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2013年6月 7日 (金)

気になるニュース 89

 

山形の乱は知らなかった・・・
引用書き起こし開始。 

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*これは反則! 参院選で自民が「二股公約」へ 


「公約」の意味があらためて問われている。自民党は参院選の公約で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題について、党本部と沖縄県連が正反対の主張を示しつつある。原発政策やTPP(環太平洋連携協定)でも二股膏薬(ふたまたごうやく)ならぬ「二股公約」がちらつく。政権党にとり、国政選挙は政権運営の審判を受ける機会でもある。公約の二枚舌は政党政治の崩壊といえないか。(出田阿生、中山洋子)


◆沖縄 県連は県外移設 党本部は辺野古移設

「当選後、辺野古容認に転換しないか」

3日、参院沖縄選挙区(改選数1)に自民党公認で出馬予定の社会福祉法人理事長、安里(あさと)政晃氏(45)の会見で、地元記者らはこう念押しした。

安里氏は会見で、米軍普天間飛行場の移設問題について「県外移設」を公約。だが、党総裁の安倍晋三首相は2月の日米首脳会談で、名護市辺野古への早期移設の合意を確認している。

先の質問に対し、安里氏は「ないと断言する」と答えた。首相と安里氏の食い違いは現在、そのまま党本部と沖縄県連の対立を投影している。

党本部が先月まとめた公約原案では移設先が明記されず、「県外移設」という県連側の独自公約を“黙認”する可能性もあるとみられていた。

実際、先の衆院選でも党本部は移設先を明示せず、沖縄の自民候補はすべて「県外移設」を掲げて当選した。2010年の参院選でも、自民公認候補は「県外移設」を掲げて議席を維持した。

しかし、島尻安伊子参院議員と西銘恒三郎衆院議員の2人が当選後に公約を翻し「辺野古移設容認」に転じた。この「裏切り」への県民の憤りは極めて激しいという。

このため、県連は今回の参院選で「『辺野古移設』では到底戦えない」(県連幹部)と読んでいたが、党本部は最近、公約に「辺野古移設」を盛り込む方針に一転。4日に石破茂幹事長から県連側にも伝えられた。

党本部の方針転換の理由として、辺野古の埋め立てに同意していた地元の名護漁協が公約に移転先を明記しなければ、同意を撤回すると政府に伝えたためという観測が流れた。だが、沖縄では「党本部が漁協を使い、県連に揺さぶりをかけた」とみる向きも少なくなく、真相は霧の中だ。

県連の照屋守之幹事長は「県民の支持は『県外』にある。野党から与党になっても、この状況は変わってはいない。普天間から辺野古に移すという日米合意は国同士の約束事。われわれの公約も県民との約束で非常に重い」と苦悩を訴える。

県民はこの状況をどう受け止めているのか。

那覇市在住の公務員男性(46)は「自民県連の『県外』という独自公約は選挙をにらんだリップサービスにすぎない。裏で党本部とどんな算段をしているのか」と不信感を隠さない。

那覇市の60代女性も「『県外』を訴えた国会議員が2人も容認に転じた。二度とこの2人には投票しない」と話す。

米軍基地との共存を望むという北中城村在住の会社員女性(55)も「選挙になるたびに、お芝居を見せられるのには心底うんざり」と嘆いた。

◆原発 安倍政権は「推進」 福島県連は「廃炉」

自民党の参院選公約は今月中旬にもまとめられるようだが、中央と地方の公約が分裂しているのは沖縄だけではない。

原発政策もそうだ。政府が5日まとめた成長戦略の素案では「原子力発電の活用」を掲げ、再稼働に「政府一丸となって最大限取り組む」と宣言した。先の衆院選で「原発依存度を段階的に下げていく」としていたのに半年で方向転換した。

ところが、自民党福島県連では先の衆院選で県内用の公約として掲げた「県内の原発10基を全て廃炉へ」という政策を参院選でも踏襲する。

福島県連の太田光秋政調会長は「県内の廃炉は県民の総意」とし、改選を迎える森雅子消費者担当相も先月、「県内の再稼働は許さない」と語った。だが、「福島だけ脱原発で、他地域は原発推進」などという理屈は成り立つはずもない。

政府が交渉参加を表明したTPPでも、二重公約とまではいえないまでも、緊張感が漂う。

参院山形選挙区(改選数1)では「山形の乱」が起きた。長年自民党を支えてきた山形県農協政治連盟(農政連)は次期参院選で自民候補を推薦せず、現職で反TPP派の舟山康江氏(みどりの風)の推薦を決めた。

地元関係者は「農政連が自民候補を推薦しないのは初めて。先の衆院選で、TPP断固反対を訴えて当選した自民党議員らに裏切られたとの思いが強い」と分析する。

年頭に同県内であったTPP問題の集会では、登壇した自民党衆院議員に「帰れ!」 「辞職するなら今だ」と、罵声が浴びせられたという。

同県内で先日、TPP問題の学習会に参加したジャーナリスト横田一さんは「TPP反対の集まりだったのに、主催にはJAグループ山形や県医師会、県土地改良事業団体連合会など、自民党の支持母体だった組織が名を連ねていた」と話す。

昨年暮れに政権の座を譲った民主党政権も数々の公約を破った。中止するとしていた八ッ場ダムの建設を再開し、鳩山由紀夫元首相は普天間飛行場の県外移設を断念。「政権交代後の4年間は議論すらしない」と公約していた消費税増税すら導入を決めた。

当時、野党だった自民党はこうした民主党の公約破りに集中砲火を浴びせた。その自民党が政権を奪還するや、今度は自らが中央と地方で「二枚舌」を使っている。

政治評論家の森田実さんは「戦後の政治史上、かつてない異常事態を迎えている」と語る。

「政党政治は、国会議員が所属政党の方針に従って行動して初めて成立する。一つの党が中央と地方でバラバラなことを主張し、有権者をだまして当選するなどということは許されない」

森田さんは「沖縄ならば、自民党沖縄県連は独自公約など作らず、『沖縄自民党』という別の党を立ち上げ、自民党と選挙戦を戦うのが筋だ。党本部も県連が方針に従わないのなら、処分して当然」と強調する。

こうした事態がなぜ起きるのか。森田さんは、その一因に小選挙区制を挙げる。複数候補が当選する中選挙区制では、個人の資質が重視されたが、小選挙区制では政権与党を狙う政党同士の「イメージ合戦」になりがち。そのため有権者も公約違反を厳しく問わず、議員も責任を曖昧にする傾向があるという。

「『山形の乱』のように有権者が政党や議員のうそを許さないという姿勢を表に出さないと、政党政治は破綻する」


[デスクメモ]
自民党の二枚舌公約は言語道断だが、この苦し紛れの詐術は沖縄や福島の民の怒りが強いたものだろう。彼らは為政者に侮られ続けた末、お任せ政治を拒んで自立への道を歩みつつある。本土の多数派は板挟みになる。怒りを分かち合うのか、無関心を装い続けるのか。曖昧にできる時間はあまりない。(牧)


201367日 東京新聞 こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013060702000143.html



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