« 2013年5月 | トップページ | 2013年7月 »

2013年6月

2013年6月30日 (日)

気になるニュース 124

 

web記事に見当たらなかったので・・・
引用書き起こし開始。

--------------------------------------------------------------------------


*原電 3原発再稼働申請へ  老朽化・活断層・地元猛反発でも


老朽化、真下に活断層、地元の強い反発と、保有する原発の全てが問題を抱える日本原子力発電(原電)は、3基とも再稼働を申請する方針を明らかにした。原電は原発が唯一の収入源で、事態は極めて厳しくとも、突き進むしかないのが実情のようだ。(小野沢健太)



◆他に収入源なく

運転開始から43年の敦賀1号機(福井県敦賀市)は、原子炉等規制法による40年間の運転期間制限に触れる。運転延長は1回に限り最大20年だが、再稼働のためには原子炉や建屋が老朽化していないことを特別検査で証明し、例外的に運転延長を認めてもらうしかない。

その上で、電気ケーブルの難燃化や、フィルター付きベント(排気)設備の整備など数々のハードルをクリアする必要がある。

数百億円の費用が予想されるが、出力は35万7000キロワットと新しい原発の3分の1程度しかない。延長期間は最大でも17年間で、採算が取れるかどうか疑わしい。

2号機は、規制委が建屋直下に活断層があると認定。この判断を覆さない限り、再稼働はあり得ない。原電は追加調査も続けているが、活断層を完全に否定する新証拠は見つかっていない。

東海第二原発(茨城県東海村)は、地元の東海村が廃炉を求めており、再稼働への同意が得られる状況にはない。30キロ圏内に約100万人が住み、避難計画など十分な防災体制を整えることが難しい。

それでも、原電は新基準をクリアし、再稼働にこぎ着けようと躍起になっている。

東海第二原発で防潮堤とベント設備の工事を始め、敦賀原発でも計画を進めている。敦賀1号機と東海第二では、ケーブルに塗ってある延焼防止剤で、難燃性ケーブルと同等の性能だと実証実験をする方針という。

原電の強みは、新規制基準で要求される放射能にも耐える免震作業拠点が、どの原発にも整備済みという点。

原電の担当者は厳しい現状を認めつつ、「時期を答えられる状況ではないが、準備が整い次第、3基とも再稼働を申請したい」と答えた。


2013年6月30日 東京新聞 1面より


気になるニュース 123

 

良識・・・
引用書き起こし開始。

------------------------------------------------------------------------


*引退する3議員に聞く 「良識の府」あるべき姿


7月21日投開票の参院選を前に、本紙は連載「参議院考」の中で、参院が求められる「良識」や、与党が少数の「ねじれ」状態が生んだ功罪を掘り下げた。それを受け、今期で引退する民主、自民、公明3党の重鎮議員に、参院のあるべき姿、良識とは何かを聞いた。(「参議院考」取材班)


◆衆院の行き過ぎ止める  自民・谷川秀善氏

国会が衆参の二院制である限り、ねじれは起こる。宿命だ。だから、どううまく運用し乗り越えるかが、時の政権の仕事だ。

そりゃ、自民党も民主党も、政権にいる方は、ねじれを解消したいと思う。「決められる政治」ができないと盛んに言われる。

だが、民主主義というのはそもそも「決められない政治」だ。みんなの意見を聞くのが民主主義。与党が多数を取ったら何事もバンバン決めていっていいのか。私は考えものだと思う。

参院は「良識の府」だから、何でも衆院の思う通りにはいかないよ、というところが自民党にはある。

同じ党でも、参院が衆院にもの申す習慣があって、割に抑制が利いていた。しかし民主党政権の3年半を見ていたら、そんな抑制があったとは感じない。

ある時期、参院の被選挙権を「40歳か50歳に」と言ったことがある。参院の特異性を発揮するなら、社会で一定の経験を積んだ人。参院は衆院の行き過ぎを止める役目があるから、年を取ってからやるのがいいと。

若けりゃいいというものではない。若い人で政治に携わりたいなら、衆院に行ったらいい。

[たにがわ・しゅうぜん]
兵庫県尼崎市出身。大阪大法学部卒。大阪府副知事などを経て1995年の参院選大阪選挙区で初当選。外務副大臣、自民党参院幹事長などを歴任。3期。79歳。


◆チェックが効く「ねじれ」  民主・平田健二氏

参院は野党が多い方が、チェック機能が効く。確かに面倒なことはあるが、政権与党の思い通りにはならないから、法案の修正などをキチッとしなきゃいけないということにつながる。

先の通常国会でも、提出法案の80%以上は成立した。各党にはそれぞれ主義主張はあっても、国民の生活に直結した法案はしっかり通す。ねじれているからといって、国民が思っている以上に法案は成立している。

ねじれが党利党略になることもある。民主党政権では問責決議で次から次に閣僚の首がすげ替えられた。私も野党の国対委員長や幹事長の時は閣僚の首を取りにいった。そういう事態は良くない。

参院のあり方は歴代議長のもとでずっと協議してきた。押しボタン式の採決や行政監視機能を高めることは実現した。参院の調査会でODA(政府開発援助)の実態を調べ、ドメスティックバイオレンス(DV)防止の法制化にも取り組んだ。

参院は衆院と同じではない。ここらで思い切って衆参の機能、選挙制度のあり方を一体で考えるべきだ。第三者から提言を受けても、なかなか動かない。法律を作るのは国会だ。

[ひらた・けんじ]
大分市出身。連合岐阜会長代行などを経て1995年の参院選岐阜選挙区で初当選。民主党参院幹事長などを務めた後、2011年11月から参院議長。3期。69歳。


◆改憲論議こそ真価発揮  公明・草川昭三氏

1989年の参院選の後、海部内閣が発足する時の首相指名で、参院は(社会党の)土井たか子さんを選んだ。それがねじれの始まりだ。自民党が圧倒的多数を占めて独裁的運営が続き(リクルート事件など)スキャンダルが連続して出た時だったから、ねじれは大歓迎すべきことだった。

98年の金融国会では、日本発の世界金融恐慌が(与野党の歩み寄りで)回避された。野党だった公明党も自信がついた。そして連立政権参加につながっていく。ねじれを悪いことに使おうとしなかった。うまく使えば、権力政党のけん制になるし、権力政党も注意する。

ところが、参院で閣僚の問責決議が可決されたり、日銀総裁人事をたなざらしにするようなことになってきた。これはおかしい。結局、その方が選挙に勝てると思ったのだろう。

改憲の議論こそ参院の良識が発揮される。6年間は身分が安泰だから、単なる入り口論の(改憲発議要件の)3分の2をどうするかだけではなく、どこを直すかは落ち着いた議論をしないと、なかなかうまくいかない。

[くさかわ・しょうぞう]
名古屋市出身。名古屋市立第一工業学校(現名古屋市立工芸高校)卒。衆院議員(8期)を経て2001年の参院選比例代表で初当選。現在は党副代表。2期。84歳。


2013年6月30日 東京新聞:核心
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2013063002000147.html


2013年6月29日 (土)

気になるニュース 122

 

ジンパ禁止はかわいそう・・・
引用書き起こし開始。 

-------------------------------------------------------------------------- 


*「学生はどうした」というけれど… 当世キャンパス事情 


選挙が近づくと、必ず耳にする「いまどきの若者たちは…」というせりふ。脱原発デモでも、主流の団塊世代から「学生たちはどこにいる?」という愚痴を聞いた。社会への異議申し立てのるつぼだった大学キャンパスは、いまどうなっているのか。のぞいてみると、旧世代には口をあんぐりと開けざるをえない光景が広がっていた。学生の保守傾向を後押ししている一因だろうか。(小倉貞俊、荒井六貴) 


◆反原発に過敏 早大当局介入 

一昨年10月のこと。早稲田大(東京都新宿区)で、学生たちが作家で明治学院大教授の高橋源一郎さんを招いて「『恋する原発』という小説を書き終えて」という演題での講演会を主催した。

講演会は最終的には開かれたものの、途中、大学当局の介入により、イベント告知の表現が差し替わる騒ぎがあった。同大学の教員の一人は「高橋さんの訴える反原発論調に当局が過敏になったようだ」と振り返る。

「大学当局は、自らの管理下にない学生たちの集まりには厳しい」

早大大学院修士2年の杉本宙也さん(23)はそう話す。杉本さんらは昨年8月、「(構内の)大隈重信公の銅像前での鍋集会」を企画した。

実際には煮えたぎる鍋ではなく、自宅から持ってきた冷めた鍋。約40人が火の気のない状態で集まったが、警備員から「保健所の許可が出ていない。食中毒になる」と制止された。さらに大学職員たちにござ代わりのシートを引っ張られ、強制的に排除された。

「火は使っておらず、弁当と同じこと。学生をなるべく集まらせたくないという大学側の意思が見えた」(杉本さん)

こうした雰囲気が加速したのは、10年ほど前からだという。早大では2001年、各校舎の地下などで学生が管理していたサークル部室が整理され、地上11階、地下2階などの2棟からなる学生会館が建てられた。


◆サークル部室 出入りカード

これを管理するのは大学当局。3年生の塩屋貴之さん(22)は「いわば長屋からセキュリティーマンションへ変わった。学生が自主的に使える場所や空間が減り、『広場』から『通過点』に変わった印象がある」と語る。

1階には学生生活課の事務所がある。大学公認サークルのうち、約240団体に部屋が割り当てられている。カードキーによる利用者登録制度で出入りも管理され、警備員が巡回している。

部屋を持てない未公認団体は、館内の空きスペースや廊下で集まろうとするが、未公認と分かると、警備員らに「サークル活動をしないで」と解散させられるという。

4年生の中村仁美さん(21)は一昨年、ジェンダー問題の研究会を開くのに当局に空き教室を借りたいと頼んだが、拒まれた。「勉強するために大学はあるはず」と憤りを隠さない。

当局発行の「サークル幹部の心得について」にはビラのまき方、掲示物を許す場所や大きさまで規定されている。イベント告知のビラを校舎の窓からまいた4年生、菅原慧祐さん(22)は「禁止されている『置きビラ』に該当するといわれ、当局から館内清掃の罰則を科せられた」という。


◆近くの飲食店 酒500ミリリットルまで

「バンカラ」に「在野精神」が売りで、反骨の校風をイメージさせる早大だが、当局の指導は校外にも及んでいる。

近くのチェーン飲食店で、学生が注文できるワインの量は一人500ミリリットルまで。学生の一人は「店の人に尋ねると『大学から言われている』と告げられた」とこぼす。

これらの情報について、「こちら特報部」は早大広報部に問い合わせたが、同部は「詳細な確認が必要で時間がかかる」と返答。残念ながら、期限までに回答はもらえなかった。

こうした窮屈な傾向は早大に限らない。他大学でも進行中だ。同志社大の烏丸キャンパス(京都市)では4月、全国で初めて大学敷地内に交番が設けられた。大学が用地を無償貸与した。団塊世代の卒業生の一人は「権力の象徴にも見えた交番が大学敷地内にできたとは…」と絶句した。

北海道大(札幌市)は4月から、約半世紀の歴史を誇る「ジンギスカンパーティー(ジンパ)」を禁止した。構内の共用スペースで催されてきたが、ごみの放置や飲酒事故などマナー違反が続いたことが理由という。学生や教員が反発し現在、交渉が続いている。

東京大駒場キャンパス(東京都目黒区)では昨年7月、学生による飲酒死亡事故が起き、「駒場祭」での飲酒の取り扱いが禁止になった。ビラについても今春、机上への置きビラを金曜日に限って禁止する方向で学生自治会に申し入れた。「土日に施設を貸し出すことがあるため」というが、学生側は「規制強化だ」と反発している。

法政大など新左翼系政治セクトの拠点校では、無党派活動家まで含めた逮捕が相次いでいる。

前出の早大院生、杉本さんは「学生たちがおとなしくなった背景には『少しでもはみ出すと、社会でやっていけない』という刷り込みがある。就職に有利なサークルを選ぶなど、大学生活が就活に支配されているように感じる」と分析する。

大学の管理強化が進む原因について、桜美林大の山本真一教授(高等教育システム)は「学生の政治的無関心が広がったことがきっかけ。急進的な政治活動から学生たちを遠ざけたい、という大学側の意向を学生が受け入れていくようにもなった。就職で実績を残したいという経営上の狙いもあるだろう」とみる。

こうしたキャンパスの現状を旧世代はどうみるのか。1964~68年に早大に在学し、学生活動家だった、作家で日大講師の小嵐九八郎さん(68)は「管理は大学にとどまらない。多くの場所でIDカードが必要で、たばこを買うにもレジの画面を押さなければいけない。それが大学にも及んだ」と考察する。

しかし、管理は高等教育機関にはそぐわないという。「教育は危機に直面した際、判断や発想ができるようにするためのもの。学問は他社とのつながりやコミュニケーションで生まれてくる。管理はのびのびとした発想や、他者とのつながりをつぶすことになる」

母校の今日の状態については「大学当局には、かつての学生運動のトラウマがあるのだろう。同時に運動が後退するや、荒廃、内ゲバに流されていった自分たちにも、大学の管理を招いた責任はある」と嘆息する。


◆集会の自由がなければ闘え

「それでも、現役学生への期待は変わらない。集会の自由とか、少なくとも憲法で認められているようなことが制限されているなら、当局に粘り強く抵抗してほしい」


[デスクメモ]
小嵐翁の言う通り、一昔前、少なからずの大学には新左翼の政治セクトが恐怖支配を敷いていた。逆らう少数派を当局と歩みを合わせるかのように追い出し、挙げ句、当人らも追放された。因果応報である。ただ、過去ばかり見ていても仕方がない。いまも流されぬ学生たちがいる。エールを送りたい。(牧)


2013年6月29日 東京新聞:こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013062902000148.html


2013年6月28日 (金)

株主総会ネタ多い・・・

 

東電広報やばくね?めもめも。


*北朝鮮よりヒドイ! 外国人報道陣を怒鳴りつける東電職員(U3W)(DNB)

*米国原発廃炉で損害賠償請求 三菱重工の原発輸出に冷や水(ダイヤモンドオンライン)

*“原発再稼働ありき”で突き進む安倍政権への警鐘(ダイヤモンドオンライン)

*安倍政権の正体 ー秘められた本心と人脈ー(東洋経済オンライン)

*原発と遺伝子組み換え作物は非民主的だ 『世界が食べられなくなる日』 ジャン=ポール監督に聞く(東洋経済オンライン)

*自民新人議員、「核燃料サイクルは破綻」 安倍政権の原発推進に真っ向反論(東洋経済オンライン)

*東電株主総会、震災後3回目で関心薄れる?(東洋経済オンライン)

*関電総会、広い会場シフトはカラぶり 橋下氏も欠席、会社は「原発のおかげ」強調(東洋経済オンライン)

*東芝の株主総会、新経営体制が始動 再生エネ強化も、原発ビジネスは外せず(東洋経済オンライン)

*株主総会ライブ 東京電力(サンケイビズ)

*株主総会ライブ 関西電力(サンケイビズ)


気になるニュース 121

 

へ~三国連太郎だったんだ・・・
引用書き起こし開始

--------------------------------------------------------------------------


*「はだしのゲン」 映画祭で継承

代表作「はだしのゲン」を描いた漫画家の中沢啓治さんらの追悼などをテーマにした「被爆者の声をうけつぐ映画祭2013」が7月6、7の両日、東京都内で開かれる。

「今年は原爆惨禍からビキニ、福島などの原発事故まで幅広い作品をそろえました」と映画監督の金子サトシさん(48)は話す。

映画祭はアニメーション映画監督の有原誠治さんや弁護士が映像を通じて被爆体験を継承していこうと企画。実行委員会が明治大学軍縮平和研究所との共催で07年から始め、これまで計64本の作品を紹介してきた。

7回目の今年は原爆と原発事故の真実に迫る7本。昨年12月に73歳で亡くなった中沢さんの追悼作品は記録映画「はだしのゲンが見たヒロシマ」(11年、石田優子監督)と劇映画「はだしのゲン(第1部)」(1976年、山田典吾監督)で、6日上映する。

前者は自らの生々しい広島での被爆体験と創作にかけた半生を語る。後者は漫画の最初の映像化で、ゲンの父親は4月に90歳で亡くなった三国連太郎さんが演じ、三国さんの追悼も兼ねている。

7日には、「もうひとつのヒロシマ アリランの歌」、長崎が舞台の「ある同姓同名者からの手紙」、54年のビキニ水爆実験による日本のマグロ漁船の汚染を追った「放射線を浴びたX年後」、チェルノブイリ事故の子どもの健康被害をめぐる「真実はどこに?」、原子力ムラ内部の告発を描いた「フクシマの嘘(うそ)」。

金子さんは「上映後に監督や元原発技術者らのミニ講演があり、一緒に理解を深められたらいい」と言う。

会場は東京・お茶の水明大リバティホール。鑑賞券は大人が当日1200円・前売り1000円。学生以下はともに500円。問い合わせは、共同映画=電03(5466)2311。


2013年6月28日 東京新聞朝刊 こちら特報部:話題の発掘より


気になるニュース 120

 

投稿忘れてた・・・
引用書き起こし開始。

----------------------------------------------------------------------


*「証拠は誰のものか」 NHKに取り調べ映像を提供した弁護士に対し、大阪地検が懲戒請求


無罪事件の弁護人が検証の目的で、大阪地検の取り調べ録画映像をNHKに提供したところ、同地検が刑事訴訟法に抵触するとして、大阪弁護士会にこの弁護士の懲戒請求をした。たしかに刑訴法は、裁判で検察が提出した証拠を弁護人と被告が裁判以外で使うことを禁じている。だが、利益を得なければ罰則はない。弁護士は「検察が集めた証拠は本来、国民のもので問題はない」と訴えている。(小坂井文彦)


この映像は、2010年9月に弟=当時(38)=の首を絞めて死なせ、傷害致死罪で起訴された男性会社員の取り調べを録画したもの。

「ふざけんな、負けてたまるか、という気持ちだったのでした。隙をついて背後に回り込みました。弟の首に左手を回し、右手で左手を持って首を絞めました。全く手加減はしませんでした」

映像には、女性検事が調書を読み上げる様子が映っている。検事が「修正というか、ここは違いますよ、とか大丈夫ですね」と尋ねると、男性は「大丈夫です」と返答。署名後も録画は続き、検事の念押しに、男性は「結果的にそうなってしまった」と漏らした。

この事件の裁判員裁判では、被告が故意に首を絞めたのか、自分より体の大きい弟から無我夢中で身を守ろうとしたのか、が争点となった。

検察側が調書を基に懲役4年を求刑したのに対し、被告は「故意ではなかった」と無罪を主張。結局、裁判員が映像の「結果的に」という被告の言葉を重視して調書の信用性を否定し、判決は無罪。検察側は控訴せず、判決が確定した。

男性を弁護した佐田元真己弁護士は「法廷で画像が公開されたから、無罪になった」と説く。

判決確定後、取り調べの全面可視化を訴える番組を制作するというNHK記者に賛同し、「多くの人に現場の映像を見てもらう必要がある」とDVDを渡した。事前に男性の了承も得ていた。

NHK大阪放送局は4月5日、関西地区限定の番組「かんさい熱視線 “虚偽自白” 取調室で何が」を放送。この映像も流したが、検事や事務官、男性の顔はぼかし、音声も変えて個人を特定できないように配慮した。

放送後、大阪地検の検事から「刑訴法違反だ」と言われたが、佐田元弁護士は映像提供に対する謝礼はないと説明。「証拠は検察のものという発想自体がおかしい」と反論した。しかし、大阪地検は先月23日付で、大阪弁護士会に同弁護士の懲戒請求をした。

NHKの松本正之会長は今月6日の定例記者会見で、取り調べ映像が法廷で公開されていることなどから、「必要と判断して放送した」との見解を示した。ただし、懲戒の動きで、予定していた全国放送の番組「クローズアップ現代」での映像使用は延期している。

懲戒請求について、佐田元弁護士は「検察には事件にする気はないだろう」と話す。弁護士約10人で結成した佐田元弁護士支援団の事務局長、森直也弁護士は「突き詰めれば、税金を使って集めた証拠が誰のものかという問題だ」と話した。

証拠を裁判以外で使うことは、05年11月に施行された改正刑訴法で禁止された。裁判員裁判で証拠が以前より広く開示されるようになったことに伴い、検察側が強く求めた結果だった。

この法改正をめぐり、日本弁護士連合会は「開かれた司法に逆行する」と「証拠の目的外使用条項の削除を求める会長声明」を出し、司法制度改革推進本部の裁判員制度・刑事検討会でも議論になった。結局、罰則を設けない代わりに、問題のケースは弁護士会の懲戒処分で対応することが内々で決まったという。

日弁連刑事法制委員会事務局長の山下幸夫弁護士は「改正時点から、いつか検察が証拠の裁判外利用を問題視してくると思っていた。今回の映像提供は、形式的には違法かもしれない」と語る。

「だが、放送はプライバシーに配慮しており、誰も傷つけていない。弁護士の品位にも問題はない。今回の件は弁護士側にとっても突破口だと思う。問題のある事件については、証拠をマスコミにドンドン提供していけば、検察も懲戒請求などしていられなくなる」

1990年に栃木県で女児が殺された「足利事件」。再審無罪となった菅家利和さん(66)の主任弁護人を務めた佐藤博史弁護士は「取り調べに問題があったケースの映像は冤罪(えんざい)防止の教訓にするべきだ。国民が共有した方がよい」と話す。

2010年1月、再審の法廷で、刑事が菅家さんの無罪主張を攻撃している取り調べの録音テープが再生された。佐藤弁護士は「市民にも聞いてほしい」と報道機関にテープを渡そうとしたが、検察から止められた。

その後、無罪判決が出たが、テープは検察に返却され、メディアに公開されることはなかった。

佐藤弁護士は「文字では、取り調べの雰囲気までは伝わらない。テープの刑事の声は怒鳴ったりしていない。強引な取り調べではなくても、テープを聞けば、無実の人が罪を認めてしまうことがあることを、一般の人たちも理解できただろう」と残念がる。

今回の映像提供については、違法ではないと話す。「マスコミに証拠を提供すると、検察が証拠を開示しなくなるという指摘もある。しかし、それはおかしい。無罪事件の取り調べ画像は冤罪回避の教材。検察にとってもプラスなはずだ」

弁護士ではなく、事件当事者の被告人自身が法廷外で証拠を使用し、問題にされているケースもある。刑訴法によって、被告は利益を得なくても証拠を裁判外で使うことを禁じられ、罰則は1年以下の懲役か、50万円以下の罰金だ。

最高裁の法廷で警備員ともめ、傷害罪で公判中の愛知県江南市の不動産会社社長(47)は3月、検察が提出した実況見聞の写真をネットの画像サイトに投稿し、東京地検に逮捕、起訴された。

弁護人の趙誠峰弁護士は「投稿でプライバシーの侵害などは起きていない。自らの潔白を世論に訴えただけで、裁判の防御活動の一環だ」と無罪を主張している。

一連の問題について、元検事の落合洋司弁護士は「裁判以外での証拠の使用を一律で禁止するのはおかしい。迷惑しているのは検察だけだろう。高い公益性があれば、許される」と考える。

「ただ、刑訴法の条文を読めば、正当な理由があれば開示してもよいとは解釈できない。法の改正が必要ではないか」


[デスクメモ]
今月半ば、法制審議会の刑事司法改革の素案が出た。可視化については「捜査に著しい支障が生じる恐れ」があるなら、可視化はしなくてもよいという例外規定が盛り込まれそうだ。つまりは完全な骨抜きだ。国際社会で日本の刑事司法が「中世」と評されたことは先に報じた。むべなるかな、である。(牧)


2013年6月24日 東京新聞 こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013062402000162.html


2013年6月27日 (木)

気になるニュース 119

 

は~・・・
引用書き起こし開始。

-------------------------------------------------------------------------


*通常国会閉会 憲法 軽んじた150日


通常国会が26日、閉会した。安倍晋三首相が改憲に強い意欲を示して始まった国会は、皮肉にも政府や国会が憲法違反の疑いを突きつけられる事態も相次いだ。立法府のあり方が問われ続けた150日だった。(岩田仲弘、岩崎健太朗)


◆首相ら出席義務放棄 

【63条】 
[内閣総理大臣その他の国務大臣は、両議院の一に議席を有すると有しないとにかかはらず、何時でも議案について発言するため議院に出席することができる。又、答弁又は説明のため出席を求められたときは、出席しなければならない。]


「改憲を声高に叫ぶ首相が、憲法違反を平然と行うことを黙認してはならない」 

生活の党の森裕子氏は26日、参院本会議で行われた首相問責決議案の提案理由説明で、予算委員会に出席しなかった首相に「違憲」を突きつけた。
 

首相出席の予算委は野党が開催を要求。石井一予算委員長(民主党)が職権で開催を決めた。
 

参院選を前に、野党の見せ場をつくりたくない自民党は、衆院小選挙区の定数を「0増5減」する区割り改定法案の採決を見送った平田健二参院議長(民主)に対する不信任決議案の提出で対抗した。不信任決議案が出された場合は最優先で処理するのが慣例なので、その前に開かれる予算委を欠席する「正当な理由」(菅義偉官房長官)ができるという国会戦術によるものだ。
 

首相や閣僚が国会に貼り付けとなることが多い日本の国会の弊害を指摘する意見は少なくない。事実、政策決定や外交に影響を及ぼすこともある。
 

ただ今回は、やむを得ず欠席する場合に提出する「事故届」すら出されていない。憲法63条を「無視して出席しない」(みんなの党の小野次郎参院議員)と批判されてもしかたない。
 

自民党は昨年発表した改憲草案で63条に「職務の遂行上特に必要がある場合は、この限りではない」との文言を加えた。護憲派弁護士の伊藤真氏は「草案通り。国会軽視の姿勢を、はからずも先取りした」と指摘する。
 


◆「再可決」で熟議なく
 

【59条】 
[2 衆議院で可決し、参議院でこれと異なつた議決をした法律案は、衆議院で出席議員の3分の2以上の多数で再び可決したときは、法律となる。
4 参議院が、衆議院の可決した法律案を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて60日以内に、議決しないときは、衆議院は、参議院がその法律案を否決したものとみなすことができる。]
 

衆院定数「0増5減」の区割り改定法をめぐっては59条が注目された。 

改定法案は4月23日に衆院通過。参院で1回も審議されないまま、今月21日に59条で規定された「参院が否決したものとみなすことができる」60日目を迎えた。そして週明けの24日、衆院で与党の3分の2以上の賛成で再可決、成立した。
 

衆院の選挙制度の法律とはいえ、参院が一度も審議しないまま衆院に送り返すのは異例だ。「みなし否決」は戦後2例しかない。憲法に第二院として明記された参院の意義が問われる。
 

一方、与党側は早い時期から、衆院での議席をバックに「みなし否決」「衆院再可決」のスケジュールを想定していた。合意を目指す努力を怠り、60日たつのを待って憲法の規定を意図的に使ったとすれば、熟議の民主主義は色あせる。
 


◆一票の格差 応急処置

【14条】 
[すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。]


今国会中、最も問題視されたのは、一票の格差の是正に不熱心な国会の姿勢だ。 

昨年12月の衆院選は、最高裁が09年の衆院選を違憲状態と断じて以来、何の是正措置もしないで行われた。当選した衆院議員そのものの正当性がぐらついている。
 

しかも今年3月には昨年の衆院選を違憲とする高裁判決が続き25日には広島高裁が「違憲で無効」と断じた。この間首相は、国会でも改憲の重要性を声高に訴え続けた。違憲を指摘されながら改憲を訴える姿は、あまりに皮肉だった。
 

「0増5減」の区割り改定法が成立した24日の衆院本会議で首相は「違憲とされる状態は解消された」と胸を張った。
 

だが「0増5減」は、現状でも一票の格差は2倍に限りなく近い。緊急避難措置にすぎない。
 

「法の下の平等」が定められた14条違反の疑いを指摘され続けながら、会期ギリギリの「0増5減」にとどまったことに伊藤氏は「あまりに憲法にむとんちゃくだ」と言い放った。
 


2013年6月27日 東京新聞 核心 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2013062702000100.html

2013年6月26日 (水)

気になるニュース 118

 

