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2013年5月 9日 (木)

気になるニュース 39

 

怪しいなーとは思う・・・
引用書き起こし開始。

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*少子化対策で検討 女性手帳 若い出産 国が「指導」


政府の少子化対策として検討されている「生命(いのち)と女性の手帳」(女性手帳)の導入は評判がすこぶる悪い。若い女性に高齢出産の危険性などを認識させることで少子化への歯止めを狙っているが、国が女性に対し、事実上、早く出産しろとプレッシャーをかけるようなやり方に問題はないのか。(中山洋子、出田阿生)


「連休明け早々、嫌な気持ちになった」─。国際的人権NGO「ヒューマンライツ・ナウ」事務局長で弁護士の伊藤和子氏は「女性手帳」に対し、こんな感想を語った。

「少子化の原因は、女性たちの意識にあるとでも言わんばかりの国の『上から目線』がにじむ。何歳で結婚しようが国にとやかく言われることではない。産み育てづらい社会の問題なのに、それを棚上げして、国民の生き方のモデルを提唱すること自体、全体主義的でぞっとする」と批判した。

女性手帳は、少子化対策を議論する政府の作業部会「少子化危機突破タスクフォース」(主宰・森雅子少子化担当相、座長・佐藤博樹東大大学院教授)の7日の会合で議論された。大きな異論はなかったといい、導入の方向に走りだしている。

どんな内容なのか、なぜ「手帳」が少子化につながるのか。これまでの議論によると、手帳によって、若い女性に対して、妊娠、出産の適齢期など医学的な知識、情報を認識してもらうのだという。「正しい認識」を持てば、現在の晩婚化、晩産化傾向に歯止めがかかるのではないかという狙いがある。高校、大学入学時、成人式、子宮頸がんワクチンの接種時などに配る方向で検討されており、このままだと2014年度からの導入になりそうだ。

有識者による作業部会のメンバーは男性8人、女性7人の計15人。女性メンバーからも反対論はなかったが、国が若い時期の出産を「啓発」するやり方に対し、女性には嫌な気持ちを持つ人もいる。

特に神経を逆なでしているのは、なぜ、女性だけなのか、なぜ、国が出産という個人の選択に事実上口を出すのかという疑問があるからだ。ツイッターなどでは「大きなお世話だ」 「産まないのではなく産めない事情がある」など批判の声が急速に広がっている。戦前の「産めよ増やせよ」のイメージにもつながっている部分がある。

◆「介入意思ない」 内閣府は釈明

内閣府は「個人の選択に国が介入するつもりはない。女性手帳だけではなく、男性向けの啓発活動も検討する」と説明しているが、これだけ反発を受けては国民の理解は得られにくいだろう。

そこまでして、政府が「女性手帳」にこだわる背景はもちろん、深刻な少子高齢化への危機感がある。総務省の人口推計(41日時点)では15歳未満の子どもの数は32年連続で減少。12年版高齢社会白書は60年には75歳以上が子どもの約3倍になる超高齢化社会の到来を予測している。

一方、第一子を産む母親の平均年齢も右肩上がりで1975年当時25.7歳だったのが、11年の人口動態統計では30.1歳となり、初めて30歳を超えた。婚姻件数も戦後最少を記録している。

安倍晋三首相は4月の参院予算委員会の答弁で低い出生率について「要因の一つに晩婚化がある。その傾向を反転していく必要がある」と強調。現在よりも早く結婚してもらい、早く子どもを産んでもらうという発想で、子どもの数を手っ取り早く増やそうとしているわけだ。

政府がやろうとしていることのどこが的外れなのか。

◆年齢と妊娠率の相関関係は事実

確かに高齢出産だと流産などの危険性が高まることや、加齢によって妊娠しにくくなるのは否定しにくい事実だ。

日本産科婦人科学会による不妊治療を受けた患者を対象にした調査結果では、35歳を境に妊娠率が減少。逆に流産率は32歳ごろから上昇していた。そうした事実を国民に伝えるのは悪いこととは言えない。生殖医療に詳しい産婦人科医の石原理・埼玉医大教授は「手帳の対象や内容などは分からないが、政府が新たな取り組みをすることは、何もしないよりはいいと思う」と指摘。政府の取り組みを一定評価する。

ただ、仮に「女性手帳」で晩婚化や晩産化を啓発しても、出生率をただちに引き上げ、少子化解消につながるとは限らないことだ。むしろ、大切なのは出産しやすい環境を整えることの方であり、「手帳」を配布すればなんとかなるというやり方は短絡的との指摘はできる。

欧州でも晩婚化、晩産化の傾向は強いが、出生率が上向いている国々もある。例えば、スウェーデンで35歳以上の出産は21.5%(07年)で、日本の21%(08年)とほぼ同じ。しかし、出生率は日本の1.4と比べ、スウェーデンは1.9と上回っている(世界保健機関、10年)。晩産化の中でも出生率を上げるヒントは結婚しなければ子どもを産みにくい現状を見直すことにある。石原教授は「確実なのは、未婚女性の出産が増えた国では出生率が上がっているということ」と指摘する。

フランスでは行政が婚姻形態を問わず出産や育児を支援したところ、93年に1.66まで落ち込んだ出生率が、07年に1.98まで回復し、06年には未婚での出産が全体の半数超になった。婚外子差別があり、未婚での出産が2%にとどまる日本とは対照的だ。

加えて、日本の産科医不足は深刻化し、保育所の待機児童問題もなかなか解消されない。妊娠・出産を機に仕事を辞めざるを得ないケースはまだまだある。ライターの北原みのりさんは「子どもを産み育てにくい社会の壁を何とかするのが先だろう」と疑問を呈した。

出生率を向上させる方法はいろいろあるのに、手帳によって早い時期の結婚と出産を事実上指導する政府のやり方に対し、強い抵抗感があるわけで、北原さんは「産む産まないは個人の選択なのに、女性の人格や人権の視点がない」と批判。「政府が女性に少子化の責任を押し付けて、若い時にどんどん産めと脅しているようなものだ」と指摘する。

また、手帳によって、若い時から早い時期の結婚と出産が「正しいこと」と指導され続けた場合、未婚女性、出産しない女性が「正しくない存在」という誤った印象を与え、ひいては差別を助長する危険性もある。

◆男女役割分担 固定化の一環?

もっと怖い見方を示す識者もいる。浅井春夫・立教大教授(児童福祉)は「手帳は少子化対策などではない。男女の役割分担を固定化させる一環という視点を持った方がいい」と警告する。

浅井教授は指摘する。「国を強くするため、女性はまず、子どもをたくさん産み、家庭を守るべきだという保守的な女性像を、手帳によって設定しているようにみえる」─。政府の意図はともかく、そんな「女性手帳」に効果があるかどうか。


[デスクメモ] 

少子化対策は待ったなしだ。しかし、若いころに産んでおいた方がいいですよと国が女性に「指導」するようなやり方は問題だろう。国はまず子供を産みやすい社会づくりを優先すべきだ。「晩産化=悪」のレッテルを貼って、世間の空気を意図的に醸成するやり方は気持ちが悪いどころか恐怖だ。(栗)


201359日 東京新聞 こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013050902000141.html



 

 

 

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