」と批判を強める。

NSC創設は、第1次安倍内閣時代から続く安倍首相の宿願だ。当時、ブッシュ政権はアフガニスタンやイラクで戦争を続けており、これに日本は賛同、協力していた。ブッシュ政権は同盟国との軍事的な連携を強めるため、情報共有や戦略協力の組織づくりを日本に促していたとされる。

1次安倍内閣は200611月、NSCに関する有識者会議を設立。074月にNSC設置関連法案を国会に提出した。しかし、安倍首相は退陣し、次の福田政権で廃案になった。

五十嵐教授は「日本にはあの時、軍事同盟強化を求める力が相当強くあったはず。1年で退陣した安倍首相は米国の要求に応えられなかったことがトラウマ(心的外傷)のように残り、当時できなかったことを今やろうとしているのだろう」と語る。

安倍政権は、日米同盟の強化、米軍との軍事一体化を加速させている。

日米両政府は今月3日に開いた外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)で、同盟強化に向け、日米防衛協力のための指針(ガイドライン)を14年末までに見直す方向で合意。情報保全の改善も盛り込まれた。

16日には沖縄県の米軍普天間飛行場に配備されている新型輸送機オスプレイを使った日米共同訓練を滋賀県内で実施した。

21日にまとまった国家安全保障戦略の原案では、日米同盟の強化や武器輸出三原則の見直しが盛り込まれた。安倍政権は、これまで認められていなかった集団的自衛権の行使にも踏み込もうとしている。

NSC創設は、日本が米国の軍事戦略に組み込まれることも意味する。米国と一体化した海外の軍事行動に道を開く危険性をはらむ。

五十嵐教授の目は冷ややかだ。「シリア内戦では、国際社会は軍事的な抑圧よりも平和的な解決を選んだ。これが今の世界の流れだ。アフガニスタンやイラクで米国が武力を振るった結果、現地の人たちは幸せになったのか」

篠原弁護士もこう訴える。「平和を重視してきたのが日本国憲法。ようやく国際社会がそれに追いついてきた。今、大切なのは東南アジア諸国連合(ASEAN)のように近隣国同士で経済的な協力関係をつくり、社会を安定させること。安倍首相のような軍事優先の考え方は時代遅れだ」


[デスクメモ]
日本では、米国のような盗聴などの情報収集は行われていないことになっている。だが、NSCが設立されれば、どうなるか。米国から求められれば、ギブ・アンド・テーク。ひそかに応じることになるかもしれない。秘密保護法で国民には永久に隠されたままになる。情報の共有とはそういうことだ。(国)


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20131030日 東京新聞:こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013103002000131.html


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