監視社会になるのかな・・・
引用書き起こし開始。 

------------------------------------------------------------------------


*異例の記者書類送検 真相に迫る取材が… 


パソコン遠隔操作事件に絡み、取材目的でメールの発信元にアクセスした共同通信と朝日新聞の記者が不正アクセス禁止法違反容疑で異例の書類送検になった。政府は通信履歴の保存などサイバー犯罪対策の強化を検討している。巧妙、複雑化するサイバー犯罪の対策は重要だが、権力側の恣意(しい)的な運用で「通信の秘密」が侵されかねない危険性は常に存在する。(出田阿生、小坂井文彦) 


◆不正接続 実害なしでもダメ
 

「不正アクセス禁止法違反の犯罪は成立しない」(朝日新聞)「事件の真相に迫るための取材行為だった」(共同通信)。
 

記者が書類送検された両社は犯罪性を否定するコメントを発表した
 

では、一体、何が法律違反に問われたのか。事件の経緯を振り返ってみると─。
 

「私が犯人です」。こんな題名のメールが昨年10月、ネット上のトラブルに詳しい落合洋司弁護士と、TBS宛てに送られてきた。パソコン遠隔操作事件で、それまでに逮捕された男性4人は冤罪(えんざい)で、自分こそが真犯人であるという「犯行声明」だった。
 

犯行声明は無料メールサービスを利用して送信されていた。利用者本人の了承を得ずに他人が勝手に送信元のコンピューターのサーバーにアクセスすると、不正アクセス禁止法違反に問われる。
 

このサービスを利用するには、本人確認のためにパスワードの入力が必要だ。だが朝日や共同の記者は、サーバーにアクセスし、送受信記録などを閲覧していた。なぜ本人しか知らないパスワードが分かったのか。実は犯行声明には、犯行に使ったとされる別のメールアドレスやパスワードが記されていた。記者らが試しにそのパスワードを入力したところ、犯行声明に使った無料メールサービスのパスワードと合致したとみられる。
 

警視庁などの合同捜査本部がサーバーへのアクセス履歴を調べたところ、「真犯人」のアクセスのほかに、朝日や共同の記者がアクセスしたとみられる痕跡が残っていたため発覚。共同の記者2人と朝日の記者3人が書類送検された。
 

共同の石亀昌郎・社会部長は「形の上では法律に抵触する可能性があるが、事件の真相に迫るための取材行為だったことを捜査当局に説明し、理解してもらえたと思う」とのコメントを発表。
 

朝日の森北喜久馬・東京本社社会部長は「正当な取材の一環で、法律上も報道倫理上も問題ないと考える」と主張。送り主は「真犯人と証明されることを望んでいた」などとして、「顧問弁護士と検討した結果、不正アクセス禁止違反の犯罪は成立しないことが明らか」とした。
 

警視庁は、「結果的に捜査上の支障はなく、取材が目的で悪質性は高くない」としている。しかし、不正アクセス禁止法は、たとえ実害がなくても罪に問われる。
 

ネットの問題に詳しい岡村久道弁護士は「偶然パスワードが一致してアクセスできたとしても、犯人が閲覧を承諾していたとまで言えるかは疑問が残る」とする。ただし、「報道機関として誤報を避けようとした意図は理解できる。犯人が報道機関を挑発していた可能性もある」と理解を示す。
 


◆ネット履歴 保存義務化検討
 

一方で、サイバー犯罪は確かに増加している。警察庁のまとめでは、昨年1年間で全国の警察が摘発したサイバー犯罪は7334件。前年比約28%の増加で、統計を取り始めた2000年以降で最多となった。
 

日本はサイバー犯罪条約に参加し、11年6月には刑法などが改正された。コンピューターウイルス作成罪の新設が柱だったが、通信履歴の保存をインターネット接続業者に求めることも可能となった。令状が必要で、捜査機関は接続業者に対して最長で60日間、通信履歴を保存させることができる。
 

パソコン遠隔操作事件などをきっかけに、政府はサイバー犯罪対策の強化に取り組んでいる。その中で、この通信履歴の保存を接続業者に義務付けようという動きがある。自民党の治安・テロ対策調査会は、サイバー犯罪対策として、法律で通信履歴の保存を接続業者に義務付けることを提言した。警察庁が義務化を強く求めており、期間の目安は1年間だという。
 


◆国民の監視強化と批判も
 

だが、長期の網羅的な履歴の保存は、憲法で保障された「通信の秘密」を侵す恐れや、監視社会につながるとして批判も強い。総務省は現在、個人情報の保護の観点から履歴の速やかな消去を業者に指導している。
 

「一部の犯罪者のために、全履歴を長期に保存するのはやり過ぎ」という意見のほか、接続業者が大量のデータを保存しなければならなくなれば、コストの増大で接続利用料が上がり、消費者負担も増すことを危惧する声もある。
 

政府の情報セキュリティ政策会議(議長・菅義偉官房長官)が今月10日にまとめた「サイバーセキュリティ戦略」では、履歴の保存について「義務」という言葉は使わず、「保存のあり方を検討する」という表現にとどめたが、今後、政府内で議論されることになる。
 

社団法人「日本インターネットプロバイダー協会」の木村孝・行政法律部会長は「大手の業者は現在でも履歴の一部を3カ月程度保存している。サイバー空間の安全のため、政府からの要請があれば、1年間の保存にも応じるだろう。EU(欧州連合)では半年~2年間の保存を義務付けている。ただ、EU内でも長すぎるという批判もあるので慎重な対応が必要だ」と話す。
 

サイバー大学の園田道夫准教授が心配するのは、犯罪者による履歴の改ざんだ。「履歴の改ざんがないか常にチェックする必要が出てくる。過度に履歴に頼って捜査を進めると、再び冤罪を生む危険性がある」と指摘。「それでも、長期間、履歴を保存するべきなのか慎重な議論が必要だ」
 

情報ネットワーク問題に詳しい成城大学法学部の指宿信教授は「長期の保存については、記録がなかったために捜査に支障が出た事例や、外国の捜査共助要請に応えられなかった事例などを開示して、議論を深める必要がある」と話し、こう警告する。
 

「やみくもに長く保存を義務付けることは監視の強化とも受け取られ、国民の不安感を増すことになるだろう」
 


[デスクメモ] 
記者は真相に迫るために、取材を尽くすのが使命だ。もし、自分がその立場だったら、接続を試みたかもと思う。一方でネット犯罪と通信の秘密のせめぎ合いは激しくなっている。米国ではテロ対策の名の下に、いとも簡単に個人情報が収集されていた。日本でもその日が来ないとは、言い切れない。(国)


2013年6月26日 東京新聞 こちら特報部 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013062602000165.html

気になるニュース 117

 

写真集を送られた首相の反応はあったんだろうか・・・
引用書き起こし開始。 

-----------------------------------------------------------------------


*脱原発の思い 短冊に  「100万人の母たち 七夕プロジェクト」


脱原発を願う母親らが7月7日の七夕の日、それぞれの思いを書いた短冊を東京・永田町の首相官邸に届ける。題して「100万人の母たち 七夕プロジェクト」。主催者は「子どもを守るため原発の無い世界を望んでいる私たちの声に、安倍晋三首相は耳を傾けてほしい」と訴える。(上田千秋) 


◆7月7日 首相官邸へ 

「子どもの未来に原発はいりません」 「これからもずっと子供たちがすべての生き物と仲良く平和に生きていけますように」─。21日、都内で開かれたプロジェクトの会見に参加した母親たちが短冊を手にした。
 

企画したのは、福岡市在住のカメラマン亀山ののこさん(36)や市民団体の関係者ら。きっかけは昨秋、亀山さんの写真集「100人の母親たち」が出版されたことだった。
 

写真集は、自身も2人の息子を持ち、福島第一原発事故後に東京都内から同市に自主避難した亀山さんが「福島県内や避難先にいる母と子の写真を世の中に出せば、多くの人が脱原発を望んでいることを伝えられるのでは」との考えから発案。実名を出しての撮影に応じてくれた母子や妊婦の写真を掲載している。
 

それを今月4月に来日したインド出身の環境思想家サティシュ・クマール氏が目にし、内容に感動。「ぜひ、首相に届けたらいい」とのアドバイスを受け、写真集とともに自分たちの思いをつづった手紙を首相宛てに郵送する一方、プロジェクトの準備が始まった。
 

短冊は現在、全国の母親に書いてもらっているほか、安倍首相に送った手紙を英語や中国語など6カ国語に翻訳。世界各国からも募集している。
 

亀山さんは「『100万人の母たち』というのは母性を象徴する言葉として使っているだけで、男性でも未婚女性でも誰でも参加して構わない。自分の考えを表現してもらえれば」と話す。
 

主催者はプロジェクト当日の参加者と短冊を募集している。問い合わせは事務局=電090(5543)9149=へ。
 


2013年6月26日  東京新聞朝刊 こちら特報部:話題の発掘より 

2013年6月25日 (火)

気になるニュース 116

 

スマラン事件を知らなかった・・・
引用書き起こし開始。 

--------------------------------------------------------------------------


*都議選惨敗の維新・橋下代表 従軍慰安婦問題「強制連行」資料あった 


旧日本軍による慰安婦の強制連行を示す証拠が、政府の発見した資料の中にあった。軍が抑留中のオランダ人女性を強制連行した事件の記録だ。安倍内閣は、この事実を認める答弁書を閣議決定した。2007年の第一次安倍内閣時の答弁書で「強制連行の資料なし」としたのを、自ら否定した形だ。強制否定派の最大のよりどころが揺らいでいる。(佐藤圭)


◆否定派の根拠揺らぐ

「僕の発言で維新への信頼が失望に変わった」。東京都議選で惨敗を喫した日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)は24日、自身の慰安婦発言の影響を認めざるを得なかった。

慰安婦発言は先月13日に飛び出した。国内外で猛反発を浴びたのは「(慰安婦制度は)当時は必要だった」の部分だが、強制連行の問題でも元慰安婦の気持ちを逆なでしていた。「暴行、脅迫、拉致をした証拠が出てくれば反省しなければならないが、証拠はないと閣議決定している」

この閣議決定こそが「07年答弁書」だ。

慰安婦問題では、宮沢内閣の河野洋平官房長官が1993年8月の談話で、政府として初めて軍の関与と強制性を認定した。

ところが、第一次安倍内閣が07年3月に閣議決定した答弁書は、河野談話を「継承している」と強調する傍ら、強制性については「政府が発見した資料の中には、軍や官憲による強制連行を直接示すような記述も見当たらなかった」と断じた。

では、「政府が発見した資料」とは何か。

共産党の赤嶺政賢衆院議員が質問主意書で、この点をただした。安倍内閣が18日に閣議決定した答弁書は、「内閣官房長官が発表した『いわゆる従軍慰安婦問題の調査結果について』に記載されている資料を指す」と説明した。

この調書は91年12月から進められ、92年7月と93年8月に結果が公表された。その中には、旧日本軍による強制連行をズバリと示す資料が含まれていた。法務省が保管していた「バタビア(現・ジャカルタ)臨時軍法会議の記録」だ。

記録によると、第二次大戦中の44年、日本占領下のオランダ領東インド(現・インドネシア)のジャワ島・スマランで、日本軍将校らがオランダ人抑留所からオランダ人女性を慰安所に強制連行し、脅すなどして売春を強要した。

将校らは戦後、オランダがバタビアで開いたBC級戦犯裁判で強制売春事件として裁かれ、死刑を含む有罪判決が言い渡された。

それでも答弁書は、「強制連行の資料なし」との安倍内閣の認識は「同じである」とする。

赤嶺氏は「強制否定派は、07年答弁書を最大限利用してきたが、政府資料に強制連行の記述はあった。安倍内閣は07年答弁書の『強制連行の資料なし』は誤りであったことを認めて撤回するべきだ」と迫る。


◆第一次安倍内閣では無視

官僚たちは、政府の発見した資料の中に「スマラン事件」が含まれていることを知っていた。

安倍首相が事務局長を務めた「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」の97年の会合で、内閣官房の審議官は「官憲等が直接加担したことがあった。慰安所に入れた事例(スマラン事件)だ」と明言した。

民主党政権では、スマラン事件を踏まえた「答弁メモ」を官僚が作成していた。野田内閣の藤村修官房長官は国会答弁で「強制連行を直接的に示す(日本政府の)公文書は発見されなかった」と述べている。この表現ならば、オランダの資料は除外される。

一方、07年答弁書は、河野談話を誤った解釈に誘導してきた。「公文書なし」を「資料なし」とぼやかし、世間の目からスマラン事件を隠した。さらに安倍首相は国会答弁で「証拠はなかった」と拡大解釈した。これが広く流布した結果、橋下氏ら一部政治家の「証拠なし」発言が繰り返されている。

慰安婦問題に詳しい吉見義明・中央大教授は「河野談話は、誘拐や人身売買による連行、慰安所での強制使役への軍関与を幅広く認めているが、安倍首相は、強制の問題を軍・官憲による暴行・脅迫を用いた連行に縮小化し、証拠は文書に限定して強制連行はなかったと言っている。だが、それだけ絞り込んでもスマラン事件という反証がある」と指摘する。

安倍首相ら強制否定派は、河野談話の「ミスリード」にとどまらず、同談話以降に明らかになった資料や証言を無視して取り合わない。

オランダ政府が94年に公表した報告書では、スマラン事件以外にも、未遂を含めて8件のオランダ人女性強制連行事件を挙げている。

日本の裁判所も、軍による暴行・脅迫を用いた強制連行の事実を詳細に認定している。

例えば、中国人慰安婦第一次訴訟の東京高裁判決(04年12月)では「軍構成員によって、駐屯地近くに住む中国人少女や女性を強制的に拉致し、連日強姦(ごうかん)する慰安婦状態にした」と、原告の被害事実を認めた。

元慰安婦からの聞き取り調査を進めてきたノンフィクション作家の川田文子氏は「裁判所の事実認定は元慰安婦の証言に基づいている。強制否定派が、元慰安婦の証言をウソだと言ったりするのは、残忍な連行や性暴力の事実と向き合いたくないからだ」とみる。


◆「国際的には通用しない」

国連の拷問禁止委員会は先月31日、橋下氏らの発言を念頭に、慰安婦問題について「政府当局や公的な人物による事実の否定に反論を」と日本政府に勧告した。しかし、安倍内閣は18日に閣議決定した答弁書で「勧告に従うことを義務づけているものではない」と突っぱねた。安倍首相らが「事実の否定」をしているのだから無理もない。

橋下氏も、慰安婦発言について「間違ったことを言ったとは思っていない」と撤回を拒否している。吉見氏は「国連などからは、慰安所で女性の自由を奪い、性行為を強要したことが性奴隷制度だと非難されている。連行の形だけにこだわる安倍首相らの議論は国際的にまったく通用しない」と警鐘を鳴らす。

川田氏は「安倍首相や橋下氏らの妄言が元慰安婦を一層傷つけている」と批判した上で、「根本的な解決を」と訴える。

「元慰安婦はほとんどが80歳を超えている。訃報も頻繁に伝えられるようになってきた。日本政府の明確な謝罪と補償が急がれる」


[デスクメモ]
連行先の慰安所に拘束され、本人の意思に反した使役も「強制」だ。戦時下も犯罪行為だった。金のために身売りされた公娼(こうしょう)制の戦地版として当時は合法的との主張も国際社会から認められない。公娼制は国内でも「事実上の性奴隷」と人道上から批判され、廃止が強く求められていた。(呂)


2013年6月25日 東京新聞:こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013062502000140.html


2013年6月24日 (月)

気になるニュース 115

 

うーむ・・・
引用書き起こし開始。 

----------------------------------------------------------------------------


*都議選出口調査 無党派も自民選択 


23日投開票の東京都議選で、東京新聞は40カ所の投票所で出口調査を行い、有権者2269人から回答を得た。投票した候補者の政党は自民38・6%、公明9・4%と自公で五割近くを占め、他党は民主17・5%、共産12%など低迷。低投票率の下で、無党派層は分散し、4人に1人は自民に流れ込んだ。今夏の参院選比例代表で予定する投票先でも、自民は四割を超え、民主などを大きく引き離している。

支持政党「なし」と答えた無党派層(21.2%)のうち、25.4%は自民に投票した。民主に入れたのは20.6%。調査サンプル数が違うため単純比較できないが、前回2009年の調査では無党派層の53.6%が民主に投票し、自民は17.5%だった。前回ほどの大差ではないものの、自民が「無党派の第1党」を奪還した形だ。

次いで共産が14.4%。みんな9.6%、無所属9.4%、維新9.2%と続いた。前回、民主躍進の推進力となった無党派層は政党が増えて受け皿が細分化。投票率も伸びず、自公の基礎票の盤石ぶりが際だった。

一方で、共産に投票した人は、全体の12%。内訳をみると、共産支持層(47.4%、)支持政党なし(25.4%)に次いで、民主支持層が9.6%、自民支持層も5.1%いた。

回答からは、今夏の参院選でも自民が一人勝ちしそうな情勢がうかがえる。

安倍内閣を「支持する」人は全体の64%で、不支持の29.7%を大きく上回った。自民支持層の95.6%、政権与党の公明、政策的に近い維新も8割弱、民主支持層でも35.5%が支持と答えた。ただ、無党派層は支持52.1%、不支持42.5%と分かれた。

参院選比例代表での投票先でも、自民が多党支持層の支持を奪う傾向が出ている。民主支持層の8.6%、維新の10.4%、みんなの8.6%が、自民に投票すると答えた。

無党派層でも参院選での投票先は自民20.6%と優勢で、民主9%、みんな8.1%などだが、まだ投票先が決まっていない人も23.8%いた。

候補者を選ぶ際に何を見たり聞いたりしたかという質問に「インターネット」と答えた人は4.2%。告示前に掲載されたホームページやツイッターなどを見た人とみられる。

支持政党別にみると「支持政党なし」のほか、維新、みんななどの支持層が高かった。ネットでの選挙運動が解禁される次期参院選で、どれだけ有権者が活用するか注目される。男女別では男性が6割超。20代と30代で計5割超だった。

他は、選挙公報が3割、新聞などの報道が2割、選挙ポスターは1割ほどだった。


◆自民、1人区も強さ 第1党返り咲き後押し

都議選で勝敗を左右するのは、7つある定数1の「1人区」だ。第1党に復帰した自民は、青梅市などで相次いで議席を獲得し強さを発揮。4年前の「1勝6敗」と対照的な結果になった。

7つの1人区のうち、中央、武蔵野、小金井の3選挙区では自民と民主の公認候補同士が対決した。千代田と昭島、島部は自民が元民主区議や民主推薦・支持する無所属候補とぶつかった。青梅では民主が擁立を見送り、自民と共産が争った。

千代田と中央、青梅はともに、ベテラン自民元職の復活がかかった構図。4年前、いずれも民主新人に苦杯をなめた内田茂(74)、立石晴康(71)、野村有信(72)の3氏は、そろって返り咲いた。

武蔵野と小金井はともに菅直人元首相のお膝元。小金井は、現在の区割りになった1989年以降、自民が議席を獲得したことがない。今回は告示日に麻生太郎副総理が街頭演説に駆け付けるなど、党を挙げて臨んだ。

都議選の42の選挙区は、定数1の小選挙区と、2~8(7を除く)の中選挙区が混在する。複数の候補者が当選する中選挙区では中小政党も議席を獲得しやすいが、1人区では2大政党の一騎打ちになることが多い。

前回、自民は島部を除く6選挙区で民主系候補に議席を奪われ惨敗した。トータルで民主が54議席と大躍進したのに対し、自民は38議席にとどまり、40年ぶりの第2党陥落につながった。

そのため、自民は今回選挙を「民主から4年前の議席を取り戻す戦い」(都連幹部)と位置付け、定数2に現新2人を擁立した港や、定数3に2人の候補者を出した墨田、目黒などに党幹部が次々と応援に入った。


◆投票率低迷 差見えず熱気欠く

東京都議選の投票率は、午後8時現在の推定で43.42%で、最終的には前回(54.49%)を10ポイントほど下回る見通し。参院選の前哨戦として各党は国政選挙並みの体制で臨んだが、政権交代がかかった衆院選直前の4年前より、盛り上がりに欠けたことが影響したとみられる。

今回は安倍政権誕生後、初の大型選挙。多党化と候補者増も特徴の一つだった。維新、生活、みどりの風の3党が都議選に初めて臨んだ。候補者は前回の221人を大幅に上回る253人となり、有権者の関心を高める要素はあった。

しかし、民主が「政権交代」とセットで訴えた前回のような熱気に至らなかった。多くの争点も、前回の築地市場移転や新銀行東京の是非ほど、党のスタンスの違いが明確でなかった。都の2013年度の予算案にほとんどの政党が賛成するなど、都議会全体が猪瀬直樹知事を支える「オール与党」に近づき、差が見えにくかった。

過去の投票率をみると、最高は1959年の70.13%で、最低は97年の40.80%。

参院選と同日または直前に行われた都議選では、77年が65.17%、89年が58.74%、2001年が50.08%で、50%を割ったのは今回が初めてだ。


A




2013
年6月24日 東京新聞 核心
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2013062402000129.html


気になるニュース 114

 

「花とハーブの里」ブログはこちら。
引用書き起こし開始。 

---------------------------------------------------------------------- 


*「六ケ所村」伝えたミニコミ紙 22年の歴史に幕 


核燃料サイクル施設が稼働する青森県六ケ所村で、1990年12月に発行が始まったミニコミ紙が先月、22年余の歴史に幕を閉じた。菊川慶子さん(64)が主宰する「花とハーブの里通信」。家族とともに同村に移住し、原発事業のあり方を問い続けてきた菊川さんが伝えたかったものとは…。(上田千秋)


◆「脱原発、あきらめず声を」

「病気をしたこともあり、体力的にきつくなってきた。これからはブログで情報を発信していきたい」。核燃施設から南西へ約7キロ。自宅隣にある牛舎を改造した離れで、菊川さんは穏やかな口調で話し始めた。

菊川さんは同村の出身。中学卒業後に集団就職で上京し、90年3月までは千葉県松戸市で、夫と子ども3人の家族5人で暮らしていた。

86年に起きたチェルノブイリ事故をきっかけに原発の危険性について勉強を始め、「古里のために私自身も何かしなきゃいけないと思うようになった」と振り返る。

核燃施設の稼働開始は92年3月で、当時は村内外で激しい反対運動が続いていた時期だった。もともと農業をしながら子育てをしたいという希望を持っていたこともあり、菊川さん夫婦は家族5人での同村への移住を決意した。

ただ、久しぶりに戻った土地に知り合いはほとんど残っておらず、何をしていいのか分からなかった。半年ほどたったとき、自宅ポストに入っていたチラシを見て反対派の集会に出席し、顔見知りが増えた。そうした体験から情報の重要性に気付き、ミニコミ紙をつくろうと決めたという。

当初は多くて月1回のペースで発行、核燃施設や原発に反対する集会の情報や地元の動きなどを伝えてきた。100号を機に内容を一部変更した。

「村民が何を考えているのかを広く知らせるべきではないか」と考え、村民のインタビュー記事なども合わせて掲載するようにした。

読者は村内にとどまらず、ピーク時の発行部数は全国で約560部に達した。「新聞やテレビでは伝えきれない情報もたくさんある。村民同士の接点をつくったり、核燃施設の存在を全国に伝えることはできたと思う」と訴える。

菊川さんは花やハーブの栽培で生計を立てる一方、太陽光発電の設備を取り付けた離れで、村を訪れる人を格安の料金で泊めている。電気を極力使わない暮らしを体験してもらうためだ。

離れにはテレビもカーテンもなく、夜が来れば眠り、明るくなれば目覚める生活。年間二、三百人が訪れるといい、「六ケ所のことを知ってもらうため、これからもたくさんの人を受け入れていきたい」と話す。

5月10日発行の最終号に載せた廃刊のあいさつで「国や電力会社の体質は変わらない」と嘆きつつも、「救いは、原発事故、震災後に生まれた都市部での多様な動き」と記した菊川さん。原発の再稼働に向けた動きが進む中、「まだ間に合う」と唱える。

「目立つ動きは少なくなってきているかもしれないが、脱原発の意識は逆に浸透してきたと思う。あきらめずに声を上げていけば、流れは必ず変わっていく」


2013年6月24日 東京新聞朝刊 こちら特報部:ニュースの追跡より


2013年6月22日 (土)

気になるニュース 113

 

まあ約束してくれても信じないんだけど・・・
引用書き起こし開始。 

----------------------------------------------------------------------------


*薄れる「国民との約束」 参院選マニフェスト点検 


参院選に向け、各政党が順次公約(マニフェスト)を発表している。だが、その内容を見比べると、より具体的に表現しようという努力に欠けている。選挙での国民への約束に対するこだわりが総じて退化している印象だ。 (清水俊介、安藤美由紀、上野実輝彦)


Tsk_2



◆あいまい戦略  自民/TPP、普天間「二枚舌」

自民党は公約をあえてあいまいにすることで、政権を維持してきた歴史がある。

最たる例は2001年の参院選。首相就任して間もない小泉純一郎氏は郵政民営化を訴えたが候補者の中には民営化反対論者も少なくなかった。結局、民営化反対の候補も、民営化を訴える小泉人気の恩恵を受けて当選。自民党は勝ったが「二枚舌」と批判された。

最近の国政選挙では党内の意思統一を図ろうという努力はみられたが、今回は01年に似た状況が起きている。例えば環太平洋連携協定(TPP)。安倍晋三首相は交渉参加を表明。このため昨年の衆院選公約の「『聖域なき関税撤廃』を前提にする限り、交渉参加に反対」との表現は今回「守るべきものは守り、国益にかなう最善の道を追求する」となった。しかし、これでは党内反対派の理解を得られないと判断。公約と同時に出した政策集「Jファイル」にはコメや麦など農林水産分野の重要5分野を聖域として確保できない場合は脱退を辞さない旨を書き込んだ。

米軍普天間飛行場の移設問題については、公約に名護市辺野古への移設推進を明記したが、沖縄県連は「県外移設」を掲げて選挙戦を行うことになった。

明治学院大の川上和久教授(政治心理学)は「本部と地方で意見が違う政策は『地方を説得する』と書くなど、明確な姿勢を示すことが必要だ」と指摘している。


◆表面化回避  公明/共通公約出さず

自民、公明両党は1999年に連立を組んで以来、与党として国政選挙を迎える時は原則として共通公約をつくってきた。

共通公約づくりでは常に永住外国人への地方参政権付与問題で難航してきた。公明党が実現にこだわりをみせ、自民党は反対論が根強かったが、ギリギリの合意を目指してきた。だが今回は共通公約をつくらない。「連立政権をつくる時に政権合意をまとめてまだ半年。あえて共通政策はつくるまでもない」(公明党の山口那津男代表)との理由だ。

地方参政権付与問題は、公明党が引き続き訴える一方、自民党は昨年発表した改憲草案に、地方選の投票権は日本国籍を持った者に限定する条文を盛り込んだ。共通公約づくりの放棄は、基本政策の違いが表面化するのを避けようという思惑もあるとみられる。


◆消えた数値  民主/「ウソつき」批判恐れ逃げ

民主党が25日に発表するマニフェストは従来のものと一変する。09年衆院選のマニフェストでは「4年間で16.8兆円の財源」を生み「子ども手当を月2万6000円支給」するなど数値目標や工程表がついていた。今回は数値が、ほとんどなくなる。「元祖マニフェスト政党」の面影はみられない。

桜井充政調会長は「数字より、目指す社会像を明確にしたい」と強調する。だが、09年の約束が具体的過ぎたことで実現しない時の批判が大きかった「反省」の結果、揚げ足を取られないようにしたと批判されても仕方ない。

TPPについては旧執行部に推進派が多いが、反対を明言する前衆院議員を「反TPPの受け皿に」(党幹部)と比例代表候補で擁立するなど軸足が定まっていない。


2013年6月22日 東京新聞 核心
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2013062202000145.html


気になるニュース 112

 

チェルノブイリ事故でさえ・・・
引用書き起こし開始。 

---------------------------------------------------------------------------


*国連人権理事会 福島事故、健康である権利侵害 


日本では福島原発事故後「健康を享受する権利」が侵害されている-。国連人権理事会で5月、被災状況を調査した健康問題に関する報告があった。放射線量の避難基準を厳格にすることなどを求めたものだが、日本政府は「事実誤認もある」などと激しく反発、勧告に従う姿勢を示していない。「人権を軽視している」との批判が高まっている。(林啓太) 


