« 秋なのに | トップページ | 気になるニュース 252 »

2013年10月11日 (金)

気になるニュース 251

 

小泉氏は去年の4月には脱原発を掲げてたらしいけど・・・それで自民党内に影響を及ぼせるかは厳しい・・・
引用書き起こし開始。

---------------------------------------------------------------------


*政府与党の「東電解体」議論を批判する


福島原発事故の汚染水漏れに対する国際的な非難を受け、政府・与党は国が前面に立つと宣言し、東京電力分社化の議論を始めた。東電は当事者能力を失っており、政府が事故処理を担うのは当然だ。だが、一私企業の失敗に税金が投入される以上、東電の破綻処理が前提になるべきだ。新設される事故処理機関(新会社)を「原子力ムラ」に丸投げすることも許されない。(荒井六貴、上田千秋)


◆東電の責任 素通り

「税金投入で国民負担が増えるのに、経営者や株主、貸し手の責任が問われないのはおかしい」。自民党の河野太郎衆院議員は10日、議員会館でそう語気を強めた。

政府は汚染水対策に予備費を含む470億円の投入を決定。臨時国会に関連法案を提出する。東電は事実上、お手上げの状態で、汚染水対策に限らず今後、賠償や除染などの費用も膨らむ。電気料金や税金の形で、国民にさらなるツケが回ってくるのは必至だ。

前提として経営責任などが追及されてしかるべきだが、河野氏は党内でそうした考えを持つ議員は少数派だと言う。

党の東日本大震災復興加速化本部長を務める大島理森前副総裁は安倍首相に、廃炉を進める別会社を設立して東電から切り離す案を検討するよう提言。塩崎恭久政調会長代理も報道番組で、分社化に言及し、「国も出資して(事故を)コントロールする考えもある」と述べた。党内では「廃炉庁」新設などの案が検討されているというが、いずれも東電の破綻処理には触れていない。

むしろ、ベテラン議員を中心に党内の大勢を占めるのは、東電に対する責任追及は回避するという考えだ。河野氏は「東電を破綻させたくない経済産業省が根回しした結果だろう」とみる。「破綻処理の仕組みがよく分かっていない議員たちが、官僚の言い分をうのみにしている」

自民党と言えば、小泉元首相が最近、原発ゼロを目指すよう発言を繰り返しているが、河野氏は「もう辞めた人。現職の国会議員が影響を受けることはない。ただ、以前に比べれば、党内で原発ゼロを訴える議員が増えてきた。自民党も変わってきている」と語る。

政府の原子力政策大綱策定会議委員を務めた慶応大の金子勝教授(財政学)は「自民党の東電分社化の議論は全くデタラメだ」と言い切る。

「要は福島第一原発を国営の『バッド(悪い)東電』、残りの原発や事業を『グッド(良い)東電』に分け、事故収束や廃炉のみならず、総額10兆円を超す賠償や除染費用も『悪い東電』に負わせ、そこに延々と税金を注ぎ込むつもりだ。国民負担を無視した究極の東電救済策といえる」

結果、『良い東電』は福島事故の重荷を下ろして、福島第二や柏崎刈羽原発の再稼働を着々と進めていくことになる。

「そうではなく、原発部門すべてを国営の新会社に引き継ぐこと。そうすれば、福島第二原発の廃炉を求める福島県の要望にも応えられる」

河野氏もその方向性におおむね同調する。その方が東電社員の士気も保てるはずだと説く。

より具体的にどうすべきなのか。金子教授は次のように提言する。

旧会社は現在と過去の経営陣の責任を追及し、銀行など貸し手に債権を放棄させたうえで、発電事業に取り組む。

国営の新会社は発行した新株を国などに引き受けさせ、その資金を賠償に充てる。さらに高速増殖原型炉もんじゅ(福井県)の予算や、青森県六ケ所村での使用済み核燃料の再処理のための電力会社の積立金などを新会社に投入し、事故収束や廃炉を進める。

この際、肝心な点は新会社の運営を「原子力ムラ」に任せず、原子力や環境の専門家、法律家らで構成する公正な第三者機関に委ねることだ。

こうした「荒療治」には法的な措置が不可欠になる。その突破口になるのが、現在の東電を支える原子力損害賠償支援機構法の見直しだ。同法が20118月に成立した際、国会は1年ないし2年をめどに見直すことを付帯決議していた。

決議には「本法はあくまでも被災者に対する迅速かつ適切な損害賠償を図るためのもの。東電を救済することが目的ではない」と記されているが、政府・与党内に見直しの動きは出ていない。

加えて、原発事故が起きた際の賠償制度などについて定めた原子力損害賠償法の抜本的な見直しも急務だ。現状では原発1基につき電力会社が備えているのは、上限1200億円の保険のみ。過酷事故には、この数十倍の金額が必要になる。

ただ、国会は現在、原発推進の自民党に握られる。衆院(定数480)では294議席を持ち、単独過半数だ。

自民党と連立を組む公明党は原発ゼロを掲げるが、東電に対する責任追及の気配は見えず、最大野党の民主や維新も態度は曖昧なまま。みんな、共産、生活、社民など脱原発を明確にする各党の衆院での勢力は、計34議席にすぎない。参院(定数242)も、自公で過半数の134議席を占めている。

前出の河野氏も加わる超党派の議員連盟「原発ゼロの会」(約50人)世話人の阿部知子衆院議員(無所属)は「(支援法に)付帯決議を付けた目的は時間が経過すれば、状況が変わって支援の枠組みも変わるため。このまま、自民党の責任を取らせない分社化方針で進めば、国会無視、法律無視にほかならない。国会審議になんとか持ち込みたい」と話す。

別の世話人である近藤昭一衆院議員(民主)も「このままでは『電力会社やそこに融資する銀行など利害関係者は、原発事故を起こしても責任を取らなくてよい』というモラルハザード(倫理観の欠如)がまかり通ってしまう。原発による発電は結局、事故の負担も考慮すれば、コストが高くつくという事実を理解してもらうためにも、このような状況は放置できない」と強調する。

「たしかに支援法は民主党政権でつくられ、民主党内には電力会社としがらみがある議員も少なくない。それでも、東電や銀行が本来、負担すべき費用が、国民の背にのしかかってくることは看過できない。筋は通さなくてはいけない」

多勢に無勢の国会の現勢力図を前に、脱原発を掲げる野党側に妙案は乏しい。それだけに、阿部氏も近藤氏も、国会外での政府・与党や東電に対する責任追及の声の高まりが、国会での論議の高揚に不可欠だと訴えた。


[デスクメモ]
福島原発事故はいま重大な攻防局面を迎えている。汚染は海や土にとどまらない。事故はこの国の倫理まで汚した。事故を起こした企業が責任を取る。当然だ。だが、東電と政権、官僚の対応は居直り強盗同然だ。ろくに賠償せず、国民の懐を打ち出の小づちだと思っている。汚染を広げてはならない。(牧)


20131011日 東京新聞:こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013101102000150.html


« 秋なのに | トップページ | 気になるニュース 252 »

ニュース」カテゴリの記事

無料ブログはココログ