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2013年8月23日 (金)

気になるニュース 191

 

いつまで東電任せにする気だよ・・・
引用書き起こし開始。

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*福島第一「汚染水300トン」の衝撃 「事故収束はウソ」


福島第一原発のタンクから放射性物質の汚染水300トンが漏れ出た。原因は究明できていない。タンク内には25メートルプール800杯前後、334000トンの汚染水がたまる。放射能の総計は27000兆ベクレルという天文学的な数値で、さらに漏れ出ないか心配だ。汚染水対策は危機的状況に追い込まれている。(上田千秋、榊原崇仁)


◆目視頼り、把握できぬ漏水規模

「どこに怒りをぶつければいいのか」

福島県いわき市漁業協同組合の新妻隆販売課長は憤る。汚染水漏れを受けて21日、来月5日から始める予定だった試験操業の延期を決めた。新妻課長は「いくら安全を主張しても、消費者は受け止めてくれない。しばらく試験操業は見合さざるを得ない。結局、事故はまだ収束していないということだ」。

「レベル3」という評価の今回の漏出事故。福島第一原発の汚染水は現在、どのような状況なのか。

20日現在の敷地内の汚染水総量は約43万トンで、原子炉建屋内に93000トンたまり、タンク内に334000トンが保管されている。地下貯水槽で今年4月に漏れが見つかり、保管できなくなったことも影響している。

現状では完全な浄化装置がないため、汚染水をためておくしかない。地下水が建屋内に流れ込み、放射性物質に触れて日々、400トンの汚染水が新たに生まれている。

今回、汚染水が漏れたタンクは、鋼材をボルトでつなぎ合わせた「フランジ型」だ。約1週間で製造できるが、耐用年数は5年と短い。タンク全体、約1000基のうち約350基しかないが、容量が大きく全体の7割近い22万トン余の汚染水を収めている。

ほかの650基は溶接型で耐久性に優れるが、製造に2カ月ほどかかるため、東京電力は21日の会見で「(フランジ型を)すぐにやめることはできない」と説明した。

東電の対応はずさんだったと言わざるを得ない。汚染水漏れのチェックは12回、タンク群の周りを目視するだけだった。発見は漏水から数日後だった可能性が大きい。東電広報部は「今後、目視の頻度を上げたり、空間放射線量を測定したりする。監視カメラの設置も検討する」というが、心もとない。

大問題は急増でタンクに計測メーターがないこと。外からでは別のタンクも漏水を起こし、空になっていても分からない。つまり、漏水がどれほどの規模なのか、現状では把握できないという。

汚染水が漏れた場合に食い止めるタンク群の周囲の堰(せき)も、「豪雨や台風が来るから」と排水弁を開け放していた。「異常があったら閉めればよいと考えていた」という。

さらに、近くの排水溝が海に直結していたため、汚染水の一部は海に漏れ出た。排水溝は原発事故以前からあった。敷地不足から、問題を承知で、排水溝のそばにまでタンクを設置している。

汚染水に含まれる放射性物質のうちセシウム137は除去装置で大半を取り除いているが、ストロンチウムなどは残留している。約60種類の放射性物質を取り除ける「多核種除去設備」(ALPS)が試運転の段階で水漏れし、稼働の見通しは立っていない。


◆深刻度増す海洋汚染

20115月以降、福島第一原発から海に流れた放射性物質の総計は最大で、セシウム13720兆ベクレル、ストロンチウムは10兆ベクレルに達する。東電が環境への影響を考慮し、国が認可した「年間放出管理目標値」の100倍以上に当たる。フランジ型タンクからの漏水は5回目だが、今回は海洋汚染の恐れもある。今後も漏水が続けば、海洋汚染の深刻度は増す。

近畿大の山崎秀夫教授(環境解析学)は「早い段階で地下水の流れを食い止めないといけなかった。海側にだけ防護壁をつくろうとしたのがそもそもの間違い。汚染された地下水をこれ以上増やさないように、すぐに対策を取るべきだ」と主張し、こう続ける。

「一つのタンクから漏れていれば、他でも同じことが起きていると考えるのが自然。もはや東電任せで状況は良くならない。政府が中心となって対策を考える必要があるのではないか」


◆除去されぬストロンチウム

今回の事故は、人体に与える影響度も高い。漏れた汚染水の水たまりの空間放射線量は「毎時100ミリシーベルト」だった。東京都新宿区の最近の数値は0.035マイクロシーベルト(マイクロはミリの1000分の1)前後で、約285万倍と極めて高い。

100ミリシーベルトは、原子力規制委員会が原子力災害で住民の即時避難を求める毎時0.5ミリシーベルトの200倍の数値でもある。帰還困難区域の基準となる年間積算線量50ミリシーベルトに、この水たまり付近ではわずか30分で達する。

シーベルトは放射線による外部被ばくの人体への影響を示す。古川路明・名古屋大名誉教授(放射化学)は「100ミリシーベルトを浴びるごとに発がん確率が0.5%高まる説がある。汚染水の水たまり付近に丸2日間いると被ばく線量は4800ミリシーベルト。これだけ浴びれば50%の確率で命を落とす。作業員の安全が懸念される」と話す。

また、東京電力は汚染水は「1リットル当たり800万ベクレル」と公表。漏出した300トンで24兆ベクレルと推計される。ベクレルは、放射性物質が放射線を放出する力を表す。

古川氏は、汚染水に含まれるストロンチウムを問題視する。体内に入ると骨にたまり、周囲をがん化させる可能性がある。ストロンチウムは半減期が長く、29年たたないと半分に減らない

「ストロンチウムは測定が難しく、魚が取り込んだとしても調べるのに時間を要する。汚染された魚を食べると人の健康にも影響が出かねない」

古川氏は「100ミリシーベルトという数値も、きちんと測定できているか疑わしい。どんな放射性物質がどの程度漏出したか把握しないと、事故を正しく評価できない」と問題点を指摘した。

今回の事故は極めて深刻だ。「子どもたちを放射脳から守る全国ネットワーク」の近藤波美事務局長は「福島第一原発事故の収束宣言はまやかしにすぎない。収束宣言は再稼働のためのもので、即時撤回すべきだ。今はむしろ緊急事態宣言を出すべきだ」と力を込めた。


[デスクメモ]
16年前、本社泊まり勤務の時に茨城県東海村の再処理施設火災爆発事故が起きた。放射線防護対策もなしにデスク命令で現場へ。何とも恐ろしかった。この事故がレベル3。今回の汚染水漏れも同じ評価になるという。レベル7を体験したからといってまひしてはいけない。レベル3も相当に危険だ。(文)


2013823日 東京新聞:こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013082302000157.html


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