「除染はなかなか進まない。国や県が公表する放射線量の数値は信用できるのか。不安は拭えない。」 

県が19日に福島市の福島大学付属小で開いた子どもの甲状腺検査の説明会。説明を聞いた小学5年の長女と小学1年の次女を通わせる主婦(37)がつぶやいた。県側は「甲状腺のがんが増加するとは考えにくい」などと説明したが、この主婦は「とにかく、今、何が起こっているのか、正確な情報が知りたい」と訴えた。県は県民の健康影響調査を実施しているが、不安感は消えていない。 


◆子ども対象 「尿や血液も検査を」 

5月27日にスイス・ジュネーブで開かれた国連人権理事会で、福島原発事故後の健康問題に関する調査の報告があった。特別報告者、アナンド・グローバー氏の報告と勧告は、日本政府にとって厳しいものだった。 

報告では、原発事故直後に緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)の情報提供が遅れたことで、甲状腺被ばくを防ぐ安定ヨウ素剤が適切に配布されなかったと強く批判した。 

その後の健康調査についても不十分だと指摘。特に子どもの健康影響については、甲状腺がん以外の病変が起こる可能性を視野に、「甲状腺の検査だけに限らず、血液や尿の検査を含めて全ての健康影響の調査に拡大すべきだ」と求めた。 

日本政府が福島の避難基準について1年間に浴びる被ばく線量を20ミリシーベルトとしていることに対しては、「科学的な証拠に基づき、年間1ミリシーベルト未満に抑えるべきだ」と指摘。「健康を享受する権利」を守るという考え方からは、年間1ミリシーベルト以上の被ばくは許されないとした。汚染地域の除染については、年間1ミリシーベルト未満の基準を達成するための時期を明示した計画を早期に策定するよう勧告した。 

人権理事会は、世界各国の人権侵害の調査、改善に取り組んでおり、人権に関する各種委員会の上部に位置する。健康問題の調査は、拷問、貧困など特定の課題について人権状況を調べる「テーマ別手続き」の一環で行われた。 

特別報告者に任命されたグローバー氏はインド出身の弁護士だ。昨年11月に来日し、約2週間にわたり現地調査などをした。「原発作業員の話も聞きたい」と要望し、今はホームレスとなった元作業員がいる公園にも足を運んだという。 

人権理事会の報告について、青山学院大の申恵丰(シンヘボン)教授(国際人権法)は「『テーマ別手続き』は、特定の国の人権状況を調べる『国別手続き』と比べて政治的な影響を受けにくい。信頼性が高く、勧告には重みがある」と指摘する。「法的な拘束力はないが、当事国は指摘を誠実に受け止め、人権状況の改善に生かすことが求められる」。国連社会権規約委員会も勧告に従うよう求めている。 


◆政府反論 「事実誤認」「検査の強制できない」 

ところが、勧告を受けた日本政府は、激しく反発。人権理事会に提出した「反論書」で、「報告は個人の独自の考え方を反映し、科学や法律の観点から事実誤認がある」と言い切っている。 

SPEEDIの情報公開が遅れたとの指摘に対しては「すでに政府のホームページに掲載され、一般に公表されている。今では速やかに情報を公開する準備がある」と説明。子どもの尿や血液の検査については、「尿検査は日本の学校では毎年行っている。血液検査は、科学的な見地から必要な放射線量が高い地域では実施している。不必要な検査を強制することには同意できない」 

と拒否した。

公衆の被ばく線量を年間1ミリシーベルト未満に抑えることには「国際的に受け入れられている国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告と国内外の専門家の議論に基づき避難区域を設定している」と反論した。除染を終える時期については「除染によって年間1ミリシーベルト未満に下げるのは長期的な目標」とだけしか回答しなかった。 

報告には、原発作業員の健康影響調査と治療が必要との指摘もあったが、「法律で6カ月ごとに必要な医療検査を行うことを雇用者に義務づけている。必要とされる治療も提供される」と説明した。 

避難基準について、内閣府原子力被災者生活支援チームの担当者は取材に「線量が高いからといって住み慣れた家を離れるよう強いれば、環境の変化が健康リスクになりえる」と話した。 

こうした日本政府の反論に欺瞞(ぎまん)はないのか。 

SPEEDIの情報提供について、申教授は「公表が遅れたために、高線量の地域にとどまった住民も多い。こうした経緯に一切触れず、時間がたってから公表した事実だけを述べて反論するのは説得力を欠く」と指摘する。 

子どもの尿と血液の検査の必要性については、国会事故調の委員を務めた元放射線医学総合研究所主任研究官の崎山比早子氏は「学校の尿検査だけでは、セシウムの検出はできない。甲状腺炎などの異常を見つけるためには、血液検査も必要だ」と批判する。 

ICRPの勧告は、復旧期の被ばく基準を1~20ミリシーベルトとしている。だが、グローバー氏はICRPの勧告が「リスクと経済効果をてんびんにかける」という考え方に基づいている問題性を指摘し、「個人の権利よりも集団の利益を優先する考え方をとってはならない」と断じている。 

「批判することで高まる健康リスクもある」と言うが、崎山氏は「そうした考え方を、避難を望む人にまで押しつけてはならない」と言う。「避難するかとどまるかを自由に選択できるようにし、必要があれば経済的な援助をするのが政府の役割のはず」 

原発作業員について、申教授は「作業員はかき集められ、十分な被ばく対策もないまま作業に当たらされているのが実態」と話す。 


◆グローバー氏 「誰にも健康ケアを」 

「健康を享受する権利」は、日本も批准した人権条約「国際人権規約」で規定された権利だ。 

日本政府はなぜ、人権侵害の指摘を打ち消そうと躍起になるのか。国際人権NGO「ヒューマンライツ・ナウ」の伊藤和子事務局長は「日本の原発は安全で、対応も完璧だと国際的に評価されたいのだろう」とみる。申教授は「あまりに人権を軽視している。まず人権侵害の状況があることを認め、一刻も早く改善に向けた具体的な道筋を示さなければならない」 

グローバー氏は取材に、「誰もが十分な健康調査を受けられることが、健康を享受する権利の核心。日本政府は、適切で十分な健康ケアが、全ての関係者に行き届くようにしなければならない」と強調した。 


[デスクメモ] 
国連の勧告をまったく考慮することなく、反発だけをする日本政府はどうかしている。謙虚に「検討」ぐらいしてみせたらどうなのか。政治家の慰安婦問題に関する発言といい、この国の人権感覚は、国際常識からどんどん離れていっているのではないか。まともそうに見える国だから始末が悪い。(国)


2013年6月22日 東京新聞 こちら特報部 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013062202000147.html

2013年6月21日 (金)

また

 

速報じゃなくなった・・・めもめも。


*【速報】2号機タービン建屋の観測孔からトリチウムが50万Bq/L検出(DNB)

*福島原発、終わりのない「水」との戦い(東洋経済オンライン)

*福島原発、「燃料取り出し」いつ始まる?(東洋経済オンライン)


気になるニュース 111

 

こんな話もあるしなあ・・・
引用書き起こし開始。 

------------------------------------------------------------------------- 


*米の通信傍受、日本でも? 


米中央情報局(CIA)の元職員、エドワード・スノーデン氏が暴露した米情報機関による個人情報収集の実態。全米がこの問題で大揺れだが、これは対岸の火事ではない。というのも、スノーデン氏は在日米軍基地にある情報機関にも勤務していた。日本国内の個人情報が探られていた可能性も否定できない。(林啓太) 


◆国内法では秘密守られず

スノーデン氏が告発したのは、米国家安全保障局(NSA)の情報収集活動だ。ネットを通じて通信内容や非公開情報を集めていた。もちろん、ユーザーには気づかれないように展開された。

同氏は英紙ガーディアンに対し、2009年にCIAを退職後、NSAの外注契約社員として「日本の米軍基地内のNSA施設に勤務した」ことを明らかにしている。

同氏の仕事内容は不明だが、勤め先のNSAがその組織の性格上、日本でネットなどを通じた水面下の情報収集に携わっていた可能性はある。

日本でNSAの名が知られたのは、2000年前後。NSAが運営する通信傍受システム「エシュロン」が、日本企業とインドネシア政府の協議を傍受するなど「産業スパイ」に使われた疑惑が外国メディアで報じられた。NSAは米軍三沢基地など世界各地に受信施設を設置。それらを使って、盗聴活動をしているとささやかれてきた。

一方、スノーデン氏が暴いた手口は、グーグルやマイクロソフト、フェイスブックなど大手インターネット会社のサーバーに「無制限にアクセス」し、情報を取得するという方法だ。ちなみにグーグルなどには日本人利用者も少なくない。

ITジャーナリストの井上トシユキ氏は「日本国内の利用者も、今回暴露された脅威から無縁ではない。日本人のメールであれ、文中の特定のキーワードや発信元を括(くく)ることで、不特定のメールを集めることは技術上できるはずだ」と話す。

「エシュロンもある。政治家、経済人は常に重要な電話やメールについては、NSAの盗聴の脅威にさらされていると考えておいた方がよい」

日本国内では、通信傍受法やサイバー犯罪法により、日本の捜査当局がインターネット会社のサーバーを調べたり、電話やメールを傍受することが可能になっている。ただ、それとて無制限ではなく、裁判所の令状なしにはできない。NSAには当然、許されない。

NSAの拠点が米軍基地内にあることで、治外法権の対象になるか否かという点について、日本弁護士連合会の刑事法制委員会事務局長の山下幸夫弁護士は「日本にあるサーバーなどが活動の対象になるのなら、その行為は治外法権の扱いになり得ない」と説く。

では、日本国民の個人情報をNSAなどの活動から守る対策はどうなっているのか。総務省消費者行政課の森里紀之課長補佐は「通信の秘密を守る電気通信事業法は、あくまで日本の事業者が対象だ」と話し、グーグルなどで情報収集された場合、通信の秘密が実際には侵されても取り締まるすべはないという。

上智大の田島泰彦教授(情報メディア法)は「米国の情報機関が、日本国内で通信を傍受することは違法だ。しかし、国境をまたぐ個人情報の取得や通信傍受を防ぐことは、日本の力だけでは困難。国際的に個人情報を守るルールを早急に整備するべきだ」と語った。


2013年6月21日 東京新聞朝刊 こちら特報部:ニュースの追跡より


2013年6月20日 (木)

気になるニュース 110

 

長生きしてもいいことない気がしてきた・・・
引用書き起こし開始。 

----------------------------------------------------------------------------


*憲法の平和主義の精神に反する原発輸出 


主要国(G8)首脳会議が閉幕した。安倍晋三首相は直前、東欧でも原発のトップセールスを展開した。首相はこの間、トルコやサウジアラビアなど中東、さらにインドなど核の緊張が漂う地域相手に原発を売り込んでいる。原発の技術的な問題以前に、こうした動きは「恒久の平和を念願」する憲法前文の精神と矛盾しないか。野党からは「死の商人」という非難も聞こえ始めた。(出田阿生、中山洋子)


◆核燃サイクル延命に貢献?

「わが国の原子力技術への高い期待が示されている。私自身もリーダーシップを発揮し、わが国の技術を提供していく」

先月13日の参院予算委員会で、安倍首相は成長戦略の中核にすえた原発輸出について、こう宣言した。福島原発事故の収束がおぼつかなくとも「安全な原発」と公言してはばからない。

原発輸出の動きを再開させたのは民主党政権だが、安倍首相のセールスマンぶりは破格だ。今月中旬には、ポーランドを訪れ、東欧4カ国の首脳らにPR。共同声明には、原発の技術協力などが盛り込まれた。

1月にはベトナムを訪れ、東芝など日本企業が受注済みの原発建設計画を後押ししたほか、4月末からの連休中には、中東諸国を歴訪した。

トルコとアラブ首長国連邦(UAE)で福島事故後、初めて原発輸出に必要な原子力協定に調印、サウジアラビアでも協定への交渉を始めた。

この外遊には、米倉弘昌経団連会長や国際協力銀行の奥田碩総裁、三菱重工の宮永俊一社長ら「政官業」が顔をそろえた。トルコでは、三菱重工とフランスのアレバの合弁企業による原発建設の受注で大筋合意した。

5月下旬に来日したインドのシン首相とは、中断していた原子力協定の交渉再開で合意した。


◆緊張漂う地域 核技術を供与

インドは地域的な緊張関係にある中国やパキスタンと同じ核保有国。核拡散防止条約(NPT)には加盟していない。

原発は核兵器の材料のプルトニウムを生む。軍事転用の危険性はぬぐえない。日本はNPTによる核不拡散を訴えてきたが、NPT未加盟国に核技術を供与し、南アジアの緊張を高めるという矛盾を犯しつつある。

国際NGOグリーンピースに所属するインド人核専門家で、来日中のカルーナ・ライナ氏は「こうした行動は平和憲法の精神を弱めて『日本は企業の利益のためなら原則を曲げる』という印象を与える」と話す。

原発輸出が核燃料サイクル事業の延命に使われる懸念もぬぐえない。

今月初旬、フランスのオランド大統領との首脳会談では、原発輸出や核燃料サイクル推進での連携を確認した。民主党政権下では、韓国やベトナムなどの使用済み核燃料の再処理を引き受ける構想も浮上していた。

原子力資料情報室の伴英幸共同代表は「核不拡散の観点から、日本の核燃料サイクル開発には批判が強い。だから、再処理施設の国際利用をうたい、延命を図る狙いではないか。原発輸出がその理屈づけに使われる可能性がある」と語った。


◆憲法の精神と矛盾

中東などへの原発セールスでは中国やロシアとの対抗上、「やむを得ない」という声も聞く。

だが、日本は戦後、憲法の平和主義にのっとり、アラブ諸国との友好を築いてきた。元エジプト・イラク大使で、日本イスラム協会理事の片倉邦雄さんは「日本は国づくりや人づくりのソフトウエア部門で貢献してきた。技術力による貢献、つまりは非軍事協力をしてきた」と振り返る。

それが転機を迎えたのは、イラク戦争における自衛隊派遣。「道路改修などの復興作業に携わったので、非軍事協力といえるかもしれないが、明らかに新たな次元に突入した」と懸念する。

しかし、片倉さんは「現在も日本の民間企業が高い技術力を駆使し、アラブ諸国で1兆円規模の石油化学プラント事業を請け負う例がある。こうした技術協力が最も日本らしい友好関係であり、中東との絆をつくり上げる源だ」と強調する。


◆平和外交の伝統 変質する可能性

こうした平和外交の伝統が、原発輸出でどうなるのか。千葉大の酒井啓子教授(中東政治)は「日本は被爆国ゆえ、中東の非核化を推し進める立場にあるとみられてきた。それが原発輸出によって、原子力技術競争、核開発競争を進める側に入ったとみなされる可能性がある」と指摘する。

中東で唯一、核兵器を保持するイスラエルは、過去に原発開発を企てたアラブ諸国を爆撃している。核開発疑惑の渦中のイランは、公式には平和利用を主張する。ただ、原発の技術は軍事転用につながりかねず、中東では原発と核武装は同義で受け取られがちだ。

酒井教授は「イスラエルやイランに対抗して、潜在的な核武装能力を持つ目的で、原発の技術を手に入れたいという思いがアラブ諸国にある。日本政府の思惑がどうであれ、そうした地域間の対立図式を原発輸出が加速化させる一因になる恐れがある」と分析する。

かつて日本には米国が直接交渉できない相手に対し、仲介の役割を果たしてきた歴史がある。だが、今回の安倍首相の中東訪問には、和平問題の仲介役といった役割はほとんど見えなかった。

「日本にしか果たせない役割は原発輸出ではなく、平和外交のはず。中東社会もそちらを期待しているのではないか」

原発輸出推進派の間からは、使用済み核燃料の再処理を日本が引き受ければ、核拡散を防止できるとの声も聞こえる。

しかし、日本にはすでに45トンのプルトニウムがある。高速増殖原型炉もんじゅの稼働は絶望的で、混合酸化物(MOX)燃料に使うしかないが、量は限定される。

ピースボートの川崎哲共同代表は「国外の再処理まで日本が引き受けるというのは、荒唐無稽な話。もし再処理で生じたプルトニウムを各国に送り返せば、それこそ核兵器の材料をばらまくことになる」と説く。

ちなみに国際原子力機関(IAEA)が、原子力関連施設の査察体制強化のために設けた追加議定書について、サウジアラビアなどは反対している。川崎さんは「追加議定書反対の国にまで原発を輸出するのは、明らかに核拡散防止の理念に反する」と批判する。

憲法前文には、全世界の国民が「平和のうちに生存する権利を有する」とある。川崎さんはこう訴えた。「日本の原発輸出は平和憲法の理念からはかけ離れている。原発輸出で、世界に核兵器の材料を増やす状況をつくり出すべきではない」


[デスクメモ]
平和主義に矛盾する輸出は原発だけではない。米国が開発している最新鋭ステルス戦闘機F35では、日本企業が部品製造で参加。売り先にはイスラエルもあり「国際紛争当事国やその恐れのある国」への輸出を禁じた武器輸出三原則への抵触は必至だが、政府は容認した。憲法の実情に根を凝らしたい。(牧)


2013年6月20日 東京新聞 こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013062002000169.html


気になるニュース 109

 

フィルターも免震重要棟もないのに再稼働・・・
引用書き起こし開始。 

-----------------------------------------------------------------------------


*「大飯前例」 再稼働狙う 新規制基準決定 


原発の新しい規制基準が19日、正式に決まった。電力各社は7月8日の施行をにらみ、競うように再稼働申請に踏み切る。関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の運転継続をめぐり、原子力規制委員会が、関電の「値切り」要求に妥協したことが影響している。新基準で「世界最高水準の安全性」を目指すという規制委が、どこまで厳格な審査を貫けるだろうか。(加藤裕治、大村歩)


再稼働申請 各社への取材結果

 電力会社       申請する原発            再稼働の申請時期
Tsk2


■申請

「当社としては高浜3、4号機、大飯3、4号機を速やかに申請したい」。関電の八木誠社長は14日に開かれた電気事業連合会の会見で述べた。原発の再稼働に前のめりな同社が、どの原発を申請するのかようやく明らかにした。

本紙の取材では、原発を持つ10社のうち、関電をはじめ、北海道、四国、九州の4つの電力会社が、7月中にも最大で6原発の12基を再稼働申請する見通しだ。

いずれも東京電力福島第一原発の沸騰水型軽水炉(BWR)とは異なる、加圧水型軽水炉(PWR)というのが特徴。

格納容器の容量がBWRの5倍程度あるなどの理由から、ベント(排気)時に放射性物質を減らすフィルターの設置がすぐには要求されず、その分ハードルが低いことが大きな理由になっている。


■妥協

新基準では東京電力福島第一原発事故を教訓に、さまざまな安全設備が新たに要求される。要求の全てを満たしていなくとも、電力会社はこぞって再稼働申請を出そうとしている。最大の要因は、大飯原発の運転継続をめぐり、規制委が議論の中で、必ずしも「満点」を取らなくても、運転を認める方針を示したからだ。

事務局の森本英香次長が18日の記者会見で「大飯はエクササイズ(練習)」と表現したように、大飯のケースが一つの先例となっていくのは間違いない。電力会社は、関電が大飯の議論で得た「妥協」を参考に、たとえ新設備が未完成でも、うまくやれば再稼働が認められる─と確信したとみられる。

その代表例が、事故時に不可欠となる作業拠点だ。本来なら地震の揺れを吸収する免震構造の拠点が要求されるが、大飯原発では建設中。

耐震では建物は大丈夫でも、中の人や設備は揺れに直撃され、事故対応に悪影響が出かねない。関電は「耐震性のある代替施設で問題ない」と主張、規制委は両者の違いに目をつぶった。


■画餅

こうした規制委の動きをにらみ、申請を計画している電力会社のうち、既に作業拠点を整備しているのは、四国電力のみで、他は2年先までは代わりの施設でしのぐ作戦。

関電は高浜3、4号機を再稼働させるため、1、2号機の120平方メートルの会議室を代用する。九州電力は川内(せんだい)原発で、原子炉に近い90平方メートルの会議室を充てる計画。北海道電力泊原発はまだどの施設を使うかすら決まっていない。

福島第一原発では、専用の免震施設が整備されていた。それでも放射能対策や食料の備蓄が不十分といった問題が持ち上がった。

このほか、原発敷地の三次元的な詳しい地盤調査はほとんど進んでおらず、地震や津波の想定が東日本大震災前のままという原発も多い。

原発内に限らず、周辺地域の住民が事故時に安全に逃げ、被ばくを最小限にする対策も不可欠だが、現実にはようやく自治体の防災計画ができつつある段階。訓練を重ねて検証しないと、新基準は「絵に描いた餅」になる恐れもある。


2013年6月20日 東京新聞 核心
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2013062002000113.html


気になるニュース 108

 

今は被災者やふくいち作業員の支援に使ってほしい・・・
引用書き起こし開始。 

------------------------------------------------------------------------


*政権交代時の官房機密費 残額「答えられない」 


民主党政権から引き継ぎを受けた際、内閣官房報償費(官房機密費)の残額がいくらだったかは「答えられない」。安倍内閣が、こんな答弁書を閣議決定した。民主党政権では2009年の政権獲得時、残額がゼロだったことを認めていた。安倍内閣になり、使途の不明朗さがつきまとう機密費の闇は深まるばかりだ。(佐藤圭)


◆使い切りが慣例? 安倍内閣 深まる闇

「政権交代時の残高などを明らかにすると、情報収集が困難になる。お答えを差し控えたい」。共産党の赤嶺政賢衆院議員らの質問主意書への答弁は、素っ気ないものだった。

答弁書によると、安倍政権が発足した昨年12月26日から今月12日までに官房長官に支出された機密費は約6億3000万円だった。個別の使途はまったく明らかにされていない。

赤嶺氏らが政権交代時の残高を問うたのは「前例」があるからだ。鳩山内閣の平野博文官房長官は09年11月、政権交代で麻生内閣から引き継ぎを受けた際、機密費の残高は「全くなかった」と暴露した。

麻生内閣の河村建夫官房長官は、民主党に大敗した衆院選2日後の9月1日付で、2億5000万円を引き出していた。政権与党として「死に体」になっていたのに、わずかな間に全額を使い切っていたわけだ。

もっとも以前から、機密費の使い切りは「慣例」になっていたとみられる。小渕内閣で官房副長官を務めた鈴木宗男・新党大地代表は雑誌の手記で「内閣が代わる際には、金庫に残っていた機密費を空にして引き渡すというのが『慣例』となっていた」と記している。

それ以外にも、使い切りをうかがわせる事例がある。ほかならぬ安倍晋三首相が官房長官だった小泉内閣だ。

大阪の市民団体が機密費の使途公開を求めた訴訟で、内閣官房は、安倍官房長官時代の05年11月から06年9月までの官房機密費に関する資料を提出している。

その資料を原告側が分析したところ、小泉内閣として最後の機密費の使用目的が「政策推進費」となっていた。

政策推進費とは、「高度な政策的判断」で使用できるもの。会合などの「調査情報対策費」、雑多な経費の「活動関係費」と比べても、領収書なしに、何にでも使えるカネだ。

原告弁護人の辻公雄弁護士は「安倍氏が最後に政策推進費名目で機密費を引き出し、金庫を空っぽにした様子がうかがえる。不正な使い道しか考えられない」と指摘する。

民主党は機密費の透明化に前向きな姿勢を示していたが、政権を獲得した途端、使途や金額を公表しない方針を打ち出した。野田内閣の藤村修官房長官は昨年12月、一定期間後に支払期日と金額だけを公表する私案を発表したが、政権交代でそのままになった。安倍内閣では、そうした動きも消えてしまいかねない。

沖縄を基盤とする赤嶺氏は「沖縄では県知事選で機密費が使われたとの報道や証言が後を絶たない。沖縄の民意を闇のカネでゆがめることなど絶対に許されない。疑惑がなくならない機密費は廃止するべきだ」と話している。


[官房機密費]
国の事業を円滑に行うため機動的に使うとされる経費。取り扱い責任者は官房長官。国内外の情報収集などが目的とされるが、国会対策や、重要な国政選挙・知事選などの「軍資金」に使われていたとの証言もある。支出先との信頼関係を理由に使途は一切公開されていない。年間約12億円前後が支出されている。


2013年6月20日 東京新聞朝刊 こちら特報部:ニュースの追跡より


2013年6月19日 (水)

気になるニュース 107

 

デスクがいいこと言った。てか電力会社や広告代理店から復興庁に出向って・・・会議が1回も開かれてないって・・・
引用書き起こし開始。 

----------------------------------------------------------------------------


*復興庁 問題は暴言だけじゃない 脱「縦割り」機能せず 理念どこへ事業追認 


復興庁参事官がツイッターで市民団体などを中傷した騒動は、特異な個人事情として矮小(わいしょう)化されがちだが、そこに組織全体の問題が横たわりはしないか。被災者の生活再建を担い、巨額な費用を託されながら、霞が関の縦割り行政の「焼け太り」などを演出している感さえある。発足から1年4カ月の復興庁の課題とは-。(荒井六貴、出田阿生)


「例えば、原発事故の自主避難者のための高速道路無料化は、復興庁と国土交通省で議論して、ゴールデンウイークに間に合わせた。復興に関連する省庁はたくさんあり、そこをひっぱって、総合調整していくのが、復興庁の役割だ」

根本匠復興相は18日の閣議後の記者会見で、こちら特報部が「復興庁が独自に住民の声を聞いて、動いているように見えない」と質問したことに、そう反論した。

復興庁は、東日本大震災の復興の窓口になり、各省庁間の事業の調整などにあたることを目的に、民主党政権下の2012年2月に発足した。

トップは首相で、大臣が事務を統括し、副大臣と政務官が他省庁の兼務を含め4人ずついる。関係省庁に勧告権を持ち、他省庁はそれを尊重しなければならないとする。

本庁は東京・赤坂のビルにあり、岩手、宮城、福島の3県に復興局を置き、青森と茨城に事務所がある。職員は約700人。各省庁からの寄せ集めのほか、経団連に要請し、大手電力会社や広告代理店からも出向する。

官僚組織は上から次官、統括官3人、審議官2人、さらに参事官32人がいて、暴言ツイートで復興支援担当業務から外された水野靖久氏(45)はその一人だ。

予算は巨額だ。15年度までの5年間で、25兆円程度を想定。財源の内訳は、増税による10兆5000億円、歳出削減などの8兆5000億円で、大半を占める。

しかし、復興庁が自由に使える金は多くはない。予算は、国交省や農林水産省などが復興関連として復興庁にあげて、復興庁がそれらをまとめて、財務省に要求する。国会で予算案が認められると、復興庁を通じて、配分され、各省庁が執行する。

本年度の2兆9000億円でみると、復興庁の独自事業分は7000億円程度。被災自治体から、市街地の再生目的で要望を受け、支出する復興交付金の約6000億円が大きな柱だ。復興庁の幹部は「出身省庁で、予算の取り合いにならないよう、お互いがチェックしている。予算の執行は、専門である各省庁がやった方がいい」と説明する。

ホームページには「被災地に寄り添いながら、前例にとらわれず、果断に復興事業を実施するための組織」とうたう。縦割りや前例踏襲主義と批判されがちな役所のイメージと一線を画す。

しかし、「被災地に寄り添う」という理念を揺るがしたのが、水野氏が書き込んだ市民団体や国会議員への暴言の数々だ。インターネット放送局「アワープラネットTV」の代表理事・白石草(はじめ)さんは「国会答弁も前例がなく、一から考える必要があり、疲弊していたのもあったのだろう。組織として、マンパワーが足りないのではないか」と疑問を呈する。


◆支援法「専門部署の設置を」

水野氏は、原発避難者らを支援する「子ども・被災者支援法」の実施責任者だった。同法は昨年6月21日に自民党を含む全会一致で成立したものの、丸1年を前にした今も、基本方針の素案さえ決まっていない。

福島の子どもたちを守る法律家ネットワークの河崎健一郎弁護士は「水野氏は途中まで実名を使い、半ば公然とツイッターに書き込んでいた。つまり復興庁全体に、被災者支援法には関わりたくないという空気があったということ。組織の体質の問題」と指摘する。

全国の避難者が、水野氏を訪れ、切実な訴えを続けてきた。だが受け止める側は、水野氏が「白黒つけずに曖昧なままにしておくのも解決策」とつぶやいたように、「仕事をしないことが仕事」だったことになる。

支援法を担当する部署は水野氏が所属していた「法制班」。復興庁はプロジェクトごとに短期のチームを設置する方式をとり、32班ある。

河崎氏は「最低でも5~10年で取り組む必要がある支援法を、数カ月単位で解散するチームでやることこそ問題。『子ども被災者支援法実施課』といった専門の部署を設け、責任を持って運用するべきだ」と続ける。

