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2013年7月17日 (水)

気になるニュース 149

 

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引用書き起こし開始。 

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*「脱原発」票生かすには 公報で触れぬ党「不誠実」 


原発再稼働などへアクセルを踏みだす安倍政権に対し、「ノー」を突きつけたい1票をどう生かす? 参院選投開票日が21日に迫るなか、脱原発を望む有権者が投票先に悩んでいる。昨年末の衆院選に続き、脱原発の受け皿となる野党が分散しているためだ。棄権することなく、どう選択したらいいのか。(中山洋子、林啓太)


◆参院選(比例代表)の選挙公報で 原発政策に関する各党の記述(抜粋)

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※─は記述なし


「国民の関心が高い原発政策はすごく大事なのに、選挙公報に載せないのは不誠実だ」。長年、選挙公報を読んで投票してきた東京都杉並区の角井敦子さん(67)は嘆く。

今回の公報は判断の助けになりにくいという。都選管が配布する比例代表選出の公報を見ると、野党7党は「原発ゼロ」などを掲げるが、政権与党をはじめ5党が原発政策について態度を示していない=一覧参照。

このうち公明党は福島原発事故の収束や災害復興は掲げるが、自民党や民主党には「福島」の一言もない。自民は再稼働を進める方針なのに「推進」を明記していない。

こうした公約のごまかしを、角井さんは「脱原発か推進か以前に、信念を国民に伝えることもできない政治家が増えた。そんな人から選ばなければならないのか」。

公報の記事は掲載順がくじで、大きさは名簿登載者の数で決まるだけに大政党は目立ちやすい。脱原発を願う有権者はどんな選択ができるのか。


◆「小異捨て、勝てる候補に」

幸せ経済社会研究所の枝広淳子所長は「棄権すればするほど大政党が有利になる。脱原発で選ぶなら棄権という選択肢はない」と前置きし、「脱原発陣営でも、有力そうな候補に投じるのも手。力を合わせて脱原発議員を一人でも多く送り込むことで、政権与党に『白紙委任ではない』とクギを刺せる」と話す。

加えて周囲の説得も有権者にできることの一つと言う。「『まずは景気回復。脱原発はその後で』という理屈に振り回されている知り合いがいたら、脱原発依存の公約をあいまいにしている政党を信じることができるか問いかけてはどうか」

高千穂大の五野井郁夫准教授も「衆院選で脱原発票がまとまっていたら、原発容認候補を上回っていたケースが随分あった。都議選で共産党が議席を伸ばしたのは、有権者がより『勝てそうな候補』に絞ったからではないか」と分析する。

参院選で「脱原発」の一票を生かすにも、同様に「小異を捨てて大同につく」という判断が効果的とみる。「一人一人を見ると、自分の好みから外れる候補者もいるだろうが、むしろいいかげんに託してみてもいい」

福島では避難生活が長引き、過酷さは増している。「原発事故が落ち着いたかのような気分が広がるが、電力消費地である大都市の人々こそ事故を忘れてはいけない」と語るのは、「原発銀座」福井県に住むジャーナリストの伊藤洋子氏だ。

「命を軽んじる経済優先の政策が、立地自治体を苦しめる。代替エネルギーの地産地消を進める構想があるかもチェックして」と訴える。「原発事故で被ばくした国が、原発推進なんて、まるで世界のモルモットのようだ。そのおかしさを少しでも読み取り、一票を大事に投じてほしい」


◆ドイツ 将来にリスク先送りするな

脱原発の手本といえば、ドイツだ。2022年までに国内17基の全原発を閉鎖することを決めたが、どのような道をたどってきたのか。

もともと反原発の市民運動が盛んだったが、1986年のチェルノブイリ原発の事故後、市民運動が母体の緑の党が国政選挙で躍進。同党と社会民主党との連立政権のもとで脱原発を決めた。

しかし、保守連立のメルケル政権が2010年に原発稼働を平均12年延長する揺り戻しがあったが、直後に福島原発事故があり、早期の脱原発に路線を再び戻した。

共立女子大の永井清彦元教授(ドイツ現代史)は「生命の将来の可能性にとって破壊的な行為を生むリスクを、次の世代の人類に先送りしてはならない─。根強く続いてきた反原発の世論が政府を動かした点を重視しなければ」と指摘する。

さらに、自ら翻訳したワイツゼッカー元大統領の「過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目となる」との発言を引き、「ナチス時代の『責任』を次世代に送り渡してはならないという決意が背景にある。ドイツを脱原発に導いた世論が依拠する倫理と通じるものを感じる」と語る。


◆フランス紙記者 核のごみ問題 真剣に考えて

ドイツの隣国で「原発大国」フランスの大手紙リベラシオンのロール・ヌアラ記者は、脱原発の立場で福島県飯舘村などを取材した。「来日して東京のネオンの明るさには驚いた」と話す。

衆院選では原発を推進してきた自民党の大勝について「海外には、原発事故はもう関係ないとのメッセージと思わせてしまう」と首をかしげる。「エネルギー問題は経済の核心。経済の活性化が争点になったのなら、有権者が原発問題に関心を持たなかったのはなおさら不思議でしょう」

世論では脱原発が優勢で、参院選中の論戦もネット上では、賛否は別にして原発問題への関心は高い。ネット情報分析会社「ホットリンク」の調べでは、ツイッターでつぶやかれた政策テーマの件数は「原発」が断トツだった。ただ、投票行動にどれだけ影響を与えるかは不透明だ。

世論と選挙結果に「ねじれ」が生じるとしたら、なぜか。永井氏は「われわれが福島原発事故の現実を直視して、未来の世代への責任感を持って投票する真面目さを欠いているということにもなるだろう」。

「原発に反対なら、選挙に行こう」─。グリーンピース・ジャパンはホームページでこう呼び掛けている。「げんぱつにNO!せんきょにGO!」と書かれたポスターや、各党の原発政策をまとめた資料を紙に印刷することができる。

核・エネルギー問題を担当する鈴木かずえ氏は「原発は嫌だと思っても、選挙で行動を起こさない人が多い。脱原発に関心が高い人は、家族や友人、同僚と原発について話し合ってほしい。身の回りから『投票に行かなきゃ』という雰囲気がつくられなければ、政治は何も変わらない」。

ヌアラ氏も「日仏とも『核のごみ』をどう後始末するか、という待ったなしの問題も真剣に考えていきたい」と語る。

作家の高村薫氏は「脱原発の道のりは、今日明日で解決する問題でもない」として、こう唱えた。「有権者一人一人が原発に関心を持ち続け、『ゼロにしてほしい』の意思を持ち続けていくしかない。世論はわりにシビア。原発の是非を争点にしていない政党が後出しで何かしたら、その次の選挙で応える。そう簡単に民意は無視できない」


[デスクメモ]
参院選への関心は周りでもいまひとつ。投票先を迷う末に漏らされるのが「脱原発は死に票にならない?」。正直答えに窮するが、震災の絆や福島をもう一度思い起こしてみたはどう、と返す。一人一票の権利を軽んじないでと願う。先人たちの多大な犠牲と苦労を知れば、棄権でノーを示す選択はない。(呂)


2013717日 東京新聞:こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013071702000148.html


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