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2013年9月15日 (日)

気になるニュース 213

 

え、ここ日本?・・・あ、昔に戻っただけか・・・
引用書き起こし開始。 

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*秘密保護法案の危うさ あの国家秘密法と同じ!?


政府が臨時国会で成立を狙う特定秘密保護法案の概要が発表された。国民の知る権利を侵害するとして、批判が強い法案だ。秘密の指定方法は、自衛隊法の「防衛秘密」がモデルになっていることが分かる。自民党政権が1980年代に画策し、世論の反対で廃案となった国家秘密法案の一部が復活したものだ。一度は葬り去られた国家秘密法案がよみがえろうとしている。(佐藤圭)


【特定秘密保護法案の概要】
行政機関の長が、漏えいすると国の安全保障に著しく支障を与えるおそれがあり、秘匿が必要な情報を特定秘密に指定する。公務員らが漏えいした場合、最高10年の懲役刑。秘密情報を扱う省庁と契約を結ぶ民間企業の従業員らも罰則の対象となる。特定秘密を取得するため 1.人をあざむき、暴行を加え、脅迫する行為 2.窃取 3.施設への侵入 4.不正アクセス─は処罰対象。取得行為の未遂、共謀、教唆なども処罰される。


◆何でも「秘密」指定乱用も

「国家秘密法案の試みが挫折しても、すべてが終わったわけではなかった。自衛隊法の防衛秘密は、国家秘密法案のつまみ食いだ。外交と治安分野の秘密を加えたものが、特定秘密保護法案にほかならない」

軍事評論家の前田哲男氏は危機感をあらわにする。

国家秘密法案は、自民党が85年に議員立法で提出した。スパイ行為の最高刑を死刑と定めていた。野党や世論の反発が強く廃案に追い込まれた。

しかし、自民党や官僚は国家秘密法案の復活を虎視眈々(たんたん)と狙っていた。20019月の米中枢同時テロ直後の臨時国会で、米軍のアフガニスタン攻撃を支援するテロ特措法が制定された。この国会で、自衛隊法も改正され、「防衛秘密」が新たに規定された。「911後のどさくさに紛れて、テロ特措法とは関連のない自衛隊法が抜け駆け的に改正された」(前田氏)

「防衛秘密」とは何か。指定範囲を示した別表には「自衛隊の運用又(また)はこれに関する見積もり若(も)しくは計画若(も)しくは研究」など10項目が並び、自衛隊や防衛に関する領域をほぼ網羅している。これらは廃案になった国家秘密法案の防衛に関する条項を踏襲したものだった。

防衛相が秘密を指定するが、第三者が乱用をチェックする手だてはない。実際、防衛秘密の件数は、06年末の9772件から11年末には30752件へと、6年間で3倍に膨れ上がった。中身はベールに包まれたままだ。

政府が今月3日に発表した特定秘密保護法案の概要を見てみると、対象となる「特定秘密」の防衛に関する指定範囲は、防衛秘密の別表がそのまま使われている。政府は「別表で具体的に限定列挙する」と説明するが、歯止めにならないことは、防衛秘密の現状を見れば明らかだ。

防衛以外の 1.外交 2.外国の利益を図る目的で行われる安全脅威活動の防止 3.テロ活動の防止─ の3分野についても、別表が付いている。いずれも防衛秘密と同様、それぞれの分野が広範囲にカバーされ、「限定列挙」とは言い難い。

「テロ活動の防止」の別表は「テロ活動防止のための措置又(また)はこれに関する計画若(も)しくは研究」と、防衛秘密の書きぶりとそっくりだ。これでは、例えば、福島第一原発の放射能汚染水漏れなどが、テロ活動防止の観点から秘密だと恣意(しい)的に指定される可能性を排除できない。