「今必要とされているのは、どんな結論が出ようと、復興庁が基本方針について直接被災者の声を聞く場を設け、その議論を公開することだ」

支援法の省庁間会議は2回開かれている。だが先の白石さんが復興庁内での会議資料を情報公開請求したところ、存在しなかった。「会議が1回も開かれていない。復興庁は住民のニーズを吸い上げて、対応する体制になっていない。水野氏が集会で住民から話を聞いても、それを検討する場がない。上司がどれだけ、水野氏から話を聞いたのか。誰のための復興か考えてもらいたい」


◆生活より事業優先

復興庁の「機能不全」は、被災地の復興事業を調整できていないことにも表れる。「被災者は仮設住宅から出られず、生活が再建できていない。安倍政権は緊急性がなく無駄な道路や巨大防潮堤の整備に邁進(まいしん)している」と話すのは、ジャーナリストの横田一さんだ。

象徴的なのが、仙台市と青森県八戸市を結ぶ「三陸沿岸道路」という。同時整備する「宮古盛岡横断道路」や「東北横断自動車道路・釜石─秋田線」を合わせて総延長224キロ、総事業費は1兆円以上だ。

政権交代前の自民党政権からの計画で「過疎地域のため道路建設の必要性が乏しい」とされ、整備が滞っていた。それが震災を口実に復活しただけでなく、こうした道路を守る名目で、巨大防潮堤が沿岸部に続々と建設されようとしている。

「被災者が求めているのは、住まいと仕事の確保。復興庁が縦割り行政の弊害を防ぐ役割を担うはずなのに、かえって助長し、隠れみのにもなっている。今や国交省のやりたい放題だ。このままだと湯水のように税金をつぎ込んだあげく、ゴーストタウンを巨大道路がつなぐ結果になる」

東日本大震災復興構想会議の委員を務めた五十嵐敬喜法政大教授は、復興庁は各省庁が推し進める事業を追認するだけの「二重査定官庁」になっていると指摘する。その結果、地元自治体の要望は生かされず、道路や防潮堤建設といった住民の需要を反映しない旧来型の公共事業が進む。

五十嵐氏は「大きな公共事業はいったんやめ、自治体に主導権を取らせて、住民が本当に必要とする小さな事業を実施していく必要がある」と唱える。「復興庁に求められる役割は、被災者ときちんと向き合い、要望をすくい上げて実現する、いわば『水戸黄門』になることです」


[デスクメモ]
「会津の猿ぐつわ」が今語られる。会津若松市は福島県内でも汚染度が低めで、原発がある浜通りからも大勢避難する。大河ドラマで観光客も回復傾向にあり、放射能への心配を声に出しづらい。まして強制避難者と子育て中の自主避難者の溝も埋まらないという。「避難を語る権利」から確立したい。(呂)


2013年6月19日 東京新聞 こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013061902000149.html


2013年6月18日 (火)

今夜は

 

天気が荒れそう・・・めもめも。


*3Dを活用すれば原発の安全性は高まる(東洋経済オンライン)

*信じる者は救われる 南海トラフ大地震は 本当に来るよ(現代ビジネス)

*国民を欺く候補者はネットで丸裸にすればいい 民主党前衆議院議員の川内博史氏に聞く(日経ビジネスオンライン)


気になるニュース 106

 

一切答えないということは・・・
引用書き起こし開始。 

--------------------------------------------------------------------- 


*暴かれる政府の監視 米英機関 通信傍受 


英政府が国際会議で他国の政府代表団の電子メールや電話を傍受していたことを英紙が暴いた。米当局がテロ対策を名目に個人の通信情報を収集していたことが、米中央情報局(CIA)元職員の告発で暴露されたばかりで、17日開幕した主要国(G8)首脳会議に波紋を広げるテーマに急浮上してきた。シリア問題をはじめ山積する課題をめぐり、首脳間の結束を示すべき場で、米英首脳が釈明に追われる事態も考えられる。(ベルファスト・石川保典、ロンドン・宮本隆彦)


[米英機関の情報収集問題の過程]
2013年
6月6日  米国家安全保障局(NSA)による市民の通話履歴やインターネット情報収集が
       
米英主要メディアの報道で表面化

   7日  米中首脳会談がサイバーセキュリティーに関するルールづくりの重要性で一致

   
9日  NSAによる個人情報収集活動を暴露したのは、米中央情報局(CIA)元職員
        
エドワード・スノーデン氏(29)と判明

  1
1日  IT大手が米政府に対し、当局からの情報提供要請の件数などの公表を認める
        
よう要求

  
12日  米司法当局がスノーデン氏の刑事訴追を準備しているとメディアが報道

        
NSAのアレグザンダー局長は、情報収集は米国や同盟国の安全を守るための正
        
当な活動と強調

  
13日  NSAが世界で6万1000件以上のハッキング作戦を実施、うち数百件は中国
       
本土や香港を対象にしているとのスノーデン氏の証言を香港紙が報道

  
16日  英国が2009年の20カ国・地域(G20)首脳会議などで代表団の電子メールや
        
電話のやりとりを傍受していたと、スノーデン氏提供の文書を基に英紙が報道
  
(日付は現地時間)


17日付の英紙ガーディアンが入手した内部文書は、国際会議の舞台裏で英政府が情報機関の政府通信本部(GCHQ)を活用していた実態を赤裸々に描く。


●リアルタイム

情報収集の舞台は、2009年4月にロンドンで開催された20カ国・地域(G20)の首脳会議と、同年9月のG20財務相・中央銀行総裁会議。

GCHQのオペレーションセンターに設けられた15メートル四方の大画面に、傍受した電話の内容がリアルタイムで表示される。各国代表団を監視する分析官45人が分析した情報は、直ちに英政府高官に伝達された。内部文書は「誰が誰に電話したのかが瞬時に分かり、自動的に情報が蓄積されるシステムを初めてつくりだした」と自賛する。

GCHQは電子や電波情報を収集する巨大な情報機関。当時、各国当局者に愛用者が多かったスマートフォン「ブラックベリー」の電子メールの傍受にも成功したという。英政府はハッキングしてでも、前年の世界金融危機を受けた世界金融サミットの議長国として、他国の動向を把握して交渉を有利に運ぼうとしたとみられる。

ガーディアン紙は今月上旬、米国の国家安全保障局(NSA)が市民の電子メール情報などをハッキングしている極秘プログラム「プリズム」の存在を報道。同紙に内部告発したCIA元職員エドワード・スノーデン氏から、今回の内部文書も入手したという。G20でロシアのメドベージェフ大統領(当時)が滞在中のロンドンからモスクワにかけた、暗号化された電話の内容を傍受しようとした米NSAに関する記録もあり、米英両国の情報機関の緊密な連携をうかがわせる。

今回のG8は、際どい情報収集活動が明らかになった直後というタイミングで、当事国の英国で開かれることになった。


●違法性議論も

米国が収集した通話記録やネット情報は、同盟国と共有していたとされ、英国ではその違法性をめぐる議論が起きている。欧州でも懸念が広がり、キャメロン首相はG8で非公式に議論する可能性を示唆している。

欧州が問題視するのは、プリズムがフェイスブックやグーグルなどネット大手から非公開の個人の通信情報を収集しており、監視対象が米国以外にも広がっている可能性が高いからだ。

欧州連合(EU)の行政を担う欧州委員会のレディング副委員長(司法担当)は、米検事総長あての質問状で「欧州市民の基本的人権に悪影響を及ぼす恐れがある」と懸念を表明。欧州市民が情報収集の対象となっているのかなどを明らかにするよう求めている。

欧州議会のフェルバー議員(ドイツ)はロイター通信に、旧東独の国家保安省(シュタージ)になぞらえてプリズムを批判。「こんな手法は東独の崩壊でなくなったと思っていた」と皮肉った。

サミット後の18、19の両日、オバマ大統領はドイツを訪問する。独メディアは大統領のスローガンをもじり「イエス・ウィ・スキャン(そう、私たちは監視している)」とやゆ。メルケル首相は首脳会談でプリズムの問題を取り上げる意向を示している。


[英首相「ノーコメント」]
【ベルファスト=石川保典】英国のキャメロン首相は17日、英紙ガーディアンの報道に関し、英・北アイルランドで同日開催するG8では同様の情報活動をしていないことを各国首脳に保証できるのかと報道陣に問われ、「国家の安全と情報活動に関する質問には、これまでと同様、一切答えない」と述べた。


2013年6月18日 東京新聞 核心 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2013061802000113.html


気になるニュース 105

 

ニュースってか私説?
引用書き起こし開始。 

----------------------------------------------------------------------- 


*野蛮な記者が消えた/田原牧 


こうけんかを売られても黙っているんですか─。 

ある読者から、そう質問された。橋下徹大阪市長が一連の発言の中で「(大阪)市政記者クラブの記者が無能」と言い放った件である。 

記者クラブの一員ではないので、答えに窮した。ちなみに在阪の同業者によると、抗議はしなかったそうだ。 

記者クラブとして抗議することは案外難しい。加盟社は互いにライバルで、当局に恩を売る社も出てくるからだ。 

ただ、先例はある。有名な例は1972年、佐藤栄作首相の退陣会見だ。「偏向的な新聞」という発言に内閣記者会は会見をボイコットした。 


■伝統的な取材手法 

むしろ、在阪記者の変化が気になった。かつて事件で大阪の記者たちと競った。当局相手の激しい口調、「野蛮」なまでの追及に圧倒された。 

その気風に変化を感じたのは、JR福知山線の脱線事故(2005年)だった。JR西日本の会見で「あんたらもうええわ。社長を呼んで」と言った記者がたたかれた。 

たしかにほめられた言い方ではない。だが、土地柄を思えば、騒ぐほどのことか。そのころからか。世間では法令順守が金科玉条となり、伝統的な取材がかすんでいく。 

というのも、昔かたぎは法令スレスレを前提にしてきたからだ。自宅への夜回りといった伝統手法は、警察官ら公務員に守秘義務を破るようそそのかすことだ。醜聞の宝庫である「反社会的勢力」と関わる記者も見なくなった。 


■現実をわきまえる 

遠い昔、先輩記者に「世の中、表もあれば裏もある」と教えられた。適法か違法かは一面にすぎず、大切なことは道理にかなうか否かだと。 

人は生身だ。だから法を犯すこともある。敗戦直後、国民の多数が違法行為に走った時期がある。闇取引だ。法を厳守した判事は餓死した。 

スネに傷を持たねば、生きられない人もいる現実をわきまえ、社会の深層に迫る。そのためには上っ面のマナーや法令より、野蛮で汚れた取材が必要なこともある。取材源の秘匿はそのためのお守りである。そんな空気が薄れ、目線はどこか皮相になった。 


■うわべが本質を隠す 

少なからずの人々は、うわべが本質を隠す社会に釈然としていない。「アメリカはずるい。建前はやめた方が良い」。橋下人気はその欲求不満をくすぐった結果だ。 

だが、その橋下劇場も「法律上認められている風俗業」なる自己防衛で化けの皮がはがれた。風俗業と法律の関係こそ建前の権化だからだ。 

橋下騒動の最中、大阪で母子の餓死死体が見つかった。野蛮な記者たちが消えてしまったせいなのか。日本社会の実相を可視化させた母子の悲劇は、数日のうちに忘れ去られていった。(特別報道部) 


2013年6月18日 東京新聞朝刊 記者の眼:メディア観望より 

2013年6月17日 (月)

こわーい

まあ怒鳴らなきゃ聞こえないんだろうが・・・めもめも。


*北朝鮮よりヒドイ! 外国人報道陣を怒鳴りつける東電職員(ピオ デミリア)(Daily NO BORDER)

*マイナー被災地「いわき」の小ツアー 「線量計」と「語り部」でリアルを伝える(ダイヤモンドオンライン)

*九電の欺瞞性 ― 川内原発〈火山灰は東へ、放射性物質は西へ〉の矛盾 活断層調査も国が否定(HUNTER)


気になるニュース 104

 

Web記事に載らないのかな?カラー図解でわかりやすいのでぜひ本紙で。
引用書き起こし開始。 

---------------------------------------------------------------------------


*東電福島第一原発の汚染水漏れ事故 


東京電力福島第一原発で4月に起きた、地下貯水池の汚染水漏れ事故は、貯水池にたまっていた大量の汚染水を全て地上タンクに移す作業が今月、終了したことで、ようやく一区切りついた。しかし汚染水をめぐる本質的な問題は、一向に解決していない。(原発取材班・小野沢健太)


◆なぜ起きた/安易な貯水池利用

3枚の遮水シートを施しただけの、いつ水漏れするか分からない池に、約2万4000トンもの汚染水─。移送終了は、福島第一原発が抱える問題の一つが解消されたにすぎない。

池は本来、汚染水をためるためのものではなく、新たな除染装置を導入し、可能な限り放射性物質を除去した水を入れるためだった。原子炉を冷やした後の高濃度汚染水から既存の除染装置でセシウムを除去し、さらに新装置でストロンチウムなども除去。池に入れるのは、トリチウムだけが残った水になるはずだった。

東電は新装置が稼働すれば、処理水は海へ放出できると勝手に甘い見通しを立て、地上タンクの増設を最小限にとどめた。

初めて導入する装置にはトラブルがつきもので、いくら処理を重ねても、地元漁業者らの納得が得られるかどうかも分からない。東電は「もしも…」を想定し、地上タンクの増設をきちんと進めて当然だった。

だが、新装置は、処理で発生する放射性廃棄物を保管する容器の安全性に問題が見つかり、稼働は延期。昨年末の段階で、年明け早々にはストロンチウムなどが残る汚染水をためるタンク不足が確実になった。そして安易に池へ汚染水を入れ、今回の水漏れ事故が起きた。

4月の水漏れ発生から、現場は汚染水を緊急移送するため、冷却用のバックアップ用タンクまで動員。通常のタンク増設だけでも忙しいのに、移送用のタンクを突貫工事で造る事態に追い込まれた。

何とか汚染水を移送しないと、原子炉建屋地下にたまる高濃度汚染水の処理ができなくなり、原子炉冷却すら止まりかねなくなるからだ。

緊急移送で池からの水漏れの心配はなくなったが、汚染水は毎日約400トン増える。高さ10メートルもあるタンクを1週間に3基造り続けないと、ためきれない計算。厳しい状況が続く。


◆今後の課題/漏水対策 廃炉の前提

福島第一原発の事故が収束したといえるのは、廃炉が実現し、放射性物質がまき散らされないことが確実になった時。廃炉を実現するには、汚染水の問題に決着をつける必要がある。

廃炉で最も難しいのが、溶け落ちた核燃料の取り出しだ。取り出し作業は、遠隔操作の機器で行うが、現状では核燃料はおびただしい放射線を放ち、熱も発している。この状況では、原子炉のふたを開けることはできず、廃炉も進まない。

原子炉外側の格納容器を水で満たし、内側にある圧力容器や溶けた核燃料を水漬けにすることが必須になる。

現状では、格納容器の下部が損傷し、冷却水が建屋地下に漏れ出てしまうため、水を張ろうにも張れない。損傷部分を特定して漏れを止めることさえできれば、廃炉への道が大きく開ける上に、建屋地下に流入する地下水と高濃度汚染水が混じり、汚染水量が増える現在の連鎖も断ち切れる。そうなれば、地上タンクの増設も必要なくなり、人員も資材も原子炉本体に集中できるようになる。

ただ、現実は厳しく、ロボットによる格納容器の損傷部分探しは進んでいない。建屋地下に特殊なコンクリートを流し、損傷部分を固める補修方法もまだ実験段階で、実際に使えるかどうかは未知数だ。

格納容器の補修に向けた努力と、建屋地下への地下水の流入を減らす努力、さらには汚染水や放射性廃棄物を確実に保管する努力を同時並行で進めるしかない。汚染水タンクも、ほとんどがボルト締めでつなぎ合わせた簡易構造で、3年後にはゴム製の止水材が耐用年数を迎え、改修ラッシュに突入する。

政府・東電は、溶けた核燃料の取り出しの前倒し計画案を発表するなど宣伝に躍起になっているが、現実は甘くない。甘い想定が状況をさらに悪化させることを、今回の水漏れ事故からもっと学ぶべきだ。



130617_074101_3

2013
年6月17日 東京新聞朝刊 ニュースがわかるA to Z より



気になるニュース 103

 

除染は移汚・・・
引用書き起こし開始。 

-----------------------------------------------------------------------------


*福島第一30キロ圏を歩く 農地除染 効果頭打ち 


放射性物質に汚染された東京電力福島第一原発の20~30キロ圏内では、住宅周りの除染が猛烈な勢いで進んでいる。それに比べ、目立つのが農地の除染の遅れだ。土地を掘り返し汚染された表土と深い土を入れ替える反転耕などで一定の効果はあるが、周辺の放射線量の影響もあり、効果は頭打ちだ。線量計を手に農地を回った。(大野孝志、山川剛史)


◆一大産業

南相馬市や飯舘村、川内村など放射能の影響が中程度に残る地域を回った。

向かう途中、驚かされたのは、除染関連の車の多さだった。道沿いのいたるところに「除染作業中」の看板が立てられ、住宅、庭先、路面、側溝、道路脇の山林などで作業が進んでいた。

除染には1兆円を超える公費が投じられるが、まさに一大産業と化していた。

そのかいあってか、手元の線量計は、地上約1メートルの位置で毎時0.2マイクロシーベルト(1マイクロシーベルトは1ミリシーベルトの1000分の1)前後を指し、年間被ばく線量を1ミリシーベルト(住宅の遮へい効果も考慮した値は毎時0.23マイクロシーベルト)に抑える目標が達成されつつあるかのようにも思えてくる。


◆続く奮闘

だが、国や自治体が除染を終えた農地を回ると、そんなに甘くはないことを痛感させられた。

農家の庭先は0.2マイクロシーベルト前後なのに、わずかしか離れていない農地に入ると値が上がり始め、0.5マイクロシーベルト前後を示した。線量計の故障を疑ったが、何軒訪ねても同じ傾向で、乗り越えにくいカベのようなものを感じた。

南相馬市の志賀恒夫さん(57)は「除染が終わっていないあぜから放射性物質が田に流れ込んでいるのかな」と首をかしげた。

除染前の農地は1マイクロシーベルトを超えていたから、汚染土をはぎ取ったり、農機具で地中の土と表土を反転させたりした効果は確かにある。除染に加え、福島第一で汚染水処理に使われている鉱物のゼオライトをまき、植物が放射性物質を吸い上げにくくする工夫もされる。出荷前には検査しており、農作物の安全確保への努力が続く。

ただ、この先は半減期の長い放射性物質が残り、線量が下がるスピードは落ちる。農家からは「事故当初に比べれば、どうってことない」との声も聞かれるが、働く農家の体は本当に安全といえるのか、不安が残った。


◆水の行方

農地を訪ねるうち、とても気になったのが水のことだ。

飯舘村の未除染の田んぼでも、志賀さんの田んぼでも、脇を流れる沢周辺の線量は一段高い値を示した。

川内村の久保田健男さん(78)の畑でも、除染前にもかかわらず、収獲したミョウガの放射性濃度は食品の摂取基準(1キロ当たり100ベクレル)を大幅に下回る30ベクレルだった。ただ、近くの沢で釣ったイワナは400ベクレルとかなり汚染されていた。

南相馬市の半谷(はんがい)勝彦さん(60)は、用水の水源地が除染していない山であることを考え、基本的に水やり不要のカボチャ中心に作付けする防衛策に出た。「雨が降れば、濁った水が上流から流れてくる。とても使えないよ」と話した。

農業には水が不可欠だ。水のことまで考えた戦略を練らないと、せっかく巨額の除染費用を投じても、再び農地が汚染される可能性は十分ある。福島で除染の方法を研究している京都精華大の山田国広教授(環境学)は「山全体を除染するのは不可能なので、田畑に水を入れる前に、沈殿槽のようなものをつくり、水の中の微粒子を沈めるなどの対策が必要だ」と指摘している。


◆本紙による農地の計測結果

Tsk
※線量は地上1メートルで計測。単位はマイクロシーベルト毎時。1マイクロシーベルト」は1ミリシーベルトの1000分の1


2013年6月17日 東京新聞 核心
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2013061702000140.html

 

2013年6月16日 (日)

小学校の

 

横の側溝が70μSvってマジすか・・・めもめも。


*【ビデオレポート】おしどりマコ近況活動報告(おしどり マコ)(DNB)

*「未曾有の津波」は東京電力を免責するのか―土木学会指針と電力業界の関係― (ガジェット通信)

*脱グローバル論 日本の未来のつくりかた はじめに 脱グローバリズム宣言 内田樹より(現代ビジネス)

*脱グローバル論 日本の未来のつくりかた 第1回 グローバル社会VS. 国民国家のゆくえ その1(現代ビジネス)

*脱グローバル論 日本の未来のつくりかた 第1回 グローバル社会VS. 国民国家のゆくえ その2(現代ビジネス)

*脱グローバル論 日本の未来のつくりかた 第1回 グローバル社会VS. 国民国家のゆくえ その3(現代ビジネス)


2013年6月15日 (土)

気になるニュース 102

 

予防原則はどこへ・・・
引用書き起こし開始。 

-----------------------------------------------------------------------------


*福島事故・国連科学委会報告をどう読むか 安心するのは早い 疫学調査の積み重ね必要 


福島原発事故の健康影響について、国連科学委員会は先月末、「被ばく線量は少なく、健康への明確な影響はないとみられる」ことを骨子とする報告書案を発表した。これまでも、世界保健機関(WHO)や民間団体が影響の推測をまとめてきたが、今回の報告は他と比べても「安心」の度合いが高い。この報告書をどう読むべきか。京都大原子炉実験所の今中哲二助教らに聞いた。(出田阿生、中山洋子)


◆がん死2000人増 多いか

「国連科学委の報告書案に記された数字で計算すると、福島原発事故により、少なくとも日本全体で2050人のがんによる死亡が増えることになる。これを多いとみるか、少ないとみるか」

京都大原子炉実験所(大阪府熊取町)の今中哲二助教はこう語る。今中助教は、原発事故直後から福島県飯舘村に入って放射性物質の測定などの調査を続けてきた。

今中助教が注目したのは日本全土でどれだけ被ばくしたかを表す「集団実効線量」の推計だ。甲状腺の集団実効線量は11万人・シーベルト(障害の被ばく線量)、全身でみると4万1000人・シーベルトとなっている。国際放射線防護委員会(ICRP) 

は「1万人・シーベルトで500人のがん死が起きる」とみている。全身の集団線量に当てはめると、がん死の増加は2050人だ。

この数値をチェルノブイリ原発事故後の旧ソ連や欧州諸国の約6億人分のデータと比較すると、福島原発事故による被ばく量は甲状腺は約20分の1、全身が約10分の1という結果になる。

「大したことはない」と安心したくなるが、こうした一連の数字をどう読むべきだろうか。

「無視できる数とは言えない。当てはまった人は、事故という人為的な原因で死を迎えるのだから」(今中助教)

健康影響を語る際、被ばくとの因果関係が明白ながんや白血病のみを取り上げがちだ。この報告案もそれを踏襲する。

しかし、被ばくによる健康影響には、いまも不透明な部分が大きい。チェルノブイリ原発事故後には、子どもの免疫低下や心臓疾患の発生が見られた。今月初旬、ウクライナを視察してきた今中助教は「被ばくの人体への影響は多様だと実感している」と話す。


◆WHO報告は対照的な視点

国連科学委の報告書案と対照的なのが、今年2月末にWHOが発表した報告書だった。

「大半の福島県民にがんが明らかに増える可能性は低い」と結論する一方、一部の乳児は甲状腺がんや白血病などのリスクが生涯で数%から約70%増えると推計。15年後は1歳女児の甲状腺がんの発生率が浪江町で約9倍、飯舘村で約6倍になると予測した。

WHOは前提条件を「計画的避難区域で事故後4カ月避難せず、県内産の食物だけを口にした」とした。この想定は論議を呼んだが、飯舘村では近い実態もあった。

「想定は過大評価になるかもしれない。だが、過小評価よりも良い。過小評価の危険を最小化したかった」(WHOの公衆衛生環境担当マリア・ネイラ氏)という。


◆根拠データの信頼性疑問

国連科学委の報告書案でもう一点懸念されるのは、甲状腺がんの推計の根拠とされたデータの信頼性だ。一例として、子どもの甲状腺被ばくについての数値がある。

この数値は政府が2011年3月下旬、飯舘村や川俣町、いわき市などで、事故当時に県内に住んでいた15歳以下の子ども1080人を対象に実測し、まとめた。

今中助教は同時期に飯舘村に入って調査していたが、空間線量を測定すると村役場の屋外で5マイクロシーベルト、室内で0.5マイクロシーベルトだった。ところが、政府の調査で子どもの首に測定器を当てて測った数値は「0.01マイクロシーベルト」などと記されていた。

今中助教はこれほど周囲の放射線量が高い場合には、そうした微量の放射線は測定することは不可能だと指摘する。

甲状腺に集まる放射性ヨウ素の半減期は8日。事故直後に測定しないと測れなくなる。今中助教は「真っ先に取り組むべきは、最も影響を受けやすい子どもの甲状腺被ばくなのに、検査数があまりに少なすぎる。旧ソ連でさえ、約40万人の子どもの甲状腺被ばくを調べた」と振り返る。

健康影響に否定的とみられる報告書案だが、一方で100ミリシーベルト以下の低線量被ばくでも「がんの増加について科学的根拠が不充分でも、調査を長期間継続すべきだ」としている。今中助教は「被ばくの影響が完全に解明されていない以上、この姿勢は重要」と話す。

「国連科学委員会は厳密さを追求する組織。だが、行政には健康を守るための予防原則が求められる。科学的な厳密さより、これからどんな影響が出てくるか分からないという視点が大切だ」


◆なぜこんなに報告早い■被ばくリスクを軽視

国連科学委の報告書案について、チェルノブイリ事故後、現地で甲状腺がんの治療にあたった医師で、長野県松本市の菅谷昭市長は「事故直後のデータが不在での推計値。『健康に影響がない』と言い切るのは早計すぎる」と指摘する。

同事故でも、国際原子力機関(IAEA)が小児甲状腺がんの増加を放射能の影響と正式に認めたのは、事故から10年後だった。「福島の場合、事故から2年しかたっていない。影響がないとは疫学調査を重ねて初めて言えること。むしろ、なぜこのような報告書案が早々に出たのか。『安心』を後押しするような作為を疑われても仕方がないのではないか」

さらに「被ばく線量と健康影響には、しきい値はない。被ばくが少ないから安心とは到底いえない」と強調する。

子どもたちを放射能から守る全国小児科医ネットワーク代表の山田真医師も「土台となる数字の調査は後手後手に回り、きちんと実態を把握できるか疑問視されてきた。そのデータをもとに、どこまで正確な推計ができるのか」と危ぶむ。

5日に公表された福島県の18歳未満の甲状腺検査結果では、がんやその疑いのある子どもは27人(5月末現在)。小児甲状腺がんは100万人に1~2人の割合で発症するとされているが、福島県の調査では疑いも含むと「6500人に1人」になる。だが、県の検討委員会は「被ばくの明らかな影響とは考えていない」と強調する。

今回、初めて公表された市町村別では、2229人が検査した川俣町で2人、川内村が262人に1人といった数字が並んだ。

山田医師は「原発に近い川俣町では1000人に1人の割合。甲状腺がんの発生が被ばくリスクに比例している可能性が高い」と分析。「チェルノブイリでは甲状腺がんを患ったのは子どもだけではない。大人も検査するべきだ」と提起している。


[デスクメモ] 

「白黒つけずにあいまいなままにしておくこと」。復興庁参事官がツイッターに書き込んだせりふだ。時間がたてば、国民はフクシマを忘れるという「解決策」が政府の本音と感じてはいたが、実際そうだったわけだ。その先にあるのは今秋からの再稼働だろう。都議選、参院選は忘却との闘いである。(牧)


2013年6月15日 東京新聞 こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013061502000124.html



2013年6月14日 (金)

気になるニュース 101

 

復興庁暴言ツイートの件はこちらも。政府は原発事故の被災者を支援する気があるんだろうか・・・  
引用書き起こし開始。 

-------------------------------------------------------------------- 


*役所に楯突く人=左翼  復興庁幹部 ツイッター暴言 


「左翼のクソども」 「被弾なう」─。原発事故の被災者支援を担当する復興庁の水野靖久参事官(45)が個人のツイッター上で、市民団体や国会議員を中傷する書き込みを繰り返していた。図らずも露呈した「官僚の本音」を分析してみた。(佐藤圭)


◆コレが官僚の本音?

