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2013年5月 3日 (金)

気になるニュース 34

 

『自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚し』 ←この言い方がすでに自由も権利も感じられない件。
引用書き起こし開始。

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*チェック改憲 九条の会 生存権訴え 戦争放棄なし崩し!? 


憲法をめぐり夏の参院選が第一の主戦場となりそうだ。安倍政権が改憲ハードルを下げようとする中、市民たちが草の根で護憲を訴えてきた各地の「9条の会」は危機感を募らせている。3日の憲法記念日を中心に、さまざまな取り組みを行う。いくつかの活動や思いを紹介したい。(荒井六貴、小倉貞俊)


◆護憲チラシ配布で警官詰問  市掲示板ビラ張れず

「安倍政権になってから、おかしい。公務員が権力の動向に敏感になり、委縮して、忖度(そんたく)しているのではないか」

千葉県市川市内で約1000人が参加する「9条の会市川」事務局の遠山威(たけし)さん(80)=元都教育庁職員=は、そう危惧する。

憲法記念日は、市内の駅頭4カ所で改憲の危うさを訴えるが、最近、妙な動きを感じている。

東京メトロ・東西線妙典駅前で3月、会員15人が護憲を訴えるチラシを配っていたところ、警察官3人が来て「ここは市の道路。参加者の名前を書け」と問い詰めてきた。市議が現場にいたため、その場は収まった。

さらに市の掲示板に、9条を守ることを訴える講演会のビラを張ったら、市職員からはがすよう注意された。2005年から活動しているが、初めてずくめだった。遠山さんは「外堀を埋めていき、市民が声を出せなくしているのではないか。『なし崩し改憲』をやられているようだ」。

政府は生活保護費を切り詰め、企業は非正規雇用を増やし、最低賃金も上がらない。「憲法が理想とする『最低限度の生活』の社会を実現していないのに、改憲で悪化させようとしている」

自民党の改憲草案には反対する。日本が戦争を永久に放棄し戦力を保持しない9条に国防軍の創設を明記するだけではなく、国民の基本的人権の本質をうたう97条を、最高法規の章から全面削除しているためだ。

加えて、改憲草案の12条で「自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚し、常に公益及び公の秩序に反してはならない」としていることに、遠山さんは「基本的人権の成果を守り、発展させるどころか、公の秩序などを理由に、人権を制約することは、歴史の逆行だ」と憂う。

会員で元八戸工大教授の高野邦夫さん(75)は「人権の考えを根本から変えている。97条の削除は、戦争をできる国にするという何よりの意思表示。有事には基本的人権は障害となる。人権を尊重しながら戦争はできない。政治家に戦争体験者がいなくなり、ブレーキをかけられなくなっている」と不安を募らす。

◆原発事故の教訓 次世代に  補償抑え込み許さぬ

福島県では、原発事故で約15万人が自宅を離れ避難している。

「病院やスーパーなどを失い、人家も荒れている。家族もバラバラになった。25条の生存権が脅かされている」

「福島県9条の会」事務局の真木実彦さん(81)=福島大名誉教授=は危機感を強める。

県内に100団体ほどある9条の会の活動は、東日本大震災や原発事故で大幅に縮小されたが、今、再出発に向け準備を進めている。浪江町など放射能の汚染地域に5つの視察ルートを設定し、全国から参加者を募って、全員がガイド役を務める企画を構想する。

「国などはゼネコン主導の雑な除染で住民の帰還を誘導し、不十分な被害補償で、事故の収束を演出しようとしているが、対抗したい」

福島では、生存権や幸福追求権を含めた基本的人権が、おろそかにされている現実が横たわる。

「基本的人権は本来、人間が持っている権利にもかかわらず、自民党草案には、国が国民に与えてやるという発想が読み取れる」と真木さんは疑問を呈す。「そうすると、原発事故の被害補償でも『これぐらいで、いいだろう』と抑え込まれてしまうのではないか」

原発事故から2年が過ぎ、福島の惨状と、そうした現実にふたをし、原発再稼働に動こうとする勢力との乖離(かいり)が出てきている。真木さんは、原発を維持する問題は平和主義を体現する9条のあり方とも直結するとみる。

「燃料のプルトニウムを所持し、いつでも原爆ができると、対外的に示したいからだろう。その考えは9条の精神に反しており、戦前と同じだ」

そして、福島で9条の会がある意義にこう力を込めた。「生存権や9条の精神を守るため、原発はだめだと訴えていく。福島が黙ったら、何もないことになる。戦争の教訓を生かして現憲法ができたように、福島の教訓を次世代に生かさないと、前に進めない」

9条の会は、自衛隊のイラク派遣が行われていた20046月、作家の大江健三郎氏、いずれも故人となった評論家の加藤周一氏や作家の井上ひさし氏、三木睦子・三木武夫元首相夫人ら護憲派の文化人9人で結成された。9条を含む、憲法の改悪を阻止することが目的だ。

結成時のアピールに賛同した人々が全国各地の地域レベルで呼び掛け人になり、地名を冠した9条の会が次々と発足。1年後には約2000団体を数えるまでになった。メンバーの高齢化などで活動が停止した団体を除いても、現在は過去最大規模の約7500団体にまで増えている。

各地の9条の会は、それぞれ講演会や勉強会を開くなどして活動する。最近では、元NHKプロデューサーの桜井均氏が1月に制作したDVD「あぶない憲法のはなし」(ユーチューブでも視聴可)が教材として使われている。

作品には、9条の会事務局長の小森陽一東大大学院教授が出演。自民党の改憲草案と現行憲法とを比較しながら、改悪の危険性を講義している

◆自民草案の上をいく維新

一方、大阪で活動する「9条の会・おおさか」では、参院選で安倍政権と足並みをそろえ、改憲を前面に出す維新の会への警戒心を強めている。

維新の会は3月末に発表した党綱領に「日本を孤立と軽蔑の対象におとしめ、絶対平和と言う非現実的な共同幻想を押しつけた元凶である占領憲法を大幅改正」との文言を盛り込んだ。

9条の会・おおさかの事務局は「憲法へのむき出しの敵意と否定ぶりは、自民の改憲草案の上をいっている。大日本帝国憲法に回帰しかねない」と懸念。「大阪は自由闊達(かったつ)な雰囲気で、お上から縛られることに抵抗のある土地柄。首長選での連敗など力が弱まり始めた維新にとって、綱領は逆にマイナスイメージだ。今こそ強くアピールしていきたい」とする。

小森教授は「憲法は権力を持たない主権者である国民が立法、行政、司法の三者を縛っているものだ。権力者の恣意(しい)で憲法が変えられないための96条のハードルを下げようという動きは独裁への道を開きかねず、国民を愚弄(ぐろう)している」として、こう強調した。

9条の会が全国各地で次々と発足した当時のような機運を、もう一度高められるか。危機が迫っている今こそが、その試金石だ」


[デスクメモ] 

連休谷間のニュースが、富士山の世界遺産登録の勧告と改憲手続きの緩和をめぐる動きだった。かつて「憲法9条を世界遺産に」という本があった。戦争の多大な犠牲の上にもたらされた基本理念は世界に誇れるものだ。改憲勢力は現憲法は「押しつけ」とするが、改憲論議はそうであってはならない。(呂)


201353日 東京新聞 こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013050302000168.html

 

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