◆イラク派遣で反対活動暴露

防衛省と自衛隊は秘密保護を名目に、国民を幅広く監視している。その一端を垣間見たのが、自衛隊の情報保全隊が0204年、イラクへの自衛隊派遣に反対する市民団体などの情報を収集・分析していた問題だった。

自衛隊の情報保全隊は、前身にあたる調査隊を改称し、人数を大幅に増やして2003年に発足した。目的は「自衛隊の機密情報の保護と漏えいの防止」。防衛秘密とは密接不可分の関係にある。

日本政府は04年、自衛隊をイラクに派遣した。情報保全隊がイラク派遣反対市民らを調査していた問題は、共産党が07年に公表した自衛隊の内部文書によって暴露された。そこには反対集会の日時や場所、発言などが詳細に記載され、個人名もあった。

東北6県の住民が、情報保全隊の監視は憲法違反に当たり、精神的苦痛も受けたとして、情報収集の差し止めや賠償を国に求め提訴した。原告団・弁護団事務局で訴訟に関わっている仙台市民オンブズマン前代表の千葉晃平弁護士は、「組織内部を統制するとともに、外部からの接触者を監視の対象とする。しかも単なる情報収集ではなく、自衛隊を批判する人たちを敵として分類した。違憲・違法な活動だ」と厳しく批判する。

訴訟は、昨年3月の仙台地裁判決で、情報収集を「人格権を侵害し違法」と認め、原告5人に計30万円を支払うよう国に命じた。現在、仙台高裁の控訴審で審理中だ。

自衛隊法の防衛秘密では、秘密を漏らすと最高5年の懲役に処せられる。漏えいの共謀・教唆・扇動も3年以下の懲役が科せられる。ただし、実際に処罰されたケースはほとんどない。例えば、隊員らが起訴され、裁判で防衛秘密が証拠として法廷に提出されてしまえば、それは秘密ではなくなる。罪に問うための重要な証拠を提示できないという矛盾を抱えている。

秘密保護法案でも、同様の問題がある。裁判のあり方は重要な論点だが、概要では何も触れていない。民主党政権時の有識者会議では、基準にのっとって指定されたと判断されれば、裁判でも保護に値する秘密と「推認」する仕組みが検討された。だが、これでは秘密裁判とも言える司法手続きになってしまう。

千葉弁護士は「秘密保護法案が成立すれば、次々と立件されることはなくても、見せしめ的に12件罰せられるのではないか。一方で、市民側が民事で権力の違憲・違法な活動を訴えようにも、そこに特定秘密があると、逆に罪に問われかねない。権力をチェックするのは非常に難しくなる」と警戒する。

政府は、法案概要について一般から意見を募るパブリックコメントを実施しているが、17日までの15日間と極めて短い。「重要法案なのに短すぎる」という批判が出ている。反対世論が盛り上がり廃案になった国家秘密法案の二の舞を避けるために、一気呵成(かせい)に事を運ぼうとの思惑が見え隠れする。

前出の前田氏は「憲兵隊のような組織がつくられ、日本が『戦争できる国』になってしまう」と警鐘を鳴らす。憲兵隊とは、旧日本陸軍で軍事警察をつかさどった組織。権限は次第に拡大していき、思想弾圧など国民生活全体を監視するようになった。

「秘密保護法案は、外交・安全保障政策の新たな司令塔となる日本版国家安全保障会議(NSC)の創設や集団的自衛権の行使と一体だ。これらを許せば自衛隊が首相の一存で海外に派兵され、反対する人たちは徹底的に弾圧される。こうした企てを阻止するためには、国民全体で危機感を共有していく必要がある」


[デスクメモ]
与党間の協議が不十分なまままとめられた。パブコメ募集もあまりに短期間だ。法案自体が、初めから秘密のにおいがプンプンする。対象は、自衛官だけでなく、国と契約している民間事業者にも及ぶ。報道の自由が大きく制約されるのは、避けられない。報道機関も一致して反対せねばならない。


2013915日 東京新聞:こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013091502000137.html


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