水野氏は3月7日、「左翼のクソどもから、ひたすら罵声を浴びせられる集会に出席」などとつぶやいていた。

その集会を主催した環境NGO「FoE Japan」の満田夏花(かんな)理事は「水野氏が罵声を浴びせられることはなかった。事実と違うツイートをしているとは夢にも思わなかった」と驚く。

「どうする?放射線による健康被害への対応」と題した集会は衆院第一議員会館内で開かれ、約200人が参加。水野氏は第2部の政府対話セッションに出席した。

水野氏は、超党派の議員立法で昨年6月に成立した「子ども・被災者支援法」を担当してきたが、同法で義務づけられた基本方針の策定は1年間放置されている。水野氏はこの点を問われても「いつまでに策定するという言葉はなかった」(満田氏)。

水野氏は集会の翌日には「今日は懸案が一つ解決。白黒つけずに曖昧なままにしておく」と、基本方針の策定を先送りするような内容をツイート。実際、復興庁が3月15日に発表した「支援施策パッケージ」は、福島県民健康管理調査の継続など既存施策の寄せ集めにすぎなかった。

水野氏の暴言は、支援法成立に尽力した国会議員にも向けられていた。官僚は事前に国会議員の質問内容を聞き、大臣らの答弁を作成する。水野氏は質問通告があるたびに「被弾なう」 「深夜残業なう」と愚痴っていた。その一方で、特定の政党には「某党本部の冷蔵庫に缶ビールを補充する」とごまをすっている。

「詐欺」呼ばわりされた谷岡郁子みどりの風代表は「水野氏はもともと慇懃(いんぎん)無礼だったが、自民党の政権復帰で居丈高になった。事故の責任を感じていないばかりか、自分を被害者に仕立てている。被災者が一日千秋の思いで支援法の具体化を待っている時、どこかの政党にビールを運んでいた。血も涙もない」と憤る。

水野氏だけの問題なのか。谷岡氏は「水野氏のツイートの拡散に手を貸した官僚もいるのではないか」といぶかる。

政治ジャーナリストの角谷浩一氏は「役所に楯を突く人に『左翼』とレッテルを貼るのは、官僚の本音をよく表している」とみる。経済産業省の元官僚で、民間シンクタンク「青山社中」筆頭代表の朝比奈一郎氏は「深夜残業を伴う国会質問対応への心情吐露などは気持ちとしては分かるが、被災者の目にも触れる形で一方的な主張を述べたてるのは言語道断だ」と指摘する。

前出の満田氏は「水野氏のような人を被災者支援の要職に任命した政府の責任は大きいが、問題の本質は、復興庁が支援法の具体化を組織的にサボタージュしていることだ」と強調した。


2013年6月14日 東京新聞朝刊 こちら特報部:ニュースの追跡



2013年6月13日 (木)

気になるニュース 100

 

受賞おめでとうございます。
引用書き起こし開始。 

-------------------------------------------------------------------------- 


*日隅一雄賞 特別賞に本紙「こちら特報部」

◆揺るがぬ原発報道を評価 

市民の立場から権力をチェックするための情報公開の推進に貢献した個人や団体に与えられる第1回「日隅(ひずみ)一雄賞」が12日発表され、大賞にNPO法人・情報公開クリアリングハウス、特別賞に原発報道を継続してきた東京新聞「こちら特報部」が選ばれた。=関連28面 

奨励賞には、市民放射能測定所(CRMS)と福島原発告訴団の2団体が選ばれた。 

日隅さんは新聞記者をへて弁護士となり、沖縄返還密約情報開示訴訟などに取り組み、福島第一原発事故では政府や東京電力の責任を追及し、ブログ「情報流通促進計画」などで発信。昨年6月に49歳で亡くなった。 

弁護士やジャーナリスト有志が遺志を受け継ぎ、「情報公開の徹底」 「市民メディアの発展」などに取り組む団体や個人を励ますため、昨年12月に「日隅一雄・情報流通促進基金」を設立した。 

授賞式は命日に当たる同日、東京都内で開催。審査員の岩崎貞明メディア総研事務局長は「こちら特報部」について「揺るがぬ報道姿勢は市民の側に立って権力を監視する、マスメディアの忘れられた存在意義を体現している」と講評した。 


2013年6月13日 東京新聞朝刊 1面より 



-------------------------------------------------------------------------- 



*日隅賞・大賞 情報公開クリアリングハウス 

◆情報公開制度の礎を形に

日隅(ひずみ)一雄賞の大賞を受賞したNPO法人・情報公開クリアリングハウスは1980年の発足以来、情報公開制度の礎を形作ってきた実績が評価された。原点には、行政が独占する情報を持たないがゆえに救済されなかった公害や薬害の被害者の存在があった。福島第一原発事故後は、関係する公文書を情報公開請求し、市民が広く閲覧できるプロジェクトに取り組む。
(1面参照)

活動の中心を担うのは、三木由希子理事長(40)。大学入試センター試験の自身の得点を知ろうと、当時のメンバーから助言を受けて開示請求したのがきっかけで参加した。大卒後も活動を続け、22年目となる。

どの役所が情報を取りまとめているか、どんな行政文書が存在するのか。99年に情報公開法が制定されたが、使わなければ意味がない。市民に活用の手助けをする。

福島県が実施する子どもの甲状腺検査の公開請求では、専門委員会の会議資料で公開されたデータとほぼ同じ情報が、黒塗りで出てきた。一方で専門委内部で県民の個人情報が流出するなど、ずさんに扱われていたケースもあり、ちぐはぐな対応が際だった。

「私たちはこれからずっと、原発事故の影響下で生きていく。事故当時何が起きたのか、今何が行われているのか。しっかり見ていきたい」と話す。


◆奨励賞 
市民放射能測定所/汚染実態を公表
福島原発告訴団/事故の責任追及

奨励賞を受けたのは市民放射能測定所(CRMS)と、福島原発告訴団の2団体。

CRMSは、原発事故直後に放射線被ばくによる健康被害を最小限にとどめようと、代表を務める福島県いわき市の丸森あやさん(46)らが、京都大原子炉実験所の小出裕章助教ら内外の専門家の協力を得て、2011年7月に設立した。

測定所8カ所、5種類の測定器を使い、1年半で約7000件の食品の放射能測定を実施し、専用の医療機材で内部被ばくも測定した。講演会や健康相談会など情報提供にも努め、今年5月には福島市立公会堂の土壌で1キロ当たり43万ベクレル超の放射性セシウムを計測・公表するなど、市民の手で汚染実態を公表した。

福島原発告訴団を率いている武藤類子さん(59)は、市民の手で原発事故の刑事責任を明らかにしようとする活動が評価された。避難や賠償で引き裂かれる福島の人々への人権侵害を訴え、12年3月に告訴団を結成。同6月、福島県民を中心として、東京電力役員と政府関係者を刑事告訴した。

武藤さんが脱原発運動を始めたのはチェルノブイリ事故がきっかけ。全国を回り、第二告訴分もあわせると約1万4000人の告訴・告発人を集めた。


2013年6月13日 東京新聞朝刊 28面より


気になるニュース 99

 

「電通と原発報道」、まだ読んでないや・・・
引用書き起こし開始。 

-----------------------------------------------------------------------------


*電通が補助金審査!? 政府の起業支援事業 東京事務局 


政府の緊急経済対策の一環で、中小企業庁は創業補助金制度を設けている。これまで約540事業への補助金交付が決まったが、その審査を担う地域事務局の一つは大手広告代理店「電通」(本社・東京)だ。法的には問題がないというが、民間企業が補助金の行方を握ることに違和感が残る。(中山洋子)


◆中小企業庁 「公正性ある」

国が電通に任せているのは「地域需要創造型等起業・創業促進事業」の東京都事務局だ。

この事業は安倍政権が昨年度の補正予算に盛り込み、総額は200億円。地域で起業を目指す女性や若者らに原則200万円を上限に補助する。後継者が新事業に進出する「第二創業」では上限500万円、海外市場を狙う場合は700万円となる。

3月中旬からの第1回募集で、全国から応募があった649件のうち、539件に交付が決まった。ラーメン店の開業や結婚相談所など交付対象は幅広い。

5月中旬から第2回募集も始まっている(6月28日締め切り)。

交付の窓口は都道府県ごとに設けられた事務局で、書類審査を実施。その後に、独立行政法人中小企業基盤整備機構での全国審査会で決まる。

事務局の大半は、中小企業総合支援センターなどの公益法人で、民間企業が担うのは東京都と奈良県(ダイワマネジメント)のみ。なぜ、東京は電通なのか。

事務局を公募で選んだ中小企業庁の担当者は「事務局の仕事をできるか否かで判断している。外部の有識者らの審査も経て任せている。全く問題はない」と説明する。

補助金交付にあたっては、事務局ごとに外部有識者らによる審査委員会が判断していることから「それで公正性は担保できる」と強調する。電通の事務局担当者も「弊社が審査そのものに関与することはない」とコメントした。だが、審査委員を選ぶのは事務局だ。

◆自民党広報担う 「疑惑醸すだけで問題」

元博報堂社員で「電通と原発報道」の著作がある本間龍氏は「テレビ広告などの売り上げが落ち込み、近年、大手広告代理店は公共事業を取りにいっている。復興事業にも相当食い込んでいる。たしかに能力的には下手な天下り団体よりは仕事ができる」と話す。

だが、補助金交付の実務まで広告代理店に丸投げする国の姿勢に「営利企業が自らに都合よく運営すると疑われても仕方がない。何を考えているのか」とあきれる。違法でなくとも、世間常識では通りそうもない。

電通は政権党である自民党の広報戦略を担ってきた企業だ。2011年分の同党の政治資金報告書でも電通への宣伝広報費は4億円を超える。「癒着ではないか」という疑いのまなざしはこうした関係からも注がれる。

ジャーナリストの斎藤貴男氏は「中小企業は補助金をもらえるかどうかで必死。そうした人びとに制度の公正さを疑わせること自体が問題だ。実際の運用はともかく『補助金を受けるからには自民党を応援しなきゃ』と思い込む経営者だって出かねない」と、この発注の弊害を指摘する。

「広告代理業務を全否定はしないが、近年、社会の前面に出過ぎていて極めて不快だ。カネを使った演出で、世論を動かすことが当たり前のような風潮がある。けれども、広告代理店は政治や行政の行為を安易に丸投げしてよい存在なのか。もっとけじめを大切にするべきだ」


2013年6月13日 東京新聞朝刊 こちら特報部:ニュースの追跡より



2013年6月12日 (水)

気になるニュース 98

 

テロがー!と言えば何でも通るイメージ・・・
引用書き起こし開始。 

-------------------------------------------------------------------------


*異色元CIA職員の「決断」 年収20万ドル捨てて告発 


米情報機関の国家安全保障局(NSA)がインターネット上の個人情報を収集していたと明らかにしたのは、中央情報局(CIA)の元職員、エドワード・スノーデン氏(29)だった。身の安全、年収約2000万円の「快適な生活」を捨ててまでの暴露。その「決断」の背景などを探った。(小坂井文彦、出田阿生) 


「米政府がやっていることは民主主義への脅威だ」。冷静な口調。短髪、メガネ。どこにでもいそうな若者が米政府によるネット情報収集を告発したスノーデン氏だ。 

英紙ガーディアンが公開したインタビュー映像。「時間の経過とともに間違ったことをしているという意識が高まり、告発を考えるようになった」と米政府を批判。告発によって世界中に議論を巻き起こし、最終的に米政府の情報収集をやめさせたい。これがメディアへのリークの最大の動機だった。 

米政府は同氏を刑事訴追する構えとされる。年収20万ドル(約1930万円)、ガールフレンドとハワイ・オアフ島で快適な生活を送っていたが、今や「逃れの身」。11日午前、それまで宿泊していた香港の豪華ホテルをチェックアウト。その後、行方は分からない。アイルランドに向かうのではとの見方もある。 

香港での生活はかなりピリピリしていたようで、ホテルの室内でも隠しカメラを恐れ、パソコンに暗証番号を打ち込む際は赤いフードをすっぽりとかぶっていたという。 

事の起こりは5月下旬だった。NSA絡みの業務を行っている「ブーズ・アレン・ハミルトン社」のハワイ事務所に勤務。5月20日前後、上司に持病治療のため、2、3週間出社できないと伝え、そのまま、NSAで入手した機密資料を携えて、香港へ。同居していたガールフレンドにも理由を伝えなかったという。香港を選んだのは「米政府に抵抗する数少ない場所だから」。 

◆家族より心配 世界の無関心 

あえて、実名、素顔を公表したのは「自分は悪いことはしていないから」という信念からだ。「(自分の告発によって)家族に害が加わる可能性があることで、それを考えると夜も眠れない」というが、それ以上に心配なのは「自分の行動によっても世界が変わらないことだ」と訴える。

同氏の経歴は変わっている。ノースカロライナ州生まれ、首都ワシントンに近いメリーランド州で育った。学業成績はふるわず、高校もドロップアウトした。同州のコミュニティーカレッジでコンピューター技術を学んだが、ここも途中でやめている。米メディアによると、CIA、NSAなど高度な情報を扱っている人物としてはあり得ない学歴なのだという。 

2003年に米陸軍に入隊。特殊部隊を志願していたが、訓練中の事故で両足を骨折、除隊した。 

05年、最初の就職先はメリーランド大学内のNSA施設の警備員。07年からCIAのジュネーブ支局に勤務し、コンピューター網の安全管理を担当した。ジュネーブ時代、CIAのあくどい工作に幻滅し、自分がCIAに所属したことを「悪の片棒をかついでいる気がした」と後悔している。 

09年にCIAを退職して、NSAと契約する民間企業へ。日本の米軍基地内のNSA施設で勤務した経験も。その後もNSAと契約する民間会社を転々とし、最後の会社に入ったのは3カ月前。ハワイの隣人は「声を掛けると家の中に急いで入ってしまった」といい、内気な面も。政府の権限を極限まで縮小するリベタリアン派の政治家、ロン・ポール氏に献金した事実も。NSA関連会社にいながら、パソコンには「ネットに自由を」とのステッカーを張っていた。 

スノーデン氏が人生をかけてまで、明らかにしたかった政府の情報収集・作戦名「プリズム」とはどんな内容なのか。 

同氏の証言やNSAの内部資料によるとプリズムはブッシュ前政権の2007年、テロ防止の目的でスタートした。情報入手の対象企業は同年はマイクロソフト、08年にヤフー、09年にグーグルとフェイスブック、10年にユーチューブ、11年にスカイプと年々増加。NSAは昨年の時点で、9社のサーバーに「無制限にアクセス」できた。 

プリズムにかかる年間予算は2000万ドル(約19億3000万円)。メールやチャットの通信内容、友人にしか公開していない経歴など、どんな情報でも引き出せ、「各戸の玄関口に捜査員が立ち、全行動を監視されているのと同じ」との声が有識者から上がる。 

オバマ大統領は7日、ロサンゼルスで記者団に「連邦議会に報告し、裁判所の許可も得ている。100パーセントのテロ防止と100パーセントのプライバシー保護は両立できない」と答えた。クラッパー国家情報長官は8日、「プリズムは秘密の情報収集のプログラムではない。米議会で十分に討議され、承認された」と声明を出し、合法な活動だと強調した。 

米マスコミの報道によると、NSAの入手する情報の十数%はプリズムにより、オバマ大統領への毎朝の説明でもプリズム情報が使われているという。情報で、未然にテロを防げたこともあったとされる。 

米政府が合法と主張する根拠が、1978年制定の外国情報監視法(FISA)だ。慶応大学の土屋大洋(もとひろ)教授(国際政治学)によると、ニクソン元大統領が盗聴に関与したウォーターゲート事件を契機に、米国情報機関が盗聴できる対象を外国人に限定し、米国民の盗聴をできないようにすることが主目的だったという。 

◆法律の精神はすでに骨抜き 

05年12月、ブッシュ前政権が米国民を含む大規模な通信傍受をしていることが明らかになり、「令状が必要のはず」と批判が起きた。08年に令状を不要とする法改正の動きが出て、オバマ氏は当初、反対を表明したが、初当選した選挙期間中に「テロ対策には必要」と姿勢を転向し、法は改正された。 

サーバーへの無制限のアクセスも、対象企業に「国家安全保障レター」を提出するだけで法的に可能になった。企業は米政府への協力を口外しない守秘義務を課せられる。今回、ヤフーなど9社が米政府への協力を公的には否定していることに、土屋氏は「法律の縛りがあるのだろう」という。 

「米政府による情報収集は公然の秘密だった。ボストン・マラソンの例でも分かるようにテロリストは既に米国内にいる。米国人への情報収集は法で禁じられているが、疑わしい人物は対象になっているだろう」と法の当初の目的は骨抜きになっているようだ。 

米国政治に詳しい日本国際問題研究所客員研究員で、青山学院大学の中山俊宏教授は「現在の批判は、ニクソン元大統領のような人物が出てきたら、再びウォーターゲート事件が起きかねないという原則的なものだ。今後、批判が続くのか。米政府によるAP通信の通話記録の入手もほとんど問題にならなかった。テロ対策との兼ね合いを、米国民が今後どう判断するのかは分からない」と話した。 


[デスクメモ] 
米国内ではスノーデン氏に対する見方は分かれる。政府のやり方をばらした英雄か、それとも、国の安全を脅かす裏切り者か。最新の世論調査ではプライバシーが侵害されても政府による対テロ捜査が大切という米国民は6割を超える。人生をかけた暴露。味気ない思いで身を隠していることだろう。(栗)


2013年6月12日 東京新聞 こちら特報部 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013061202000150.html

気になるニュース 97

 

やる気ナッシング・・・
引用書き起こし開始。 

----------------------------------------------------------------------- 


*宙に浮く事故調提言 参院未設置 「原子力問題委員会」 


国会の東京電力福島第一原発事故調査委員会(国会事故調、解散)が衆参両院に提言した「原子力問題に関する委員会」の参院での設置が宙に浮いている。衆院では設置されはしたが、閣僚が出席しない委員会運営に、野党から不満が出ている。国会の要請でつくられたはずの事故調の提言に対し、誠実に向き合わない国会の姿が浮き彫りになっている。 (宮尾幹成)


[原子力問題に関する国会の動き]
2011年3月11日  東京電力福島第一原発事故が発生
     
12月8日  国会事故調が発足
   
12年7月5日  国会事故調が報告書を公表。国会に原子力問題に関する常設の委員会を設置するよう提言
  
13年1月28日  衆院が原子力問題調査特別委員会を設置
      
4月8日  衆院原子力問題調査特別委が審議入り


◆不完全

国会事故調は、原発事故の原因や背景などを政府から独立して究明するため、2011年12月に衆参両院合同で設置した有識者による委員会。昨年7月に衆参両院議長に提出した報告書で「規制当局を監視する目的で、原子力問題に関する常設の委員会」の設置を提言した。政府や原子力規制委員会が事故の検証の中で明らかになった問題点を改善しているかを国会で継続的にチェックする体制整備を重視したからだ。

提言に基づき、衆院では今年1月に特別委員会が設置された。しかし、閣僚の出席をめぐって与野党が対立。政府側が追及される場となるのを恐れる自民党は、全会一致の時以外は閣僚を呼ばないことを強く求めた。委員会の開催を重視した野党側が譲歩し、特別委には閣僚が出席せず、規制委の田中俊一委員長らだけが出席するという不完全な形でスタートした。規制委は原発の新増設や再稼働などについて科学的な見地から判断する機関で、政府の原子力政策の決定に関与する立場にない。野党側は「国会の委員会に閣僚が出席するのは自明のことだ」(みんなの党幹部)と自民党を批判している。

◆鈍い動き

参院では野党が多数を占めるねじれ状態が続く。野党が結束すれば、閣僚も出席する形で迅速に委員会をつくることも可能なはずだ。

ところが5月30日に開かれた野党国対委員長会談では、参院第1党の民主党が「反対ではない」(池口修次参院国対委員長)と煮え切らない態度を取り「今国会中に設置が必要」とした他の野党との温度差を露呈。設置に向けた動きが止まってしまった。

衆院では設置を求める側だった民主党の動きが鈍いのは、党内に、電力会社の労働組合から支援を受ける参院議員がいるからだという指摘がある。

参院では第2党に甘んじている自民党は、野党が多数の参院で原発再稼働や海外輸出を進める構えの安倍政権への追及が強まることを警戒。野党主導での委員会設置には難色を示す。

◆選挙前に

今国会で委員会が説置できない場合、設置は秋の臨時国会以降になる。高い支持率を維持する自民党が7月の参院選で議席を伸ばし与党が過半数を回復すれば、委員会が設置されたとしても与党主導になる。衆院と同様、閣僚を委員会に呼べないことが既成事実化されてしまう可能性が高くなる。「先送りすれば、安倍政権に都合のいい委員会になりかねない」というのが多くの野党の懸念だ。

ある野党の参院国対委員長は「選挙前に器だけでもつくる必要がある」と民主党の対応を促している。


[歯がゆい気持ちだ/蜂須賀礼子・元国会事故調委員の話]
国会から「半年で調査してくれ」と依頼され、寝ずに頑張ったのに、国会はなかなか提言を吸い上げてくれない。何のための提言だったのか。歯がゆい気持ちだ。本来なら衆院と同時に参院にも設置すべきだった。国会がオープンな場で政府の説明を聞く機会は必要だ。


2013年6月12日 東京新聞:核心
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2013061202000113.html


気になるニュース 96

 

日本版NSCは危険度の割には注目度が低い・・・
引用書き起こし開始。 

-------------------------------------------------------------------------------


*「日本版NSCは違憲」 


安倍政権が創設を目指す国家安全保障会議(日本版NSC)の問題点を学ぶ勉強会が、東京都内であった。参加者は「日本版NSCは『国防軍』の構想や秘密保全法案とも密接に関わり、憲法にも違反する」などとする後援者の主張に耳を傾けた。(林啓太)


◆弁護士らが問題点指摘 4大臣が秘密独占 「内閣の連帯責任に違反」

報道関係者や労働組合などでつくる「Stop! 秘密保全法共同行動」が7日に開催。自由法曹団の内藤功弁護士と日本体育大の清水雅彦准教授(憲法学)が講演し、約50人が参加した。

政府は現在の安全保障会議を改編し、外交・安保政策の国家戦略を一元化するため、関連法案を国会に提出している。

内藤氏は、首相、官房長官、外相、防衛相の「4大臣会合」を設置することについて「少数の閣僚が国の秘密事項を独占するのは問題。内閣の連帯責任を定めた憲法に違反する」と話す。

同会合の「司令塔」との言い方にも「戦争政策の司令塔に聞こえる。安全保障が最高の価値を持つ、という考え方が背景にあり、戦前の『高度国防国家』の構想と同じだ」。

さらに、米国の元高官が「最も効果的な意思決定のため、日本は国家安全保障の制度の強化を」と提言したことを挙げ、「日米同盟の強化や国防軍の構想とも無関係ではない」と強調した。

続いて清水氏は、日本版NSCが国家機密を扱うことを挙げて、「情報を漏らした公務員を厳しく罰する秘密保全法案と両輪の関係にある」と指摘。

「1985年に自民党議員が国家機密法案を国会に提出、廃案になってから繰り返し浮上した、国家の機密を守る体制の強化を目指す動きの延長。このままでは、機密を握る首相が暴走しかねない」とし、「議院内閣制が否定されるのを防ぐためにも、日本版NSCを阻止しなければならない」と訴えた。


2013年6月12日 東京新聞:話題の発掘より



2013年6月11日 (火)

くっ・・・

 

食いすぎた・・・めもめも。


*スマートメーター導入で反発 経産が狙う東電仕様“標準化” (ダイヤモンドオンライン)

*27年経っても続く放射能との闘い 福島に求められる核との共生(日経ビジネスオンライン)

*「警戒解除」から1年、変わらない町(日経ビジネスオンライン)

*【視点】産経新聞編集委員・早坂礼子 除染のビジネス化(サンケイビズ)

*県民健康管理調査で甲状腺ガン12人、疑い15人ー「放射線の影響はない」に科学的根拠なし(Daily NO BORDER)

*「70%の確率で発生」って、どういうこと? で、南海トラフ大地震(M9.1)は来るの?来ないの? ——本当に来たら、日本は終わりでしょ(現代ビジネス) 

 

 

 

 

気になるニュース 95

 

ほかに道はないのか・・・
引用書き起こし開始。 

-------------------------------------------------------------------------- 


*原発事故 難民化防げ 米型集団訴訟「クラスアクション」導入の声 


東京電力福島第一原発事故の被害者救済のため、公害・薬害など大型事件の被害者を一括救済する米国の集団訴訟制度「クラスアクション」の導入を求める声が強まっている。先月、国会で原発事故の賠償請求権に関する特例法が成立し、原子力損害賠償紛争解決センター(原発ADR)への申し立てがなければ請求権を失うことになった。今後、多くの被害者が救済されない恐れも出てきたことから、新しい制度への期待が高まっている。(編集委員・土田修) 


[クラスアクション制度] 
集団訴訟の一形態。共通した法的利害を持つ地位(クラス)に属する被害者の一部が、そのクラス全体を代表して訴え起こすことからこの名称がある。米国などで立法化されている。被害者全員の同意がなくても提訴が可能。勝訴した場合、原告に加わらなかった被害者も賠償金を受けることができる。日本の集団訴訟である共同訴訟(民訴法38条)では、判断の効力は原告のみに限られる。


■迅速 

クラスアクション制度は、法的に共通の利害を持っている被害者の一部が、全体を代表して提訴する集団訴訟。薬害事件などの場合、膨大な数の被害者が存在することから、被害者全員の意見集約や同意を取り付けることが難しく、訴訟準備に長い時間がかかる。 

その点、この制度を導入すれば、少数の代表者による訴訟になるので、速やかに提訴でき、裁判期間も短縮できるメリットがある。和解が成立したり勝訴した場合、原告に加わらなかった被害者であっても、裁判所が認定すれば賠償金を受け取ることができる。 

制度導入を提唱している保田行雄弁護士は「福島原発事故による被害者救済は、被害の迅速な回復が重要。裁判が長引けば多くの被害者は『原発事故難民』と化してしまう。被害者救済にこの制度を活用するほかに道はない」と指摘する。 

■適用 

実は、国内でも薬害訴訟などでこの制度に似たスキームが適用されたケースがある。2008年に全国10地裁で集団提訴したB型肝炎訴訟では、11年に国と原告の間で、今後の提訴予定者を含めた給付金支給など、全体解決のための基本合意書を締結した。翌12年には特措法が施行されて、全国40万人といわれる被害者の救済に向けた認定基準と和解金が定められた。 

ただし、同制度には、原告に加わっていなくても、裁判の結果に拘束されるという欠点もある。 

著作権者の許可がないままデジタル化を進めたグーグルに対する著作権侵害訴訟「グーグルブック検索訴訟」では、09年に和解が成立した。世界160カ国の著作権者が適用の対象となり、「不参加」の申し入れを行わなければ和解案に拘束されることになり、著作者によっては大きな不利益を被った。 

■救済 

福島原発事故に絡み、先月国会で成立した特例法は、原発ADRに申し立てれば、民法上の時効(3年)が過ぎても提訴できるようになった。裏を返せば、賠償を請求せず、ADRに申し立てをしていない場合は、賠償請求権を失うことになる。 

福島県出身の荒井広幸・新党改革幹事長によると、事故直後に東電から1世帯100万円などの仮払いを受けた約16万人のうち、1万人以上が損害賠償を請求していない。自主的避難者や被害者の中には賠償請求権があるのかどうか分からない人も多いという。 

荒井氏は「特例法は被害実態に見合っていない。被害者救済には原発事故が収束するまで賠償請求権は消滅しないとする別の特別立法が必要」と指摘。「クラスアクション制度による被害者救済も有効な手段」と主張する。 

ルポライターの明石昇二郎氏は「福島原発事故では、精神的な被害を受けた人たちの中には手続きの複雑さなどから裁判を躊躇(ちゅうちょ)する人も多い。クラスアクション制度はこうした被害者に法的救済の道を開くことができる」と話している。 


