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2013年4月16日 (火)

気になるニュース 13

 

争点は2.2秒・・・。
引用書き起こし開始。

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*淡路島地震「未知の断層」 「伊方」近く超巨大断層 原発被害は「想定除外」


兵庫県・淡路島で活断層が動いた地震は、日本が「地震の巣」である怖さを見せつけた。敷地周辺に活断層がある原発は多く、中でも淡路島も横断する中央構造線は日本最大級の断層帯で、そのすぐそばに四国電力伊方原発がある。今回気になるのが「未知の断層」という言い方で、それを想定外とすることは許されない。(中山洋子、出田阿生)


「阪神淡路より、こっちの方が強かったんちゃうんかな。何が何やら、ただ怖くて」。13日早朝に震度6弱の地震があった兵庫県の淡路島。洲本市で民宿を営む萩原浅子さん(84)は、ドーンと突き上げられるような大きな揺れに襲われた。

1995年の阪神大震災に比べ、揺れは長く感じ、客室の壁が崩れ落ちる被害が出た。「しばらく地震が続くんかな」と心配そうに話す。

震源は大震災の震源地から南西約30キロ。この付近でマグニチュード(M6を超える地震は震災後は初めてだった。

政府の地震調査委員会が開いた14日の臨時会合で、震源地付近には深さ1118キロのところに南北約10キロの未知の断層があると示唆。西側が隆起する形で動いた可能性が高いと結論づけた。

巨大地震が心配されている近畿・四国沖の南海トラフ地震との関係を指摘する意見もある。とりわけ、瀬戸内海には中央構造線断層帯が延びる。

「最も心配な断層が、顧みられていない」と嘆くのは、伊方原発(愛媛県伊方町)の危険性を長年追求してきた元新聞記者の近藤誠氏(66)だ。

今回の地震でも真っ先に浮かんだのは「中央構造線は大丈夫か」。関東から九州にかけて日本を横断する約1000キロの大断層帯。四国では伊方原発が立つ佐田岬半島に沿い、北側の海域を走る。

小松左京のSF小説「日本沈没」(73年刊)では、この中央構造線を境に日本が割れ、南側が沈む設定で知られる。

原発の建設前から知られたリスクだが、伊方12号機の耐震設計でこの断層は無視された。

伊方原発の運転差し止めを求める訴訟の原告代理人の薦田伸夫弁護士は「さすがに3号機では考慮されたが、断層の詳細調査も行われずに建てられた。四国電力は、問題が起こるたびに後出しで『耐震強度に余裕がある』と言い出すが、信用できるわけがない」。

四国電力が最大の揺れと見込むのは、中央構造線の伊方沖断層で起こるM7.8規模の地震だ。加速度は最大413ガルとし、原子炉本体などは570ガルまで耐えられるため、重大事故には至らないという立場だ。「1000ガル」まで耐震補強できると主張する。

だが、政府が2003年にまとめた想定では、伊方沖を含む伊予灘から松山平野の断層が連動した場合の規模は「M8以上」。近藤氏は「中央構造線が動くことを考えたら耐震設計は吹っ飛ぶので、国も電力会社も見ないようにしているとしか思えない」と危ぶむ。

高知大の岡村真特任教授(地震学)も「以前は1000ガルもの揺れは想像しにくかったが、04年の新潟県中越地震の最大加速度は2500ガルを超え、08年のM7.3の岩手・宮城内陸地震では4000ガルを超えた。この規模の揺れが今後ないとは到底言えない」と指摘する。

原発から直近で6キロにある伊方沖断層周辺の地震は、岡村教授の調査で「1500年に1回程度の頻度で起こっている」。さらに地震発生で原発が最初の揺れを検知してから、大きな揺れが届くまでの時間は極端に短いという。「自動的に制御棒が挿入されて原子炉を安全に停止するのが、間に合うのか」(岡村教授)

歴史的にも中央構造線とその周辺で巨大地震が前後して起こっている。

1596年、大分県の別府湾を震源とする慶長豊後地震が発生し、翌日に慶長伏見地震が起こった。豊臣秀吉を謹慎中の加藤清正が負ぶって逃げたとする落語などで知られる。江戸時代の1854年に南海トラフで安政南海地震が発生すると、その直後に佐田岬半島でM7.3の伊予西部地震が起こっている。

徳島県は今月、中央構造線断層帯の直下型地震に備え、ホテル、病院などの施設や危険物の貯蔵施設の建設を規制する条例を施行した。対象地域はこれからだが、60キロに及ぶ断層の幅約40メートルの部分を想定している。

県の担当者は「活断層は阪神大震災で危険性が注目されたが、最近、風化した印象もある。近々震災が起きる確率が低くても、防災対策を取る必要がある」と説明する。

内閣府が先月発表した南海トラフ地震の経済被害想定は、東日本大震災の約13倍、約220兆円に及ぶが、試算は原発事故を除外している。

内閣府の担当者は「規模が大きすぎて検討しきれない。経済被害が仮想なのに、原発事故まで入れれば仮想に仮想を重ねることになる」と言う。

自治体は自然災害一般の防災対策を考えるが、原発事故は国の監督の下に各原発が防災対策を取るもの─という考え方だ。この自然災害と原発事故を分ける体制が責任の所在を曖昧にしてきたといえる。福島事故で最悪の複合災害が起きたにもかかわらず、その教訓は生かされていない。

「両者を合わせると対策の取りようがない大規模被害となるから、分けるのだろう」と話すのは、「浜岡原発を考える静岡ネットワーク」の鈴木卓馬事務局長だ。

「もし大震災が起きれば、30キロ圏内に約85万人が住む浜岡原発の場合、避難することさえできないうちに放射性物質が拡散するだろう」

「美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会」の小山英之代表も「日本列島は活断層の巣。予想しない場所で大震災が起きうる」と続ける。

◆活断層が連動すれば大参事

大飯原発34号機の運転差し止め仮処分を求めた訴訟は、16日に決定が出る予定。争点は周辺に3本ある活断層が連動した場合、制御棒の挿入時間が関西電力の基準値「2.2秒」を上回るかどうか─という点だ。

国が承認したのは2本の断層が連動した場合に2.16秒で、余裕は2%しかない。専門家の一部は「3連動なら2.2秒を超え、原発敷地内にある破砕帯が地震の揺れによってずれ、使用済み核燃料の冷却用水を運ぶ配管を引きちぎる危険性がある」と主張する。

岡村教授は「未知の断層という取り上げられ方には違和感がある」と語る。阪神大震災後の大規模な地震のほとんどが未知の断層によるからだ。

「新潟・柏崎刈羽原発直下の07年新潟中越沖地震も、岩手・宮城内陸地震も断層が分かっていなかった。活断層かどうかが分かれば、地震が分かるかのような議論になっているが危うい。どこでも地震が起こるということ。むしろこの現実を直視すべきではないか」


[デスクメモ] 

安政南海津波で集落が消える「亡所」が散見された。四国災害アーカイブスを見ると、高知県黒潮町の加茂神社に3年後に建てられた碑がある。七波で集落は壊滅し、148年前の同じ惨事を伝え、次の100年後の規則性を予想する。戦後、南海地震が起きた。先人や専門家の言葉をしかと受け止めたい。(呂)


2013416日 東京新聞 こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013041602000150.html

 

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