■クラスアクション法適用の流れ 
国会で「クラスアクション法」(仮称)または「特例法」などが成立
 
↓ 
日弁連の指揮で、農家・酪農家・漁業者・会社員など様々な業種ごとに原告代表を選出し訴訟を提起
 
↓ 
原告代表ごとに和解のモデルケースを作成するか裁判所で判決言い渡し
 
↓ 
同法に従い、和解または判決による賠償内容を、すべての被害者に適用
 
↓ 
大半の被害者は裁判の終結を待ってから被害を申請


2013年6月11日 東京新聞 核心 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2013061102000109.html


気になるニュース 94

 

関連記事はこちら。
引用書き起こし開始。 

-----------------------------------------------------------------------------


*選定進まぬ「余裕深度処分場」 電力業界 危機感薄く 


「トイレなきマンション」といわれる原発事業の難題がまた一つ浮かび上がった。高レベル廃棄物だけでなく、原子炉などの捨て場を選定する作業が進んでいないことが判明した。処分場建設が遅れれば廃炉作業に支障を来すにもかかわらず、電力業界や国の動きは鈍い。青森県六ケ所村にある「余裕深度処分」の試験坑道を訪ね、課題を探った。(上田千秋) 


◆六ケ所村 地下100メートルで続く実験 

在日米空軍の基地などがある青森県三沢市から北に車を走らせ、1時間ほど。日本原燃が運営する核燃料サイクル施設に入った。使用済み核燃料再処理工場やウラン濃縮工場などが立ち並ぶ敷地の一角に、直径9メートルほどの大きな入口が姿を現す。日本原燃が、電気事業連合会(電事連)からの依頼を受けて2003年から06年にかけて掘った試掘坑道だ。 

入り口から傾斜10度の坑道をおよそ1キロ歩くと、天井までの高さが約16メートル、幅約18メートルあるひときわ広い空間にたどり着いた。地上からの深さは約100メートル。地質や地下水の観察のほか、模擬廃棄物を詰めた容器をセメントやコンクリートで固め、年月とともに材質がどう変化するかなどを調べる実験が続いている。 

実験を行っているのは、放射性廃棄物の調査・研究などを担う「原子力環境整備促進・資金管理センター」。経済産業省資源エネルギー庁(エネ庁)からの委託を受けて、07年度に実験を始めた。 

同センターの寺田賢二チーフ・プロジェクト・マネジャーは「余裕深度処分は比較的安全性が高いので、放射線の遮蔽(しゃへい)効果よりも、作業効率を知るのが実験の主目的。狭い坑道の中で大きな重機を問題なく動かせるかといった点を調べている」と話す。 

余裕深度処分の名称は、「廃棄物に人間が接触するのを避けるため、十分に余裕を持った深度に処分する」との考え方が由来。低レベル廃棄物の中でも線量が高いものを地下50~100メートルの場所に埋設し、数百年の間、管理する。運転中にも出る制御棒や一定レベルの廃液などについては現在、各原発の敷地内で厳重に管理されている。 

国の原子力委員会が1998年に示した資料によると、余裕深度処分の対象となる廃棄物は、2030年の段階で約2万トンに上る。構造物を裁断するなどして200リットルのドラム缶に詰めて固めたと仮定すると、総体積は10万本分、2万立方メートルになると試算している。 

試験坑道での実験は本年度も実施される予定になっているが、処分場の選定作業はたなざらしの状況が続いている。 

エネ庁の担当者は「放射性物質を安全に管理する技術の開発は国も考えなければいけないが、処分場を探すのは電気事業者の役割」と説明する。 

ただ、電事連の担当者意識は薄い。処分場の場所、どこが処分事業を担うかはともに未定とした上で、「処分場建設に向けた工程は、事業主体が決まってから作成されるものと考えている」と書面で回答した。 

余裕深度処分に関する処分場選定は、待ったなしの課題だ。 

事故を起こした福島第一原発1~4号機から出る廃棄物は通常の処分先には持ち込めないものの、それ以外でも東海原発と浜岡原発(1、2号機)が廃炉になり、すでに作業が始まっている。 

2003年に運転を停止し、廃炉作業が進んでいる新型転換炉「ふげん」(敦賀市)でも放射性廃棄物の行き場は決まっていない。ふげんを管理する日本原子力研究開発機構は電気事業者ではないため、電力各社の枠組みとは別に廃棄物の処分場を探すよう求められている。 

同機構の岩永茂敏・技術主席は「廃炉は技術的に難しいものではない。廃炉の先駆者といえるふげんで得られた知見を、各電力会社に伝えるのがわれわれの責務だと思っている」と力を込めるが、処分場の選定はこれからだ。 

六ケ所村の核燃料サイクル基地で、放射性廃棄物の処分が始まったのは1992年。これまでに、低レベルの中でも比較的線量が低い、ドラム缶約24本分の廃棄物を埋設した。 

しかし、地下300メートル以深の地層に埋め、約300年管理する高レベル廃棄物の処分場選定はめどが立たない。「原子力発電環境整備機構(NUMO)(ニューモ)」が全国の自治体に応募を呼び掛けているが、手を挙げたのは2007年の高知県東洋町(後に撤回)だけで、具体化したケースはない。 

高レベル、余裕深度とも処分場選定は暗礁に乗り上げたままだ。どうすればいいのか。 

首都大学東京の山崎晴雄教授(地震地質学)は「電力会社や国は、これまで国民に向き合うのを避けてきた。逃げずにきちんと説明する必要がある」と話す。放射線量が極めて高いため、地中深くに埋めたままにするのは安全とは言えないとの指摘が出ている高レベル廃棄物の処分に比べ、余裕深度処分は危険性が低いとされる。 

山崎氏は「活断層や火山のマグマだまり、地下水の流れなどは事前の調査で把握できるので、そうしたものの影響がない場所につくればいい。50~100メートルの深さなら取り出すことは可能」と主張し、こう提言する。 

「このままほっておいても、『処分場イコール危険』という風評ばかり立ってしまい、何も先に進んでいかない。処分場は廃炉作業を進めるに当たって絶対に必要なもの。一刻も早く動きだすべきだ」 


[デスクメモ] 
現代の地下深い洞窟の先にあった巨大な構造物。56年前、東海村でともった「原子の火」の墓標に出合った気がした。事故は起きたが、委縮しては困る。電気事業者はもっと積極的に前に出て、処分場の立地問題で国民が議論するための情報を提供してほしい。反対は起きるだろうが最低の責務だ。(呂)


2013年6月11日 東京新聞 こちら特報部 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013061102000170.html

気になるニュース 93

 

不信感しかない・・・
引用書き起こし開始。 

----------------------------------------------------------------------------- 


*検証・自民党改憲草案 ──その先に見えるもの 6 


[現行憲法]  
第96条 この憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案
してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票に 
おいて、その過半数の賛成を必要とする。

2 憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれ 
を公布する。
……………………………………………………………………………………………………………………… 


[自民党草案] 
第100条 この憲法の改正は、衆議院又は参議院の議員の発議により、両議院のそれぞれ総議員の過半数の
賛成で国会が議決し、国民に提案してその承認を得なければならない。この承認には、法律の定めるところにより行 
われる国民の投票において有効投票の過半数の賛成を必要とする。

2 憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、直ちに憲法改正を公布する。 
………………………………………………………………………………………………………………………


【護憲派弁護士 伊藤真氏の懸念:政権ごとに改憲】 
政権交代ごとに改憲が一般法のように繰り返され憲法が憲法でなくなってしまうのではないか。例えば自民党が9条改憲を半ば強行採決で発議したとする。政権与党によりつくり出された改憲の政治的ムードの中で、国民投票でも過半数を獲得した。だが、直後の衆参両院の選挙で敗れ、政権交代により現行法の9条が復活。さらに政権が代わり、また改憲となるかもしれない。その場合、国民生活は混乱し日本は国際的信用を失う。

【96条改正議連会長 古屋圭司国家公安委員長の説明:緩和しても頻発ない】 

最終的に国民投票があることを踏まえれば、発議要件を衆参両院の3分の2以上の賛成から過半数に緩和しても、国会が次々に改憲を発議することは現実的にはあり得ない。発議は、各党が議論して「ここを変えよう」というときだ。強行したら最終的に国民投票で否決されるのは明らかで、間違いなく抑制的になる。過半数も決して低いハードルではない。主権者の国民が、会見の是非に意思表示できる機会を増やすことが大切だ。



◆権力縛る機能後退 

現行憲法の96条では、改憲するには、衆参両院で3分の2以上の賛成を得て国民に提案し、国民投票で過半数の賛成を得なければできないと規定されている。通常の法律が衆参両院の過半数で成立、改正できるのに比べて厳しい条件が課されているが、自民党の改憲草案はこのハードルを下げる。 

そもそも、憲法とは国を統治する最高法規で、どんな法律や政府の決定よりも優先される。憲法は国民の権利や自由を保障し、政府や国会議員などの国家権力が勝手に権力を乱用しないように歯止めをかける役割を担っている。こうした考え方を立憲主義と言い、現行憲法もこれに基づいている。 

例えば、国会や政府は憲法に抵触するような法律をつくったり、政策を行うことはできない。もし「合憲」と判断して法律などをつくっても、裁判所が違憲判決を下せば、法律は改正し、施策は見直さなければならない。 

自民党案は改憲を国民に提案できる要件について、現行の衆参両院の3分の2以上の賛成から過半数に緩和した。そうなれば、過半数を占める与党が自由に改憲を国民に発議できるようになる。 

国会は衆院選の「一票の格差」で「違憲」判決を受けながら、格差是正を放置し続けてきたが、こうしたケースで憲法自体を変えてしまおうということも可能になる。憲法が権力を縛るという立憲主義は大きく後退する。 

96条改憲には、野党や護憲派だけでなく、自民党内の一部や連立政権を組む公明党、改憲派からも異論が相次ぐ。改憲論者の小林節慶応大教授は「(安倍晋三首相は)『憲法を国民に取り戻す』と言うが、権力者が国民を利用しようとしている。これは改正でなく憲法の破壊だ」と批判している。 

世論も他の条文以上に96条改憲には厳しい。本紙が、1、2両日に実施した世論調査でも55%が「過半数への緩和」に反対する。 

96条改憲に熱心な安倍首相も最近は強気な発言を控えているが、10日発売の月刊誌「Voice」のインタビューで「私はいま声を大にして96条改正を訴えている」と強調。96条改憲の旗を降ろそうとはしない。(岩田仲弘)=おわり 


2013年6月11日 東京新聞朝刊より 

2013年6月10日 (月)

今日も

 

東電会見見ながらめもめも。


*原発事故と知的障害者 終わりなき流転の物語(ダイヤモンドオンライン)

*原子力規制委vs電力業界 決着見えぬ“活断層バトル”(サンケイビズ)

*第11回県民健康管理調査の小児甲状腺ガンの男女比について(おしどりマコ)(Daily NO BORDER)

*三菱重工製の配管欠陥で米サンオノフレ原発が廃炉へ! 問われる「原発輸出」の損害賠償リスク(現代ビジネス)

*「福島の子ども、12人甲状腺がん」の謎(東洋経済オンライン)

*沖縄の米海兵隊、カリフォルニア移転は可能?(東洋経済オンライン)



2013年6月 9日 (日)

気になるニュース 92

 

穏やかに暮らす権利を削除ってどういうことだ・・・
引用書き起こし開始。 

-----------------------------------------------------------------------------


*検証・自民党改憲草案 ──その先に見えるもの 5 


[現行憲法]  
(前文) 日本国民は、…政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主
権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。…われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除 
する。
 
日本国民は、恒久の平和を念願し…平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保 
持しようと決意した。…われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有
することを確認する。
   
(中略)
 
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。
………………………………………………………………………………………………………………………
   
※現行憲法に国旗・国歌の条文はなし 


[自民党草案] 
(前文) 日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち、国民統合の象徴である天皇を戴く国家であって、国民主
権の下、立法、行政及び司法の三権分立に基づいて統治される。
 
我が国は、先の大戦による荒廃や幾多の大災害を乗り越えて発展し、今や国際社会において重要な地位を占め
ており、平和主義の下、諸外国との友好関係を増進し、世界の平和と繁栄に貢献する。
 
日本国民は、国と郷土を誇りと気概を持って自ら守り、基本的人権を尊重するとともに、和を尊び、家族や社会全
体が互いに助け合って国家を形成する。
   
(中略)
 
日本国民は、良き伝統と我々の国家を末永く子孫に継承するため、ここに、この憲法を制定する。 
………………………………………………………………………………………………………………………
第3条 国旗は日章旗とし、国歌は君が代とする。 

2 日本国民は、国旗及び国歌を尊重しなければならない。 
………………………………………………………………………………………………………………………



【護憲派弁護士 伊藤真氏の懸念:生徒も処分される】 
祝日は自宅に日の丸を掲げることが義務付けられる。卒業式や入学式など学校行事で君が代斉唱は必須になり、教員は自ら起立し、歌うだけでなく、全ての児童、生徒が必ず歌うように指導することが求められるだろう。従わなかった児童、生徒は処分を受けるかもしれない。一人一人の権利よりも国力の成長を重視し、愛国教育も奨励される。日本の伝統、歴史観だけに偏った教科書で学ぶことが押しつけられるのではないか。

【改憲案を作った起草委 平沢勝栄衆院議員の説明:尊重するのは当然】 
過去の過ちまで美化するつもりはないが、自分の国の伝統や文化、生まれた家族に誇りを持ち、教育することのどこがおかしいというのか。国旗、国歌の尊重も当たり前。外国には国歌斉唱の時に起立しないと罰せられる国だってある。尊重できないという人がいるなら、憲法に明記しなければならない。国民の権利を守ることができるのも、国があってのことだ。国が人権を守り、その国を一人一人の国民がつくる。それがあるべき姿だ。



◆国旗・国歌を義務化 

前文は、憲法全体の基本的な考え方を示す「顔」だ。自民党改憲草案の前文からは「国民」よりも「国家」を優先し国民に愛国心を求める考え方が見てとれる。 

現行憲法、自民党案とも、前文の最初の段落で「国民主権」を宣言しているが、現行憲法が「日本国民は」の書き出しで始まるのに対して、自民党案は「日本国は」で始まるところに、国家優先の姿勢が表れている。 

平和主義を掲げる2番目の段落でも、現行憲法は「国民」が主語なのに、自民党案は「国」で始まる。 

現行憲法は「日本国民は平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」と記している。これに対し、自民党は国民向けの説明用冊子で「ユートピア的発想による自衛権の放棄だ」と平和主義の理念を否定。代わりに「我が国は平和主義の下、世界の平和と繁栄に貢献する」と明記し、自衛隊の海外派兵も含めた国際貢献の必要性を強調している。 

現行憲法の前文にある平和的生存権(戦争だけでなく、生活を脅かす脅威から免れて穏やかに暮らす権利)も削除した。脱原発派が原発は「違憲」と主張する根拠にしている条文だ。 

自民党案では前文の第3段落で、ようやく「日本国民」が主語になるが、そこに記されているのは「国と郷土を誇りと気概を持って自ら守る」。愛国心という言葉こそ使っていないが、国民に愛国心を持つよう求めている。 

愛国心を具体化する手段として、自民党案は第3条に「日の丸・君が代」の尊重義務規定を新設。日の丸を国旗、君が代を国歌と明記し「日本国民は尊重しなければならない」とした。 

多くの国民は日の丸・君が代に違和感を持っていないだろうが、戦前の軍国主義を想起する人もいる。 

教育現場では、教職員が「思想・信条の自由」を理由に、入学式や卒業式で国歌斉唱の際に校長の職務命令に反して起立しなかったり、ピアノ伴奏を拒んで処分を受けるケースが相次いでいる。特に、東京都では、石原慎太郎・日本維新の会共同代表が都知事だった2003年、国旗掲揚と国歌斉唱を教職員に義務づける通達を出し、処分者が多い。 

処分を受けた教職員が起こした裁判で「重い処分には慎重な考慮が必要」と、一部処分を取り消す判決も出ているが、憲法に尊重義務が明記されれば、処分への異議は一層認められなくなることが懸念される。(上野実輝彦) 


2013年6月9日 東京新聞朝刊より 


2013年6月 8日 (土)

気になるニュース 91

 

ん~・・・
引用書き起こし開始。 

------------------------------------------------------------------ 


*首相夫人 「原発輸出 心が痛む」 

安倍晋三首相の昭恵夫人=写真=は6日、国会内で講演し、安倍政権が世界各国に日本の原発輸出を図っていることについて「私は原発反対なので、非常に心が痛むところがある」と述べた。

講演はインターネットを通じて地方の情報を発信するNPO法人「ふるさとテレビ」(東京)が主催。昭恵夫人は同団体の顧問の一人。

講演で、昭恵夫人は「原発に使っているお金の一部を新しいエネルギーの開発に使い、日本発のクリーンエネルギーを海外に売り込んだらもっといい」との持論を披露。「私は家庭内野党。(周囲の人は)嫌なことは、だんだん権力を持つと(首相に対して)言えなくなる」と、最近は夫人自身が耳障りなことを首相に直接伝えていることを明かした。

さらに「私の理想とする世の中と、主人の理想とする世の中はずれている部分もある。主人は現実の世界で政策を語らないといけないが、私は子供の目線で理想を語りたい」と語った。


2013年6月8日 東京新聞朝刊より



気になるニュース 90

 

そんなに権力が欲しいのか・・・
引用書き起こし開始。 

-----------------------------------------------------------------------------


*検証・自民党改憲草案 ──その先に見えるもの 4 


[現行憲法]  
第72条 内閣総理大臣は、内閣を代表して議案を国会に提出し、一般国務及び外交関係について国会に報告
し、並びに行政各部を指揮監督する。 
………………………………………………………………………………………………………………………
第92条 地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。 
………………………………………………………………………………………………………………………


[自民党草案] 
第72条 内閣総理大臣は、行政各部を指揮監督し、薗総合調整を行う。

2 内閣総理大臣は、内閣を代表して、議案を国会に提出し、並びに一般国務及び外交関係について国会に報告 
する。

3 内閣総理大臣は、最高指揮官として、国防軍を統括する。 
………………………………………………………………………………………………………………………
第92条 地方自治は、住民の参画を基本とし、住民に身近な行政を自主的、自立的かつ総合的に実施すること 
を旨として行う。

2 住民は、その属する地方自治体の役務の提供を等しく受ける権利を有し、その負担を公平に分担する義務を負う。 
……………………………………………………………………………………………………………………
第93条 2 地方自治体の組織及び運営に関する基本的事項は、地方自治の本旨に基づいて、法律で定める。 

3 国及び地方自治体は、法律の定める役割分担を踏まえ、協力しなければならない。地方自治体は、相互に協 
力しなければならない。
……………………………………………………………………………………………………………………… 


【護憲派弁護士 伊藤真氏の懸念:政府横やり常態化】 
在日米軍基地周辺の市町村議会が、米軍の新型輸送機の配備に反対する決議を採択しようとしても、政府からストップがかかる可能性が出てくる。環太平洋連携協定(TPP)への正式参加を決める国会承認を控え、農業が盛んな地方自治体の首長らが関係省庁に反対を申し入れようとしても門前払いに。雇用促進のため自治体独自で海外企業を誘致しようとしたら、通商政策は国の専権事項として横やりが入るかもしれない。

【改憲案を作った起草委 礒崎陽輔事務局長の説明:一方的に口は出さない】 
国と地方の役割分担といっても、一方的に「地方は国のことに口を出すな」ということではない。「国は地方になんでも押しつけるな」という意味もある。地方自治は「自主的、自立的かつ総合的に行政を実施する」とうたっているが、最低限度の生活水準(ナショナルミニマム)の維持が弱まることには全く結びつかない。自主財源の原則は地方が求めていることを明記しただけだ。都市部と地方の偏りを是正するための規定も設けている。



◆地方と国 対等後退 

自民党の改憲草案は国と地方の関係も変えてしまう。 

現行憲法で、地方自治体の仕事は「地方自治の本旨」に基づくとされている。難解な言葉で、憲法に定義は明記されていないが、「地方の運営は住民の手によって行われる」 「国から独立して自主的に運営される」という2つの意味がある。明治憲法に地方自治の規定がなかったことから、国への権力集中に歯止めをかけ、対等な行政運営を目指そうという考え方だ。 

自民党案は、この「地方自治の本旨」 を 「地方自治は、住民に身近な行政を自主的、自立的、かつ総合的に実施すること」と具体的に定義。地方自治に関する条文を増やし、「国と地方の役割分担」を明確に義務づけた。 

国と地方の役割分担は一見すると、「住民に身近な行政」は地方に任せるとも読めるが、専門家の間からは「国と対等な行政運営」が弱まるという指摘がある。政府が専権事項とする外交・安全保障、通商分野の政策に、自治体や地方議会が関与しにくくなるのではないかという懸念だ。 

例えば、地方議会が米軍基地再編の反対決議をすることが「違憲」とされ、制限されかねない。地方から国の政策に異議の声を上げにくくなる可能性がある。 

住民の負担義務や自治体の自主財源の確保、財政健全化の原則も盛り込まれた。 

政府が住民に身近な行政は地方の役割だとして、生活保護など、政府が国民に保障する最低限度の生活水準「ナショナルミニマム」の確保策を地方に任せることも考えられる。政府が「自主財源の確保」 「財政健全化の原則」を口実に、必要な財源を出し渋れば、豊かな都市部と財政力の弱い田舎との間で「最低限度の生活」に格差が生まれるかもしれない。 

自民党案には首相の権限強化も盛り込まれた。首相が閣議に諮らなくても自分一人で決められる「専権事項」として①衆院の解散権②行政各部の指揮監督権③国防軍の最高指揮権──を新たに設けた。 

強いリーダーの下での強固な統治体制を描く。首相を中心とした中央政府に権力を集中させようとする意図が色濃く見られる。(岩崎健太朗) 


2013年6月8日 東京新聞朝刊より


2013年6月 7日 (金)

ぜんぜん

 

速報じゃなくなった・・・めもめも。


*【速報】第11回県民健康管理調査について(おしどりマコ)(Daily NO BORDER)


*廃炉費用は誰が負担すべきなのか!? この本質的な議論を避け、将来の電気料金にツケを回そうとする経産省の腹積もり(現代ビジネス)

*原子力と遺伝子組み換え作物が与える影響を映した衝撃のドキュメンタリー 監督に聞く(映画.com)

*アベノミクス「成長戦略」に経産省による「時代錯誤の愚策」(日経ビジネスオンライン)



気になるニュース 89

 

山形の乱は知らなかった・・・
引用書き起こし開始。 

---------------------------------------------------------------------------- 


*これは反則! 参院選で自民が「二股公約」へ 


「公約」の意味があらためて問われている。自民党は参院選の公約で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題について、党本部と沖縄県連が正反対の主張を示しつつある。原発政策やTPP(環太平洋連携協定)でも二股膏薬(ふたまたごうやく)ならぬ「二股公約」がちらつく。政権党にとり、国政選挙は政権運営の審判を受ける機会でもある。公約の二枚舌は政党政治の崩壊といえないか。(出田阿生、中山洋子)


◆沖縄 県連は県外移設 党本部は辺野古移設

「当選後、辺野古容認に転換しないか」

3日、参院沖縄選挙区(改選数1)に自民党公認で出馬予定の社会福祉法人理事長、安里(あさと)政晃氏(45)の会見で、地元記者らはこう念押しした。

安里氏は会見で、米軍普天間飛行場の移設問題について「県外移設」を公約。だが、党総裁の安倍晋三首相は2月の日米首脳会談で、名護市辺野古への早期移設の合意を確認している。

先の質問に対し、安里氏は「ないと断言する」と答えた。首相と安里氏の食い違いは現在、そのまま党本部と沖縄県連の対立を投影している。

党本部が先月まとめた公約原案では移設先が明記されず、「県外移設」という県連側の独自公約を“黙認”する可能性もあるとみられていた。

実際、先の衆院選でも党本部は移設先を明示せず、沖縄の自民候補はすべて「県外移設」を掲げて当選した。2010年の参院選でも、自民公認候補は「県外移設」を掲げて議席を維持した。

しかし、島尻安伊子参院議員と西銘恒三郎衆院議員の2人が当選後に公約を翻し「辺野古移設容認」に転じた。この「裏切り」への県民の憤りは極めて激しいという。

このため、県連は今回の参院選で「『辺野古移設』では到底戦えない」(県連幹部)と読んでいたが、党本部は最近、公約に「辺野古移設」を盛り込む方針に一転。4日に石破茂幹事長から県連側にも伝えられた。

党本部の方針転換の理由として、辺野古の埋め立てに同意していた地元の名護漁協が公約に移転先を明記しなければ、同意を撤回すると政府に伝えたためという観測が流れた。だが、沖縄では「党本部が漁協を使い、県連に揺さぶりをかけた」とみる向きも少なくなく、真相は霧の中だ。

県連の照屋守之幹事長は「県民の支持は『県外』にある。野党から与党になっても、この状況は変わってはいない。普天間から辺野古に移すという日米合意は国同士の約束事。われわれの公約も県民との約束で非常に重い」と苦悩を訴える。

県民はこの状況をどう受け止めているのか。

那覇市在住の公務員男性(46)は「自民県連の『県外』という独自公約は選挙をにらんだリップサービスにすぎない。裏で党本部とどんな算段をしているのか」と不信感を隠さない。

那覇市の60代女性も「『県外』を訴えた国会議員が2人も容認に転じた。二度とこの2人には投票しない」と話す。

米軍基地との共存を望むという北中城村在住の会社員女性(55)も「選挙になるたびに、お芝居を見せられるのには心底うんざり」と嘆いた。

◆原発 安倍政権は「推進」 福島県連は「廃炉」

自民党の参院選公約は今月中旬にもまとめられるようだが、中央と地方の公約が分裂しているのは沖縄だけではない。

原発政策もそうだ。政府が5日まとめた成長戦略の素案では「原子力発電の活用」を掲げ、再稼働に「政府一丸となって最大限取り組む」と宣言した。先の衆院選で「原発依存度を段階的に下げていく」としていたのに半年で方向転換した。

ところが、自民党福島県連では先の衆院選で県内用の公約として掲げた「県内の原発10基を全て廃炉へ」という政策を参院選でも踏襲する。

福島県連の太田光秋政調会長は「県内の廃炉は県民の総意」とし、改選を迎える森雅子消費者担当相も先月、「県内の再稼働は許さない」と語った。だが、「福島だけ脱原発で、他地域は原発推進」などという理屈は成り立つはずもない。

政府が交渉参加を表明したTPPでも、二重公約とまではいえないまでも、緊張感が漂う。

参院山形選挙区(改選数1)では「山形の乱」が起きた。長年自民党を支えてきた山形県農協政治連盟(農政連)は次期参院選で自民候補を推薦せず、現職で反TPP派の舟山康江氏(みどりの風)の推薦を決めた。

地元関係者は「農政連が自民候補を推薦しないのは初めて。先の衆院選で、TPP断固反対を訴えて当選した自民党議員らに裏切られたとの思いが強い」と分析する。

年頭に同県内であったTPP問題の集会では、登壇した自民党衆院議員に「帰れ!」 「辞職するなら今だ」と、罵声が浴びせられたという。

同県内で先日、TPP問題の学習会に参加したジャーナリスト横田一さんは「TPP反対の集まりだったのに、主催にはJAグループ山形や県医師会、県土地改良事業団体連合会など、自民党の支持母体だった組織が名を連ねていた」と話す。

昨年暮れに政権の座を譲った民主党政権も数々の公約を破った。中止するとしていた八ッ場ダムの建設を再開し、鳩山由紀夫元首相は普天間飛行場の県外移設を断念。「政権交代後の4年間は議論すらしない」と公約していた消費税増税すら導入を決めた。

当時、野党だった自民党はこうした民主党の公約破りに集中砲火を浴びせた。その自民党が政権を奪還するや、今度は自らが中央と地方で「二枚舌」を使っている。

政治評論家の森田実さんは「戦後の政治史上、かつてない異常事態を迎えている」と語る。

「政党政治は、国会議員が所属政党の方針に従って行動して初めて成立する。一つの党が中央と地方でバラバラなことを主張し、有権者をだまして当選するなどということは許されない」

森田さんは「沖縄ならば、自民党沖縄県連は独自公約など作らず、『沖縄自民党』という別の党を立ち上げ、自民党と選挙戦を戦うのが筋だ。党本部も県連が方針に従わないのなら、処分して当然」と強調する。

こうした事態がなぜ起きるのか。森田さんは、その一因に小選挙区制を挙げる。複数候補が当選する中選挙区制では、個人の資質が重視されたが、小選挙区制では政権与党を狙う政党同士の「イメージ合戦」になりがち。そのため有権者も公約違反を厳しく問わず、議員も責任を曖昧にする傾向があるという。

「『山形の乱』のように有権者が政党や議員のうそを許さないという姿勢を表に出さないと、政党政治は破綻する」


[デスクメモ]
自民党の二枚舌公約は言語道断だが、この苦し紛れの詐術は沖縄や福島の民の怒りが強いたものだろう。彼らは為政者に侮られ続けた末、お任せ政治を拒んで自立への道を歩みつつある。本土の多数派は板挟みになる。怒りを分かち合うのか、無関心を装い続けるのか。曖昧にできる時間はあまりない。(牧)


2013年6月7日 東京新聞 こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013060702000143.html



気になるニュース 88

 

『権利の主張が強い社会になったので、そこを少し戻そうじゃないかという願いも込めている。』・・・自民まじ怖い。
引用書き起こし開始。 

--------------------------------------------------------------------------


*検証・自民党改憲草案 ──その先に見えるもの 3 


[現行憲法]  
第24条 婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協
力により、維持されなければならない。 
………………………………………………………………………………………………………………………
第99条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義 
務を負ふ。
………………………………………………………………………………………………………………………
  
※現行憲法に緊急事態の条文はなし


[自民党草案] 
第24条 家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。家族は、互いに助け合わなければならない。

2 婚姻は、両性の合意に基づいて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持 
されなければならない。
……………………………………………………………………………………………………………………… 
第99条 3 緊急事態の宣言が発せられた場合には、何人も…国その他公の機関の指示に従わなければならない。
この場合においても、…基本的人権に関する規定は、最大限に尊重されなければならない。
………………………………………………………………………………………………………………………
第102条 全て国民は、この憲法を尊重しなければならない。 

2 国会議員、国務大臣、裁判官その他の公務員は、この憲法を擁護する義務を負う。 
………………………………………………………………………………………………………………………


【護憲派弁護士 伊藤真氏の懸念:家族多様化を否定】 
介護保険や生活保護などの社会保障制度を「家族で支えよう」というスローガンのもと、厳しく制限し、困っている人に行き渡らないようになるのではないか。政府はその一方で、サザエさん一家のような三世代同居家族をモデル家族として、税制上、優遇することも考えられる。独身、事実婚、共働き、シングルマザー、シングルファーザーなど、多様化している家族の姿が否定されはしないだろうか。

【党憲法改正推進本部 船田元・本部長代行の説明:福祉抑制の意図ない】 

家族の規定といっても、事実婚なども含めていろいろな家族の形があるということだ。三世代同居も一つの理想だが、どの家庭もそれを目指せる状況にはない。義務ではなく、人の絆を大切にしようという当然の心構えを示すもので、福祉を抑制する意図などない。
ただ、草案全体を通じ、もう少し自助の心を広めようという思いがあるのは確か。権利の主張が強い社会になったので、そこを少し戻そうじゃないかという願いも込めている。 



◆増えた国民の義務 

自民党の改憲案は、夫婦平等などを定めた憲法24条の冒頭に、新たに家族の規定を設けた。家族を「社会の基礎単位」と位置付け「互いに助け合わなければならない」と明記している。 

自民党は国民向けの説明用冊子で「昨今、家族の絆が薄くなってきていることに鑑みた」と新設の理由を説明。一見、もっともなようだが、もともと24条は戦前、個人より「家」が尊重され、押し込められていた女性の地位向上を願ってつくられた経緯がある。家族規定の新設は、時代によって変化する多様な家族の形に対応するのでなく、逆に昔ながらの家族像への回帰を読み取る向きもある。 

家族の助け合い義務に批判が相次ぐ理由には、国が一定の価値観を押しつけるだけではなく、家族による「自助」を求め、増大する社会保障費を抑制する狙いがあるのではないかという懸念がある。説明用冊子でも「党内議論では、親子の扶養義務も明文規定を置くべきだ、との意見があった」と認めている。 

例えば、介護保険では、今以上に家族で年老いた親の面倒を見ることを求められ、介護サービスを受けられる基準が厳しくなることも考えられる。また、生活保護を申請した場合、別居していても子どもがいれば「家族に扶養義務がある」と、支給を拒否される根拠になる可能性がある。 

自民党案には他にも「日の丸・君が代尊重義務」 「領土・資源確保協力義務」など、義務規定が多く盛り込まれた。現行憲法は勤労、納税、子供に教育を受けさせるという3つの義務を国民に課しているが、伊藤真弁護士によると、自民党案にはさらに10の義務規定が追加されているという。 

自民党内には「憲法に義務規定が少ないことが、戦後の権利優先社会を形成するひとつの要因になった」 「現行憲法は個人主義に偏っている」などの意見が強く、多くの義務規定につながった。 

国民の憲法尊重擁護義務も定めている。憲法は本来、国民の自由と権利を保障するために権力を律する立憲主義のルールで、国民を縛る規範ではない。 

「憲法は権力者を縛る側面もあるが、自由民主主義、基本的な人権が定着した今日、国の理想や形を示すものでもある」。安倍晋三首相の国会答弁からも、憲法を国家の目指す姿を示し、それに向けた国民の義務を明記するものに転換しようという姿勢が見える。(岩崎健太郎) 


2013年6月7日 東京新聞朝刊より


2013年6月 6日 (木)

気になるニュース 87

 

国はそこまでひどいことはしないんじゃ?と思っていた3・11前の俺・・・
引用書き起こし開始。 

---------------------------------------------------------------------------


*検証・自民党改憲草案 ──その先に見えるもの 2 


[現行憲法]  
第13条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公
共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。 
………………………………………………………………………………………………………………………
第19条 思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。 
………………………………………………………………………………………………………………………
第21条 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。 


[自民党草案] 
第13条 全て国民は、人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公益及
び公の秩序に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大限に尊重されなければならない。 
………………………………………………………………………………………………………………………
第19条 思想及び良心の自由は、保障する。

第19条の2 何人も、個人に関する情報を不当に取得し、保有し、又は利用してはならない。 
………………………………………………………………………………………………………………………
第21条 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、保障する。

2 前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結
社
をすることは、認められない。
……………………………………………………………………………………………………………………… 



【護憲派弁護士 伊藤真氏の懸念:脱原発デモ阻止可能】 
毎週金曜夕方に首相官邸前で行われている脱原発デモを警察官が阻止する可能性がある。政府が停止中の原発を再稼働し、原発新設を推進する方針を決めた場合、それに反対する行動は「公の秩序を害する」とみなされる恐れがあるためだ。もし朝鮮半島で戦争が起きたら、午前零時以降のカラオケ店の営業や路上での弾き語りが取り締まりの対象になるかもしれない。インターネットでの意見発信も、常に政府から監視される可能性がある。

【改憲案を作った起草委員 片山さつき参院議員の説明:取り締まる意図ない】 
「公益及び公の秩序」と表現しているのは「公共の福祉」という言葉が抽象的で、人権相互の調整に限って制約しうると読めるからだ。これは古い解釈で、必要かつ合理的な範囲で一定の自由の制限を認めてきた最高裁判決と合わなくなってきている。公の秩序に反国家的行動を取り締まる意図はなく、政府方針と異なるという理由でデモを規制するなんてありえない。抵抗感があるなら「平穏な社会生活」と言い換えてもよいくらいだ。



◆個人の権利より国家 

今の憲法では、法の下の平等や思想・良心の自由など人権が広く認められている。そのよりどころになっているのが「幸福追求権」を定めた13条だ。 

そこには、国民の自由や権利が制約されるのは「公共の福祉」に反する場合に限ると記されている。ある人が自らの人権を主張することにより、他人に迷惑をかけない限り、個人の人権は原則として制限されないという意味だ。 

例えば、自分の家だからといって、四六時中、窓を開けて大音量で音楽を聴いたり、周りが平屋なのに10階建てのビルを勝手に建てたりしたら、近所の人の権利は侵害される。こうした場合は「公共の福祉」に反するとして、一定の制約を受けることもある。 

自民党の改憲草案は、この「公共の福祉」 を 「公益及び公の秩序」と置き換えた。 

自民党は国民向けの説明用冊子で、言葉を変えた理由について「(公共の福祉という言葉の)意味が分かりにくい」と説明。一方で「基本的人権の制約は、人権相互の衝突の場合に限られるものではないことを明らかにした」と認めている。 

「公益」 「公の秩序」は国家、つまり政府が定める政策やルールと解釈できる。表現の変更により、政府の方針が人権より優先されることもあり得ることになる。 

自民党は21条で表現の自由に関して「公益及び公の秩序を害する」ことを目的とした活動は認められないと明示する。日本も批准する多国間条約「国際人権規約」 が 「公の秩序の保護」を理由に表現の自由に制限を課していることを参考にしているが、憲法に明記されれば新たな規制を生み出すことも考えられる。 

特に、国家が外交・安全保障上の危機にさらされている場合は、政府が「公の秩序」の維持を理由に、集会や結社、言論などの表現活動を違憲とみなし、規制の対象にすることが懸念される

個人情報についても「不当に取得し、保有し、利用してはならない」という新たな条文を加えた。守秘義務のある公務員から役所の不祥事などを取材する際、支障が出る恐れもある。(上野実輝彦) 


2013年6月6日 東京新聞朝刊より


気になるニュース 86

 

うさんくさいんだよ日本版NSC・・・
引用書き起こし開始。 

--------------------------------------------------------------------------------


*「007」日本に誕生? 重要情報生かせるか 


日本にもジェームズ・ボンドのようなスパイが誕生する? 安倍政権が、諜報(ちょうほう)活動(インテリジェンス)に関わる専門家の育成に乗り出そうとしている。「国家安全保障会議」(日本版NSC)の創設に合わせ、対外情報の収集能力を高める狙いがあるという。だが、諜報部門の新設に問題はないのか。(上田千秋、小倉貞俊)


「相手国、相手方の内部情報の収集は極めて大事だと思っている」

菅義偉官房長官は5月29日の記者会見で、諜報活動に関わる人材育成の重要性を強調。「専門的、組織的な情報収集の手段や体制のあり方について、研究を深めている」と述べた。

政府高官など特定の地位、立場にいる人物に接触し、自国の利益となる情報を得る諜報活動は、ヒューミントと呼ばれる。政府が念頭に置いている諜報活動もこのヒューミントで、一般的なイメージの「スパイ」とは異なり、人とのつながりを重視した合法的なものだという。

日本には、米国の中央情報局(CIA)や、英国の秘密情報部(SIS)のような対外的な諜報活動を行う専門組織はない。

国内の情報の収集は、警察や公安調査庁が担う。内閣官房に置かれている内閣情報調査室(内調)は、内閣の施策に関する情報の収集・分析に当たるセクションで、国内、国際、経済の各部門に分かれる。主に扱うのは公開情報が中心で、人員もあまり多くないとされる。検討されているヒューミントの専門部署はこの内調に設置される可能性がある。

ヒューミントの必要性を指摘する意見は、日本版NSCの有識者会議でも出ていたという。

安倍政権は、外交・安全保障政策の司令塔と位置付ける日本版NSCの創設を目指している。首相と関係3閣僚による「4大臣会合」を常設し情報を共有化。事務局として数十人規模の「国家安全保障局」を内閣官房に置きサポートする。近く関連法案を閣議決定し、国会に提出。秋の臨時国会での成立を目指している。

海外での日本の情報収集能力の低さは、かねて指摘されてきた。今年1月に起きたアルジェリア人質事件や、2003年のイラク戦争の際には、日本政府は現地の情報を得られなかった。

日本政府はイラク戦争で、米英両国への支持を同盟国の中で真っ先に表明。大量破壊兵器を隠し持っていることが戦争の大義名分だったが、後に情報は誤りだったことが判明した。

ヒューミントの重要性は、第1次安倍内閣が設置した「情報機能強化検討会議」が08年にまとめた報告書の中で言及していた。

報告書では「情報収集の対象国や組織は閉鎖的で、内部情報の入手が困難」と課題を指摘。「質の高い情報を収集するため、研修強化や知識、経験の蓄積を通じて体外人的情報収集に携わる専門家の育成」を求めている。

外交ジャーナリストの手嶋龍一氏は「イラク戦争の誤りは、日本にヒューミントがないことのツケが回った結果だった」とヒューミントの重要性を強調。「日本では、情報が入ってきたとしてもそれを分析し、国家に役立てるような例はないに等しい。主要国(G8)の中で、正式な対外情報機関を持っていないのは日本だけ。そんな経済大国はない」と専門組織の必要性を指摘した。

日本経済大の菅沢喜男教授(インテリジェンスマネジメント)も「新聞やテレビのニュースなどオープンになっている情報ももちろんあるが、最終的にその情報が正しいかどうかの確証は、人間から得るしかない。外交関係の中でヒューミントは極めて重要」と唱える。

安倍政権の目指すヒューミント部門に問題点はないのか。

◆諜報防諜混在 「ナンセンス」

インテリジェンスに詳しい元外務省主任分析官で作家の佐藤優氏は、「ヒューミント部門の位置付けがあいまいで、有効に機能するとは思えない」と話す。

インテリジェンスには2種類ある。一つは、自国内で他国への情報漏えいを防ぐカウンターインテリジェンス(防諜)で公安警察などが担当している。もう一つは、他国が隠している情報を入手するポジティブインテリジェンス(対外諜報)で、主に外交官が担う。

「そもそも、内調の本来の役割は防諜であり、ヒューミントは対外諜報だ。米国のFBIとCIAのように、各国ではどこも防諜と対外諜報は別々の期間が受け持っている。複雑な業務を一緒に内調で担当するのはナンセンスだ」

さらに佐藤氏は専門家の育成にも疑問を投げかける。「一定レベルの語学を習得するには、海外研修も含め数年はかかる。加えて洞察力や記憶力など、必要不可欠な資質はそう簡単に伸ばせるものではなく、困難」とみる。

東京工科大の落合浩太郎准教授(安全保障・インテリジェンス研究)は「これまで、内調をはじめとする日本のインテリジェンス機関はうまく機能していなかった。そうした検証をしないままに予算やポストを増やしてしまえば、省庁を太らせるだけだ」と危惧する。

落合氏によると、内調の職員約200人のうち、生え抜きのプロパー職員は半数。ほかは、外務省や警察庁などからの出向組だ。内調トップの内閣情報官は警察庁から、ナンバー2の次長は外務省などからと、幹部ポストは基本的に出向組で独占している。数年で出身官庁に戻っていくため、専門的な幹部がいない状況にあるという。

警察庁と外務省の縄張り争いも激しいとされる。佐藤氏は「まともな対外インテリジェンス機関をつくりたいなら、縄張り争いにこだわらずに全ての官庁を視野に入れ、現時点で最も活躍できる優れた人物を連れてくるべきだ」と話した。

落合氏はこう強調した。「どんなに貴重な情報を入手できたところで、結局は時の政権がその情報を生かせなければ意味がない。『仏作って魂入れず』だ。政権の見識が問われるだろう」


[デスクメモ]
映画の中のスパイは、女にもててクールでかっこいい。本物のスパイは地味にこつこつと情報を集めているのだろう。実際は表になっている情報の分析が大半だと聞く。国際政治の場で情報戦がし烈なことは理解できる。だけど、違法な盗聴や侵入などに手を染めることはないのか。不安は残る。(国)


2013年6月6日 東京新聞 こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013060602000168.html



気になるニュース 85

 

書き起こすのに迷うレイアウトだからweb記事で読めるようにしてほしい・・・
引用書き起こし開始。 

------------------------------------------------------------------------------ 


*検証・自民党改憲草案 ──その先に見えるもの 1 


憲法の将来を決める岐路に立たされている。夏の参院選で改憲勢力が大きく躍進すれば、最大与党である自民党の草案を軸にした改憲が現実味を帯びてくる。そうなったら日本はどんな国になるのか─。護憲派弁護士の伊藤真さんが懸念する社会の姿を紹介しながら、自民党改憲草案を検証する。 


[現行憲法]  
第2章 戦争の放棄
………………………………………………………………………………………………………………………
第9条 日本国民は…国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段
としては、永久にこれを放棄する。
………………………………………………………………………………………………………………………
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
………………………………………………………………………………………………………………………
  
※現行憲法に第9条の2はなし


[自民党草案]
第2章 安全保障
………………………………………………………………………………………………………………………
第9条(平和主義)
日本国民は…国権の発動としての戦争を放棄し、武力による威嚇及び武力の行使は、国際紛争を解決する手段
としては
用いない。
………………………………………………………………………………………………………………………
2 前項の 規定定は、自衛権の発動を妨げるものではない。
………………………………………………………………………………………………………………………
第9条の2(国防軍)
我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を保
持する。

…………………………………………………………………………………………………………………………
3 国防軍は…法律の定めるところにより、国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活
動及び公の秩序を維持し、又は国民の生命若しくは自由を守るための活動を行うことができる。




【伊藤真弁護士の懸念:ディズニーランドにも監視カメラ】
観光客や家族連れでにぎわう東京ディズニーランドのいたるところで、監視カメラの目が光っているような社会になる。米国を中心とする多国籍軍が派遣された場合、日本も参戦できるようになり、そうなれば、海外の過激派組織が日本を標的に加えるためだ。日本の国防関連予算は急増、その分、医療や年金などの社会保障費が削られる可能性もある。財源確保のため、消費税が天井知らずに上がるかもしれない。
  
いとう・まこと 1958年、東京都生まれ。法律家の育成を目指す「伊藤塾」塾長。日本弁護士連合会憲法委員会副委員長。

【中谷元・起草委員長の説明:テロの心配 高まらない】
在日米軍がいるからテロの標的になるという人がいるが、果たしてそうか。それと同じで国防軍を持ったことで、本当にテロの標的になるのか。今でも警察を中心にテロの被害が起こらないよう取り組んでいる。状況が変わるものではない。
国防軍の海外派遣が誤った判断なら、その後の選挙で政権交代させることもできる。憲法解釈の変更を重ねて自衛隊の任務をずるずる拡大した場合、かえって国内外の憲法への不信感を増長させる。



◆海外派兵 消えた歯止め

日本の平和主義を象徴する憲法9条は「戦争の放棄」 「戦力の不保持」 「交戦権の否認」を明記。そのまま読めば自衛隊は「違憲」になる。政府は海外で武力を行使することは認められないが、自国への攻撃を防ぐために戦うことはできると解釈。自衛隊が持つのは「戦力」でなく「自衛力」と説明し、合憲と位置付けてきた。

自民党が改憲草案で「国防軍の保持」にこだわるのは、こうした苦しい説明を解消する狙いがある。

矛盾を抱えながらも、9条は日本が専守防衛に徹し、海外に侵攻するような武器を持つことを抑制してきた。戦闘に巻き込まれる恐れのある海外の戦地に自衛隊を派遣しない歯止めになっている。

政府はそれにもかかわらず、1991年にペルシャ湾で機雷を除去するため海上自衛隊の掃海艇を派遣したのを皮切りに、海外活動をなし崩し的に拡大。2004年には、戦闘の続くイラクに陸上自衛隊の部隊を送った。派遣先のサマワを「非戦闘地域」と位置付け押し切った。憲法の歯止めは揺らいでいる。

自民党案は曲がりなりにも残ってきた歯止めを完全に外してしまう。9条から「戦力の不保持」 と 「交戦権の否認」は削除。「戦争の放棄」は残すが、同盟国への攻撃に日本が反撃することも含め「自衛権の発動」を防げないという条文を加えた。

自民党案は、時の政権が「自衛権の発動」と判断すれば、戦争もできることになる。戦争の大義が施政者に都合よく解釈されてきたことは、歴史が証明している。日本維新の会の石原慎太郎共同代表は今でも、先の大戦を「自衛のためだった」と主張している。

国防軍は「国際的に協調して行われる活動」にも参加できると規定。現在は禁じられている多国籍軍への戦闘参加も可能になる。そうなれば、確かに攻撃された国やテロ組織から狙われる可能性は高まる。国防や治安維持に費用がかさみ、国民にしわ寄せが及ぶことも否定はできない。(生島章弘)


2013年6月5日 東京新聞朝刊より



2013年6月 5日 (水)

気になるニュース 84

 

機構って・・・
引用書き起こし開始。 

-------------------------------------------------------------------- 


*06年、原子力機構が最終処分地調査 


日本原子力研究開発機構(原子力機構)は2006年、高レベル放射性廃棄物の最終処分地選定に向け、岩手県遠野市に調査に入っていた。地元行政区長から機構などの強引な手法を知らされ、調査を打ち切らせた本田敏秋市長(65)は「あれでは地域の信頼は得られない」と振り返る。 


◆「億の金入る」 区長訪ね補償話/岩手・遠野 

原子力機構が調査した同市附馬牛(つきもうし)町地区は北上山地・薬師岳のふもとで、市中心部の北約20キロ。開拓民らが切り開いた農地や国有林が広がる「大野平」では、ボーリング調査も予定されていた。

当時、附馬牛第7区長だった農業佐々木清茂さん(76)は夏から秋にかけ4回ほど、原子力機構の職員ら数人の訪問を受けた。

「この辺じゃ見掛けないスーツ姿だった。毎回、おいしい菓子折りを持ってきた。雑談と難しい話だった気がする」

4回目の訪問は11月。機構職員が最終処分場のパンフレットを持参、「調査の結果、大野平が一番適している。土地を売るにしても貸すにしても億単位のお金が出る」と説明していったという。 


地区では夏から秋にかけ、作業着を着た数人の男たちが何度も目撃されていた。住民が声をかけると決まって「測量をしている。県と市の許可を取っている」と説明した。


佐々木さんが4回目の訪問を受けたころ、第5区長だった菊池由明さん(78)も原子力機構職員の訪問を受けた。菊池さんは「最終処分場の話は出なかった。ただ、置いていったパンフレットの一部にそのことが書かれていた」と振り返る。

訪問を受けた区長たちが同年11月、本田市長を訪ね、機構職員らの動きを伝えた。市は正式に許可していない最終処分地調査だと判断。本田市長は調査の中止を要請し、機構は大野平のボーリング調査を見合わせた。

本田市長は現在も「いつ勝手に候補地にされるか分からない。処分地調査には断固反対していく」と強調する。

機構側は「調査した遠野市で、地方の方々に高レベル放射性廃棄物の最終処分地選定に関わることや金銭補償の説明をした事実はない」と話している。


2013年6月5日 東京新聞朝刊 こちら特報部:話題の発掘より



気になるニュース 83

 

恥ずかしいことだ・・・
引用書き起こし開始。 

----------------------------------------------------------------------- 


*国連で日本代表 「笑うな、黙れ」 


日本政府が従軍慰安婦問題で非難された国連の拷問禁止委員会で先月22日、ある珍事が起きていた。日本政府を代表する外務省の上田秀明・人権人道担当大使が、同委員会の審査会で「笑うな、シャラップ(黙れ)!」と叫び、参加者を凍り付かせたのだ。何があったのか。(出田阿生) 


◆「日本は人権先進国」に苦笑広がり 

「上田大使が怒鳴った後、会場全体がびっくりして、シーンと静まり返った。すごく居丈高な印象だった。日本政府を代表する人なのに…」 

日本弁護士連合会の代表団の一員として、スイス・ジュネーヴで開かれた拷問禁止委員会を傍聴していた小池振一郎弁護士はこう振り返る。 

同委員会は残酷で非人道的な扱い・刑罰を禁ずる国連の「拷問等禁止条約」が守られているかを調べる国際人権機関。10人の委員が数年に一度、各国を審査する。日本は1999年に加入し、先月21、22の両日、6年ぶり2回目の審査を受けた。 

小池弁護士によると、上田大使の発言の引き金となったのは「(日本の刑事司法が)中世のようだ」としたアフリカ・モーリシャス共和国のドマー委員の発言だった。 

前回審査でも、日本は代用監獄制度などの冤罪(えんざい)を生む温床を改善するよう委員会から勧告されていた。今回も複数の委員から質問が相次ぎ、ドマー委員は「自白に頼りすぎでは。中世の名残だ。日本の刑事手続きを国際水準に合わせる必要がある」と指摘した。 

この後、あいさつに立った上田大使は「先ほど『中世だ』という発言があったが、日本は世界一の人権先進国だ」と強調。直後に誇張しすぎたと思ったのか「先進国のひとつ」と言い直した。「これを聞いて、会場には静かな苦笑が広がった」(小池弁護士)。すると、上田大使は突然、「なぜ笑うんだ、笑うな、シャラップ、シャラップ!」と叫んだという。 

「日本人のちょっとヘンな英語」などの著書がある英会話学校経営デイビッド・セインさんは「『シャラップ』は主に大人が子どもをしかるときか、幼児が使う。大人は口げんかでもあまり使わない。だから、大使の言葉にみんなびっくりしたのは分かる」と話す。 

セインさんによると、「黙れ!」というより、「てめえ、黙りやがれ!」というような強いニュアンスがあり、「知的な表現とは言えない」。公式の場の発言としては不適切に違いない。 

ちなみに上田大使は元外務省職員で、ポーランドやオーストラリア大使を歴任。「国際社会協力部長時代に人権分野を扱った経歴もあって、2008年に二代目の人権人道担当大使に任命された」(外務省人権人道課の担当者)という。 

「国連の委員会の意義は、各国政府と委員が建設的な対話をすること。日本はその意義も分からない国なのか、と思われたのではないか」と小池弁護士は懸念する。 

「アフリカの国」を意識したとすれば、横浜市内で開催されたアフリカ開発会議で、安倍晋三首相が「援助対象ではなく、対等なパートナー」とアフリカ諸国を持ち上げた言葉もむなしい。 

橋下徹大阪市長、安倍首相、そして「イスラム諸国はけんかばかり」とオリンピック招致に絡んで発言した猪瀬直樹東京都知事…。海外からの「稚拙な国」という印象を確信させかねない発言がまた飛び出した。 


2013年6月5日 東京新聞朝刊 こちら特報部:ニュースの追跡より 

2013年6月 4日 (火)

おっと

 

読むの忘れた。めもめも。


*東電会見に「マコちゃんは適当なとこでカット」のメモが(おしどりマコ)(Daily NO BORDER)

*あのJヴィレッジは?福島原発20キロ圏内のいま(東洋経済オンライン)

*古くて新しい「署名の力」 マイノリティの声に企業はどう対応するか(日経ビジネスオンライン)


気になるニュース 82

 

同じ穴の・・・。
引用書き起こし開始。 

--------------------------------------------------------------------- 


*「慰安婦」「侵略」で安倍首相と橋下市長はどこが違うのか 


一連の慰安婦発言で、「火だるま」になった大阪市の橋下徹市長。類焼を避けたいためか、小野寺五典防衛相は1日、アジア安全保障会議の講演で「安倍政権はそのような野党党首(橋下氏)の発言や歴史認識にくみしない」と強調した。しかし、「侵略」や「慰安婦」をめぐる考えで、現政権を率いる安倍晋三首相と橋下氏の間に、それほどの隔たりはあるのだろうか。検証してみた。(小倉貞俊、佐藤圭)


「(一連の橋下発言は)私、安倍内閣、自民党の立場とは全く違うとはっきり申し上げたい」

「(自民党は歴史認識では)二枚舌だ」

前者は先月15日の参院予算委員会での安倍首相の答弁、後者は26日の民放テレビ番組での橋下市長の発言だ。

今回の問題が起きるまで、2人の関係は良好に映った。安倍氏は昨年9月の総裁選で橋下氏が現在、共同代表を務める「維新」との関係をアピールして存在感を高めた。その後も改憲パートナーの橋下氏との接触を繰り返してきた経緯がある。

だが、橋下氏は現在、「『日韓基本条約で法的に解決済み』と言っていることの方が、元慰安婦を傷つけている」 「歴史問題を曖昧にしていることが一番の問題」と、安倍氏や自民党へのいら立ちを隠さない。

たしかに橋下氏の心情は分からなくもない。元来、慰安婦問題で国内外を騒がせてきたのは自民党であり、その中心人物が安倍氏だからだ。

2月には、旧日本軍の従軍慰安婦問題への関与と強制性を認めて謝罪した1993年の「河野洋平官房長官談話」の見直しに一時、前向きな姿勢を示した。4月には、大戦中、アジアの人々に損害と苦痛を与えたとした95年の「村山富市首相談話」についても「(安倍政権として)そのまま継承しているわけではない」と発言している。

それこそ安倍氏の政治活動は、歴史認識問題を抜きには語れない。

◆政局デビュー 戦後決議攻防

安倍氏の政局デビューは、村山談話を先取りした「戦後50年決議」をめぐる攻防だった。95年の決議案採択の際、衆院本会議を50人以上の自民党議員とともに欠席。当時、衆院1期目の安倍氏は反対派議連の事務局長代理を務めた。

97年には、故・中川昭一氏らと「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」を結成し、事務局長に就任。従軍慰安婦問題にまつわる歴史教科書の記述や河野談話への攻撃を始めた。

従軍慰安婦問題を裁く民衆法定を扱ったNHK番組の改変問題でも注目を集めた。2001年の放送前、NHK幹部が当時官房副長官の安倍氏と面会していたが、これを朝日新聞が05年、安倍氏らが「NHK幹部に『圧力』」と報道。安倍氏らが「捏造(ねつぞう)だ」と反発する事態に発展した。

首相になってからも歴史認識問題重視の姿勢は変わらなかった。06年の第1次安倍政権発足当初こそ、村山、河野両談話を継承する考えを示していた。ところが、07年3月、慰安婦徴用について「強制性を裏付ける証拠はなかった」と持論を展開。直後には、これを追認する形の政府答弁書を閣議決定した。

橋下氏が、安倍氏の本質を隠す役割を果たしている。性奴隷の問題をごまかしたり、元慰安婦には謝罪しないが、米国に対してはペコペコする姿勢もそっくりだ」

「『拉致』異論」などの著書がある評論家の太田昌国氏は先月末、都内での講演でそう語った。

橋下氏の慰安婦発言は安倍氏の言動がベースになっている。橋下氏が「(強制連行の)証拠はない」と主張する根拠は、前出の政府答弁書だ。

慰安婦問題は本人の意思に反して連行する「強制連行」、慰安所で無理やり働かせる「強制使役」の双方の意味で糾弾されてきた。国際的には、強制連行の有無は決定的な問題ではない。強制使役だけで十分に「性奴隷」と判断される。

だが、安倍氏も橋下氏も、旧日本軍が植民地下の朝鮮半島で組織的に女性たちを「略取(暴行や脅迫などにより身をさらうこと)」したケースに対象を絞り込んでいる。政府答弁書もこれを裏付ける「資料がない」と言っているにすぎない。

前回の安倍政権時、安倍氏の「強制性を裏付ける証拠はなかった」という発言は、米国の怒りを買った。慌てた安倍氏は訪米時、ブッシュ大統領らに元慰安婦への「謝罪」の意を表明したが、元慰安婦に直接謝ることはなかった。結局、米下院は日本の首相が公式に謝罪するよう求める決議を採択。これが安倍氏退陣の一因となった。

太田氏は「北朝鮮による拉致という国家犯罪を厳しく追及しながら、旧日本軍の人権侵害を低く見せかけようとする姿勢も米国には理解しにくかった」と説明する。

さらに「自分の責任を問われると、歴史家などに判断を丸投げする」点も似ている。橋下氏は、慰安婦問題などは「歴史家が議論することだ」と発言したが、安倍氏も国会で河野談話について「歴史の事実は学者が検討する」と答弁した。

NHK番組改変問題の際、同番組のプロデューサーを務めた永田浩三武蔵大教授(メディア社会学)も「安倍氏と橋下氏の歴史認識は同質のものといってよい」と話す。

「当時、NHK幹部から聞いた安倍氏側の主張は『日本人だけがやっていたわけではない、文書による証拠がない、強制性がない』だった。こうした論旨は、いまの橋下氏の主張と重なる」

永田教授は「共通するのは『どの国もやったのだから、日本だけ批判されるのはおかしい』という主張だ。だが、どの国も自らの過ちは時間をかけながら総括してきた。ドイツも『ナチスのホロコーストはなかった』とは言わない」と語る。

「戦時下の性暴力を根絶するのは難しい。だからこそ、公人としてはそれらを廃絶していくことをまず訴えるべきだ」

作家の保阪正康氏も「両者の性質は同じ」と断言する。とりわけ「歴史認識を政治的なツールとして利用し、結論ありきで語っていること。河野談話や村山談話など、時の政権が真剣に向き合った歴史解釈の積み重ねを一切無視している点」が共通項だと分析する。

さらに保阪氏は安倍、橋下両氏に相通じる歴史認識は、同時に2人がともに抱く国の将来的なイメージと表裏の関係にあると警鐘を鳴らす。

「新しい国権主義が台頭している。例えば、国民総背番号(マイナンバー)制といった国が国民一人一人の教育から生活まで管理する仕組みだ。こうしたシステムを実現するには、戦後、積み上げてきた歴史解釈が邪魔になるのだろう」


[デスクメモ]
橋下氏は記事通りだが、ヘイトスピーチで注目の「在特会」と首相はどうか。首相は国会で在特会を批判したが、当の在特会は「応援する政治家が言いたい事を言えるようにこちらから世論作りを仕掛けて行く」(ホームページで副会長)という。ラブコールは熱烈だ。果たして、片思いか相思相愛か。(牧)


2013年6月4日 東京新聞 こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013060402000163.html



気になるニュース 81

 

居酒屋も飲み屋じゃん・・・
引用書き起こし開始。 

------------------------------------------------------------------------


*沖縄米兵 飲酒を一部解禁 


沖縄に駐在する米軍人を対象とした基地外での飲酒禁止令が一部解禁になった。「アルコールドリンク2杯まで」はOKという。禁止は昨年12月から始まったが、米兵の飲酒にまつわる事件、事故は後を絶たない。なぜ、今、緩和なのか。2杯の意味は何なのか。(荒井六貴)


◆2杯って何?なぜ今?

「どうして今、緩和したのか。よく分からない」。沖縄県基地対策課の運天修課長は、疑問を口にした。県には今月1日、米軍からメールがあり、そこには「レストランなどでの食事の際、2杯程度のドリンクを認める」と記されていたという。

基地外での飲酒が禁止されたのは、海軍兵2人が昨年10月、集団強姦致傷容疑で逮捕された事件が発端だった。

在日米軍に対する批判が高まり、在日米軍はすべての米軍人約4万人を対象に、夜間(午後11時~翌日午前5時)の外出を禁止した。その後も、沖縄では米兵が絡んだ事件、事故が続発したため、12月、今度は自宅を除く基地外での飲酒を全面禁止にした。酒に酔った状態で外へ出歩かないよう日没後にゲートで抜き打ち飲酒検査も開始した。

米軍が5月31日に出した指針では、レストランなどでの夕食時に午後6時から10時までの間に2杯までに限り認めると記載。米軍が公表した文書では「隊員の生活の質向上を目的とし、数多くの隊員が継続して地域社会への価値ある貢献をすることができる」とも記されており、米兵のストレス解消と、地元飲食店にお金を落とすという経済定な側面が理由のように読める。

在日米軍司令部の広報課は「大多数の隊員がちゃんとした行動を取れていると判断した。バーとかではなく、レストランや居酒屋形式の店で、ビールなどのアルコールドリンクを2杯飲めるということだ」と説明する。ただ、2杯を限度とした根拠は、明らかにしていない。

◆4カ月で10人逮捕

夜間外出禁止令が出た昨年10月からの約4カ月間だけでも、沖縄県警が逮捕した米軍人や軍属は10人。夜間に発生した事件や飲酒絡みの事件、事故が多い。

飲酒禁止が緩和された後の今月2日も、米軍嘉手納基地所属の空軍兵長が未明、酒に酔って駐車していた車をたたき壊したとして、器物損壊容疑で現行犯逮捕された。「自宅で缶ビール7~10本と、水割り10杯程度を飲んだ」と供述しているという。

夜間外出禁止さえ、守られていないのに、「2杯」を守ることができるのか。

車を壊された材木店経営の男性(48)は「ストレス解消を目的に飲むのだろうが、2杯だけ飲んでガマンするのは、逆につらいのではないか」と懐疑的だ。嘉手納基地近くで約100が軒を連ねる沖縄市センター商店街振興組合の担当者は「米兵相手の飲食店からは禁酒を緩めてほしいという要望はある。でも、大半の人は禁酒のままでいいと思っている。ドリンク2杯というが、店をはしごしたら、誰が監視するのか」とあきれる。

沖縄国際大の佐藤学教授(政治学)は「事件、事故が続いているのに緩和するというのは、理解できない。米軍自体も、禁酒しても一向に規律が守られず、悩んでいるのではないか。また事件が起こり、規制するという繰り返しになるのでは」と話した。


2013年6月4日 東京新聞朝刊 こちら特報部:ニュースの追跡より



気になるニュース 80

 

『調査報告 チェルノブイリ被害の全貌』(岩波書店)とあわせて気になる1冊。
引用書き起こし開始。 

---------------------------------------------------------------------


*チェルノブイリ被害今も ベラルーシ政府報告書を邦訳 


1986年のチェルノブイリ原発事故で大きな被害を受けたベラルーシの政府報告書が初めて邦訳された。監修したNPO法人日本ベラルーシ友好協会(秋田市)の佐々木正光事務局長(63)は「日本はチェルノブイリ事故からもっと真摯(しんし)に学ぶべきだ」と話す。(中山洋子)


チェルノブイリ原発があるのは、隣接する旧ソ連のウクライナだったが、ベラルーシは国土の約23%が高濃度に汚染され最大の被害国となった。ベラルーシ政府の報告書は、事故から25年目の節目にあたる2011年1月にまとめられた。汚染の実態や健康被害、経済的な損失などを最新のデータとともに詳しく紹介している。

例えば、950万人以上を対象とした甲状腺被ばくの調査では、甲状腺がんの発症率が成人で6倍以上に増加していた。子どもは事故の10年後がピークで、事故のあった86年の39倍に増えていた。

被ばく低減のための国の施策も詳述。汚染地域には10年時点で114万人が住むが、健康診断や医療費は無料。国内の非汚染地域に整備された療養施設では、今も年間約6万人の子どもたちを受け入れている。

佐々木氏は報告書について「25年を経ても、いまだに分からないことが多いことが分かる」と話す。「かつてチェルノブイリ事故は、旧ソ連の安全体制が不備だったから起きたかのように言われたことがあった。その慢心が福島事故後も続いていないか。日本が学ぶことは多いはずだ」

「チェルノブイリ原発事故 ベラルーシ政府報告書」(産学社)は189ページ、2500円(税別)。6日午後6時から東京・丸の内で、駐日大使らによる刊行記念シンポジウムもある。要予約。問い合わせは産学社=電03(6272)9313=へ。


2013年6月4日 東京新聞朝刊 こちら特報部:話題の発掘より



2013年6月 3日 (月)

気になるニュース 79

 

よく知らない事件だけど記事を読んだら気になったので・・・
引用書き起こし開始。 

------------------------------------------------------------------------------


*陸山会事件虚偽報告書 元検事に「不起訴不当」 


小沢一郎元民主党代表が強制起訴され無罪となった陸山会事件の捜査で、虚偽の報告書を作成した東京地検特捜部の元検事(46)について、東京第一検察審査会は4月、「不起訴不当」と議決した。「起訴相当」ではなかった点について、市民団体は検察審査会で審査補助員を務めた元検察幹部の「ヤメ検」弁護士の影響を疑い、推薦した東京弁護士会に批判の声を上げている。(小坂井文彦)


「元検察幹部が、検察不祥事の事件で法的な助言をする審査補助員を務めるのはおかしい」

市民団体「健全な法治国家のために声をあげる市民の会」代表の八木啓代(のぶよ)さんはこう話す。

まず事実関係をおさらいすると―。小沢氏(現・生活の党代表)は資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる収支報告書虚偽記入事件で、政治資金規正法違反罪で強制起訴された。元検事による虚偽の捜査報告書作成は2011年12月、その公判で発覚した。報告書には、元私設秘書の石川知裕前衆院議員が取り調べで隠し録音をした内容と著しく異なる内容が記載されていた。

市民の会は、元検事を虚偽有印公文書作成などの罪で刑事告発。最高裁が12年6月に不起訴とし、検察審査会に審査を申し立てた。今回の議決は「意図を持って改ざん」と踏み込みつつも、強制起訴につながる「起訴相当」ではなかった。検察はあらためて元検事の起訴または不起訴を決めることになるが、最高検は再び不起訴にし、幕引きするとみられている。

だが審査補助員は「ヤメ検」弁護士だった。東京高検公安部長や最高検検事を務めた元検察幹部で、最後は懲戒処分となり辞職した。新潟地検検事正だった1998年、妻の遺産相続の申告漏れを指摘した国税当局に対して抗議文を送付。「私的な問題に、検察官の地位を不当に利用したとの批判を受けかねない」というのが懲戒理由だ。

八木さんは「当時、免職にならなかったことに恩義を感じているかも。審査で検察の肩を持ち、審査員の判断を誘導した可能性もある」と疑う。

審査補助員はどんな役割を果たすのか。2009年5月から検察審査会が2回続けて起訴相当と議決すると、不起訴事件も強制起訴される制度に変更。起訴権限の付与に当たり、事務局が重要と判断した事件の審査では、弁護士を審査補助員に就けることになった。

審査補助員は審査員の質問に答えるだけで、議決には参加できない。それでも、一定の方向に誘導できるのか。

審査員経験のあるフリーライターの小松克彦さんは「ある程度はできると思う」と続ける。審査補助員が参加した審査の経験はないものの、通常の審査でも検察審査会の事務員が補助を務めるという。

「事務員は裁判所の書記経験者。『書類にこうあります』とか、判例や別の事件で起訴された例を説明する。それで流される審査員もいる」

起訴相当の議決には、審査員11人中、8人の賛成が必要だ。4人が躊躇(ちゅうちょ)して反対すれば、不起訴不当になる。小松さんは「人を裁判に導くかもしれないのだから、優秀な人の判断に従おうと思う人もいますよ」。

審査はどうだったのか。元検察幹部の「ヤメ検」弁護士は取材に「法律に守秘義務が書いてあって何も答えられない」としか話さなかった。

鳩山由紀夫元首相の資金管理団体をめぐる偽装献金事件の不起訴審査で、審査補助員を務めた神洋明弁護士は「元検事による虚偽の捜査報告書作成事件は、政治的な意味合いを持っている。検事正まで務めた人が、審査補助員をしたことが公正か、議論になって当然だ」と言う。

最高裁広報課によると、制度開始から11年末までに審査補助員を務めたのは79人。神氏は「自分の発言が法律家の意見として、何らかの影響を与えていないか、みな苦労している。仕方によって誘導はあり得なくない」と話した。

元検事の山本憲光弁護士は「ヤメ検」弁護士について、「処分は昔の話で、検察に借りがあるわけではない。審査への影響はなかったのでは」とみる。「人権派と呼ばれる弁護士の方が、偏りを疑われる可能性もある。刑事事件に詳しい検察出身者に審査補助員を任せることは悪くない。ただ、この人物を推薦した東京弁護士会は経歴を調べなかったのだろう」

法律に決まりはないが、検察審査会事務局が審査補助員が必要と判断すると、地元の弁護士会に弁護士の推薦を依頼する。東京では、東京、第一東京、第二東京の3弁護士会が持ち回りで依頼を受ける。今回、「ヤメ検」弁護士を推薦したのは東京弁護士会だった。1893(明治26)年に設立され、約7000人の弁護士が会員となる日本最大の弁護士会だ。

会員の山下幸夫弁護士は「公正を疑われるような人をわざわざ推薦したこと自体が間違い」と批判した。山下氏は毎年末、審査補助員の研修で講師を務めている。

審査補助員の対応が疑われたケースは以前にもある。小沢氏の一度目の「起訴相当」を議決した東京第五検察審査会の審査補助員は自民党幹部と親しい弁護士だった。推薦したのは同様に東京弁護士会。この弁護士が補助して作成された議決書には「絶対権力者である小沢氏」 「市民目線からは許し難い」など感情的な文言が並んだ。この弁護士は事務所を通じ、「取材はお断りしている」と回答した。

前出の市民の会は、東京弁護士会に、審査補助員の推薦基準を質問したところ、「適切かつ公正に手続きをしている」としか回答しなかった。再度、選考過程の説明を求めたが、審査補助員候補者推薦名簿の会員数が「138名」としただけで、「弁護士自治にもかかわる」と拒否された。

「こちら特報部」は東京弁護士会に非公開の理由を尋ねたが、検察審査会を担当する木田卓寿副会長が「弁護士会にはいろいろな推薦依頼が来るが、どのように決めているか対外的にお話ししていない」と答えた。

東京弁護士会は、外部だけでなく、内部にも選考過程を公開していない。会員の山下氏は「透明性を求められているのに、誰が人選をしているかも分からない。弁護士の不祥事も続いており、市民から批判を浴びる」と心配する。

他の弁護士会はどうか。大阪弁護士会の小林正啓弁護士によると、同会では依頼を受けた推薦委員会が、犯罪被害者委員会に諮問し、事件ごとにふさわしい審査補助員を選ぶという。

札幌弁護士会の猪野亨弁護士は「東京弁護士会の態度はおかしい。弁護士自治は国家権力の介入を拒絶するもので、市民からの質問を拒否する理由にならない。市民から弁護士に自治は不要だと言われかねない」と危惧を口にした。


[デスクメモ]
ヤメ検とは検察官OBで、主に弁護士で活動する人を呼ぶ。特捜部などでらつ腕を振るい、退官後は大型事件の弁護で登場し、時に古巣と戦ったり、一部に不祥事絡みで転落する人も。少し嫌みなニュアンスがあり当事者は迷惑だろうが、「正義」よりも「権力」の番人だったという庶民の思いもある。(呂)


2013年6月3日 東京新聞 こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013060302000119.html



気になるニュース 78

 

こんな噺家さんがいたのか・・・
引用書き起こし開始。 

--------------------------------------------------------------------------


*処分場ない オチつかない 


落語家の三遊亭京楽さん(49)は、放射能の怖さや被災地の苦しみをテーマにした「原発落語」を作り、被災地などで上演している。「被災地の人はものすごいストレスを抱え、笑うこともできない状態」。落語をきっかけに笑顔を取り戻してほしいとの願いを込める。(原尚子)


新作の原発落語「南相馬市のニャーとブーの大冒険」では、ネコのニャーとブタのブーが、福島県南相馬市から山を越えて福島市に逃げようとする。「南相馬市は炭で栄えた町。この地域とかけて炭屋さんの大売り出しと解く。その心は、すみやすかった」。テンポよく進む物語の中で被災地の苦しみを表現する。

京楽さんは1995年の阪神淡路大震災の際に「防災落語」3部作を創作し、神戸市で何度も上演した。2011年3月の東日本大震災後も、4月末から宮城県石巻市、気仙沼市、福島県いわき市など被災地の十数カ所を訪問。初めは一様に表情がこわばっていたという。

「皆さんが最初から来てもらいたいと思っているわけではないですから。『ようこそお運びいただき』なんて言えません」と京楽さん。体育館では舞台ではなく後方に席を作り、聞きたい人だけが聞ける形に。「一席目では後ろを向いていた男性が、二席目で前を向き、三席目で笑ってくださる。やっぱり必要なんだと感じました」

南相馬市へは11年6月末にようやく入れた。「福島は他の被災地と全く違い、逃げることができないという悲壮感があった」。だが、全く笑いが出なかった会で、帰ろうとする手を握って離さない男性がいた。何度も訪問し、福島を題材にした作品を作りたいと思うようになった。

「幽霊がお礼に来るという人情話の古典『野ざらし』をやった時、笑った上に大喜びしてくださって。どの被災地でもタブーになっていることがある。でもそれを話すきっかけがあると、前向きな意見が出るようになるんです」。南相馬市で被災者に話を聞き、昨年春、「原発落語」の台本を完成。秋に同市で初披露した。

上演後、食事をしながら参加者一人一人に話を聞いて回った。「実は妻を亡くして…」など、せきを切ったように話し始める人も。復興へ向け、どうすればいいかという話し合いにつながったという。

4月末には東京都内で「語り合う会」を開き、落語を上演するとともに、南相馬市在住の志賀嘉津郎医師と、千葉大の小林正弥教授が講演。その後、原発避難者を含む参加者と対話した。この中で京楽さん自身、考えが変わったという。「これまでは語る場を作ればいいと思っていたのですが、『原発は麻薬のようなもの』という話でふに落ちた。自分ははっきり反原発です」

落語は終盤「原発は最終処分場がないから、落としどころがない」 「それで、オチつかないんだ」と終わる。「原子力への根拠のない幻想は要らない。核のゴミが処理できない以上、続けてはいけないんです」。次回も年内を予定しているが、台本を書き換えるという。「100年後も通用する『平和落語』に発展させたい」


2013年6月3日 東京新聞朝刊 [3・11後を生きる]より



2013年6月 2日 (日)

気になるニュース 77

 

そういう人がいたんだ・・・
引用書き起こし開始。 

------------------------------------------------------------------------ 


*脱原発 母の遺志継ぐ  「泊」に反 市民団体創設者の娘 


脱原発運動に取り組む中、3月に56歳で亡くなった泉かおりさん=札幌市=の遺志を継ごうと、国際政治学を学ぶスウェーデンから一時帰国している長女の明香里(あかり)さん(24)が活動を始めた。母が繰り返し訴えていた「東京電力福島第一原発事故を忘れないで」との願いを国内外に伝えるつもりだ。 


◆「福島の事故忘れないで」 世界に訴え

「福島の子どもたちのために走るよ」。5月25日、札幌市の北海道インターナショナルスクール。明香里さんのかけ声で、同校の生徒や福島からの避難者ら40人が走り始めた。弟の櫂(かい)さん(15)が通う学校で、チャリティーマラソンを企画し12万円を集めた。「脱原発運動で道内外の人々をつないだ母のように、私も橋渡しになれたかな」

母のかおりさんは福島の原発事故後、2011年5月に脱原発の市民団体「Shut(シャット)泊」を創設。主に北海道での脱原発運動の中心で活動した。札幌でのデモや、北海道電力や道庁への要請、署名活動などを展開。得意の英語を生かし、国連などの国際機関にも訴えた。泊原発3号機の運転差し止め訴訟で原告団共同代表も務めた。

北海道出身のかおりさんは、国連食糧農業機関(FAO)職員として長年アフリカ支援に携わった後、09年に、親族が暮らす札幌に戻った。11年10月から胃がんで闘病しながら、活動を続けていたが、3月7日に亡くなった。

明香里さんはノルウェー生まれで、父はノルウェー人。スウェーデンの大学院で国際政治学を学んでいた昨年末、母の看病のために帰国。母の死後「脱原発運動で命を削ったのではないか」とふさぎ込む日々が続いた。

転機になったのは今年3月末、母が共同代表だった「福島の子どもたちを守る会・北海道」の活動を手伝った時だ。福島から札幌近郊へ保養に来た親子19人の世話をし、幼いころの母に関する記憶がよみがえった。

ノルウェーで、母に難民センターへ何度も連れられて行き、ボスニアやルワンダの内戦から逃れてきた家族と交流した。ジンバブエでは自宅に孤児数人を住まわせ、明香里さんらが「孤児院を開くの」と尋ねたほどだ。

「母は女性、子供、障害者といった社会のしわ寄せを受けやすい人を支えていた。原発も、立地している地域や作業員ら一部の人にリスクを押し付けるものだから見過ごせなかった」。母の生き方は、脱原発運動とも重なっていると気付いた。得意の英語を生かし「福島の子どもたちを守る会」の英語版ホームページ制作にも取り組む。

近くノルウェーに戻り、新たな大学院に移る予定。母と同じく国際機関で働くことが夢だ。今後は欧州で、15万人が古里に戻れない福島の現実を伝えるイベントを開く計画だ。明香里さんは言う。「原発事故のリスクはその国の弱い人たちが負うのです。『フクシマを忘れたら危ないよ』という母の言葉を世界の人々に伝えたい」


2013年6月2日 東京新聞朝刊 こちら特報部:ニュースの追跡より



2013年6月 1日 (土)

マジかよ

 

かつて1日2箱吸ってたわ・・・めもめも。


*浜矩子がアベノミクスに反対する理由(その2)(東洋経済オンライン)

*たばこ煙中の放射性物質測定に成功─1日1箱で年間0.1mSv内部被曝(キャリアブレイン)





気になるニュース 76

 

短い記事だけど・・・
引用書き起こし開始。 

---------------------------------------------------------------------


*「原発運転なら寄付」 九経連会長、九電経営難で発言 


九州経済連合会の松尾新吾会長(九州電力相談役)が29日の九州国際重粒子線がん治療センター(佐賀県鳥栖市)の開設式典で、九電の経営難のためにセンターへの40億円近い寄付金が未払いとなっていることに触れ「原発を止められて1日10億円の赤字を出しており、4日間早く(原発を)運転したら何てことはない」と述べたことが31日、明らかになった。

松尾氏は「原発再稼働をこいねがっている」とも発言。センターに補助金を支出している福岡県の県議会は31日、各会派の代表者が集まる会合を開き「再稼働や電気料金の値上げにいろいろな声がある中、軽率な発言だ」として、調査することを決めた。事実であれば抗議などの対応を取るとしている。

県議会は昨年、センターへの寄付金約5億9000万円を盛り込んだ予算案を可決した。

ベテラン県議は「財政難の中、苦渋の決断で可決した。県議会に対する侮辱だ」と反発している。


2013年6月1日 東京新聞朝刊より




気になるニュース 75

 

純米酒が飲める幸せ・・・てか4号瓶?4合瓶?
引用書き起こし開始。 

--------------------------------------------------------------------------- 


*酒酌み交わし憲法語ろう 


「酒を酌み交わしニッポンを語ってみる そんな刻(じかん)、時には…いいかも」。長野県松本市の岩波酒造が先月下旬、こんな広告を地元紙に掲載した。議題として挙げたのが「憲法」 と 「東日本大震災」。飲んで騒いで不満を発散するのもよいが、学生時代のように仲間と熱い議論をするのも悪くない─。(小坂井文彦)


酒の写真の上部にかかれた広告文はこう続く。「政府主導の戦争放棄と、国民主権(中略)誰が作ったかではなく、何を謳(うた)っているかですよね。こんな素敵(すてき)な憲法、ちょっとない。」

考案したのは岩波酒造広告担当の内木敏さんだ。「意見広告ではありません。ざっくばらんに飲む時、難しい話題を酒のさかなにして飲む時があっていいのでは、という提案です」

内木さんによると、長野県は議論好きが多いが、酒を飲んで議論する機会は、若者を中心に減る傾向があるという。「改憲が参院選の争点になりかねない状況ですから。ただし、どこかの政党に加担する気はありません」

飲んで憲法の議論を、と思い付いた人はほかにもいる。NPO法人「ねっとわーく京都21」(京都市)前代表の池田豊さんは、俳優の佐々木蔵之介さんの実家で知られる佐々木酒造(京都市)の前社長と親しかったことから思い付き、2004年に日本酒「九条」を誕生させた。

その後、第一次安倍政権が「改憲」を声高に訴えるようになり、池田さんは「改憲の危機を感じ、身近なところで、酒を酌み交わしながら、憲法9条の素晴らしさを語り合えればと思うようになった」と言う。

毎年、新酒のできる1、2月に発売。4号瓶換算で約2000本を販売している。

「九条」に刺激を受けて京都弁護士会が主体となり、05年に作ったのが日本酒「憲法と人権」だ。同じく、佐々木酒造に依頼し、新酒として約500本を製造している。山口治男弁護士は「東京の会合に京都弁護士会から持参し、振る舞ったこともあります。味もよく評判が良い」。

佐々木酒造の佐々木晃社長は「難しいことは考えていない。酒さえ飲んでもらえれば。どこかの党員と思われることもあるが、思想は特にありません。節操がないとも言われます」と笑う。

◆「二度と戦争するな」蔵元の思い

岡山県真庭市の蔵元「辻本店」でも、06年に岡山九条の会からの依頼で、日本酒「九条酒」を製造した。4合瓶の2本セットで、憲法9条1項と同2項がそれぞれのラベルに印字されている。

販売に当たっては、趣旨に賛同した当時の社長、故辻均一郎氏のコメントが添えられていた。戦時中、物資の不足から純米酒を造れなくなり、醸造用アルコールや糖類を多量に添加した劣悪な「三増酒」がまん延した歴史を紹介し、こう結ばれている。

「二度と戦争を起こしてはいけない、と多くの国民が感じているが、その思いは個々の段階で止まっている。そのような多くの方たちとの連携にこの『九条の酒』がお役に立てば幸いである」


2013年6月1日 東京新聞朝刊 こちら特報部:ニュースの追跡より



« 2013年5月 | トップページ | 2013年7月 »

無料ブログはココログ